「CSP採用 小型・低オン抵抗・低電圧駆動 MOSFET」を商品化

パナソニックグループ

main image

パナソニック株式会社 デバイス社は、スマートフォンやタブレットの本体電源回路部に最適な、CSP[1]を採用した、小型・低オン抵抗[2]・低電圧駆動[3]のMOSFET[4] を商品化しました。

スマートフォンなどのモバイル機器では、機器の小型化・薄型化のため、部品の小型化が求められています。さらに、バッテリーの長寿命化のためによりきめ細かな電源制御が求められており、ロードスイッチ[5]の役割を持つMOSFETの機器への使用数が増加しています。また、供給される電流を効率よく利用できるようにするオン抵抗の低減や、機器を低い電圧で動作可能にするための部品の低電圧動作が要望されています。このようなニーズに対応するため、小型、低オン抵抗、低電圧駆動の特長をあわせ持った電流利用効率の良いCSP採用のMOSFETを商品化し量産を開始します。
サイズ・極性に応じた6品種のバリエーションを準備し、機器設計の各種要望に対応してまいります。

<商品情報>
http://www.semicon.panasonic.co.jp/jp/products/discrete/mosfets/smallsignal/

【業界トップレベル※1の小型サイズで、スマートフォンなどの小型化・電池長寿命化に貢献するMOSFETの特長】
■FJ4B011シリーズ(Pチャネル)
1.業界トップレベル※1の小型サイズで業界トップレベル※1の低オン抵抗を実現
<製品サイズ>
実装面積 :0.64mm2 従来比※2: 71%低減 (従来品 2.24mm2)
厚み:0.1mm 従来比※2: 80%低背 (従来品 0.5mm)
<オン抵抗>
ドレイン-ソース間オン抵抗(VGS[6]=2.5V) :68mΩ 従来比※2: 60%低減 (従来品 170mΩ)

2.業界トップレベル※1の低電圧駆動(VGS=1.5V)を実現
<駆動電圧>
VGS=1.5V 従来比※2: 40%低減 (従来品 VGS=2.5V)

※1 0808サイズのPチャネル MOSFETとして。2013年3月25日現在、当社調べ。
※2 当社従来品はMTM861270Lとの比較。本製品はFJ4B01100Lとの比較。

【販売計画】
シリーズ名:FK4B011シリーズ/FJ4B011シリーズ
極性:Nチャネル/Pチャネル
パッケージサイズ:0.8×0.8×0.1mm/0.8×0.8×0.1mm
量産開始時期:2013年6月/2013年6月
サンプル価格:数量により異なるため個別相談
月産数量:合計1,200万個/月

【用途】
スマートフォン、タブレットなどのモバイル機器の電源回路

▼本件に関するお問合せ先
●報道関係お問合せ先
デバイス社 経営企画グループ 広報・調査チーム
TEL:06-6904-4732 
●商品に関するお問合せ先
http://panasonic.net/id/jp/contact/
●パナソニック株式会社 デバイス社 ホームページ
http://panasonic.net/id/jp/

<商品情報>
http://www.semicon.panasonic.co.jp/jp/products/discrete/mosfets/smallsignal/


----------------
【特長の詳細説明】
1.業界トップレベル※1の小型サイズで業界トップレベル※1の低オン抵抗を実現
一般的に単位面積あたりのオン抵抗は内蔵されるトレンチ構造[7]の集積度により決まっており、通常のMOS構造で低オン抵抗を実現するためには一定サイズ以上のチップ面積が必要となるため、これまで小型で低オン抵抗の商品化は困難とされてきました。オン抵抗とチップサイズはトレードオフの関係にあります。小型品は実装の省スペース化を図ることは可能ですが、オン抵抗が高くなり、電流の利用効率が低下するため、低消費電力化を必要とする回路に対して不向きでした。またチップサイズを大きくすることで低オン抵抗を実現することは可能ですが、実装面積が増大し小型機器への搭載が難しいという課題がありました。本MOSFETは、Pチャネル250nmのプロセスルール(Nチャネルトランジスタは110nmのプロセスルール)の加工技術を用いてトレンチ構造を形成することで、単位面積あたりのオン抵抗の大幅な低減を実現し、0.8mm×0.8mmサイズでオン抵抗68mΩ(Pチャネル:VGS=2.5V)を達成することが可能となりました。さらに小型の0.6mm×0.6mmサイズもラインアップに加え、機器の小型・薄型化に貢献します。

2.業界トップレベル※1の低電圧駆動(VGS=1.5V)を実現
バッテリーなどで動作するモバイル機器は小型化、低消費電力化のニーズが高まっています。機器の低消費電力化のためにバッテリーの低電圧化が進むのと同様に内部回路においても低電圧化が進みつつあります。本MOSFETは、Pチャネル250nmプロセスルール(Nチャネルトランジスタは110nmのプロセスルール)の加工技術を用いてトレンチ構造を形成することで、1.5V駆動(当社従来品はVGS=2.5V駆動)を可能とし、機器の低消費電力化に貢献します。

【用語説明】
[1]CSP(Chip Size Package)
チップと同じ大きさのパッケージです。

[2]オン抵抗
MOSFETがON状態のときのMOSFETのドレインとソース間の抵抗値です。

[3]低電圧駆動
機器の電源において、低電圧化のニーズが高まっています。MOSFETはゲート-ソース間に電圧を印加することで、ON/OFFをコントロールします。この電圧(VGS)が低ければ、機器の低消費電力化に貢献できます。

[4]MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)
Metal-Oxide-Semiconductor Field-effect Transister の略で、ゲートの絶縁に酸化膜を使った電界効果型トランジスタです。

[5]ロードスイッチ(Load switch)
回路に電源を供給するラインのON/OFFのコントロールを行うスイッチのことです。

[6]VGS
MOSFETのゲートとソースに印加する電圧のことです。

[7]トレンチ構造
半導体基板に垂直に掘られたトレンチと呼ばれる溝に沿って、垂直にMOSFETのゲートおよびチャネル領域が形成される構造です。この構造は微細化が可能となり、チャネル密度を高めることができるため、オン抵抗を低くすることができます。


<商品情報>
http://www.semicon.panasonic.co.jp/jp/products/discrete/mosfets/smallsignal/

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

パナソニックグループ

635フォロワー

RSS
URL
https://holdings.panasonic/jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号
06-6908-1121
代表者名
楠見 雄規
上場
東証プライム
資本金
2590億円
設立
1935年12月