2024年上半期市場規模拡大ランキング ~食品部門1位は「甘味果実酒」、缶入りスパークリングワインがけん引、日用品部門1位は「電子蚊取り器」、新製品の次世代型の屋内蚊取りが寄与~
市場規模拡大・縮小ランキングを3.5万人データから発表
「QPR™」は、全国3.5万人の消費者パネルから毎日の買い物履歴を収集し、POS(販売時点情報管理)データでは分からない購入者属性や、アンケートによる購入シーン・理由などを追跡できる消費者パネルデータです。なお、ランキングのカテゴリはJICFS(JANコード商品情報データベース)の文言に統一し、ランキングのための集計データは2024年1月1日から5月15日までを用いています。
■2024年上半期のトピックス
食品部門の第1位は「甘味果実酒」で、前年比144.9%。
23年9月に新発売の缶入りスパークリングワインがけん引。背景に、23年10月の酒税変更に伴うボトルワインなど「果実酒」からの買い替えや、男性購入者の増加「オリーブ油」、「トマトジュース」、「ケチャップ」などは、値上げにより平均購入単価が増加。
「トマトジュース」は購入者数、購入数量ともに増加、背景に生鮮トマトの価格高騰日用品部門の第1位は「電子蚊取り器」で、前年比207.5%。
24年2月に発売された新製品、“次世代型の屋内蚊取り”がけん引市場規模縮小トップは新型コロナ収束による「一般検査薬」。
一方、「熱冷却用品・用具」、「うがい薬」などは、風邪やインフルエンザの患者数増加で拡大キッチン用品類の市場規模が縮小。
物価高で、「皿」、「やかん類」、「鍋・釜類」などの買い替えの優先順位が低下か
1.食品部門の第1位は「甘味果実酒」で、前年比144.9%。23年9月に新発売の缶入りスパークリングワインがけん引。背景に、23年10月の酒税変更に伴うボトルワインなど「果実酒」からの買い替えや、男性購入者の増加
市場規模拡大ランキング食品部門の第1位は「甘味果実酒」で、前年比144.9%でした。23年9月に新発売のサントリー「酸化防止剤無添加のおいしいスパークリングワイン。赤泡」、「同 白泡」をはじめとした缶入りスパークリングワインが売上数量の上位を占め、同カテゴリをけん引しました。一方、ボトルワインなどの「果実酒」は市場規模が縮小。23年10月1日の「酒税法改正」による税率引き上げや、円安、原材料高などによる輸入ワインの価格高騰が要因です。このように、「果実酒」の代替として、比較的安価かつボトルワインよりも内容量の少なく、缶入りで手軽に楽しめる「甘味果実酒」の需要が高まったと考えられます。また、男性購入者の増加も、市場拡大を後押ししました。
2.「オリーブ油」、「トマトジュース」、「ケチャップ」などは、値上げにより平均購入単価が増加。「トマトジュース」は購入者数、購入数量ともに増加、背景に生鮮トマトの価格高騰
平均購入単価は、「オリーブ油(前年比128.8%)」、「ケチャップ(同115.5%)」、「トマトジュース(同114.1%)」など上位10品目のうち6品目で増加しました。食品価格が高騰しているにもかかわらず、需要の高さがうかがえます。中でも「トマトジュース」が顕著で、購入者数においても前年比108.7%、購入数量も前年比105.6%となり、全性年代で増加。天候不順や生鮮トマトの価格高騰による買い替えも、市場拡大のひとつの要因として考えられます。
3.日用品部門の第1位は「電子蚊取り器」で、前年比207.5%。24年2月に発売された新製品、“次世代型の屋内蚊取り”がけん引
市場規模拡大ランキング日用品部門の第1位は「電子蚊取り器」で、前年比207.5%でした。今年2月に発売された次世代型の屋内蚊取り器が同カテゴリをけん引。既存の電子蚊取り器の購入者数、購入金額も増加しています。
4.市場規模縮小トップは新型コロナ収束による「一般検査薬」。一方、「熱冷却用品・用具」、「うがい薬」などは、風邪やインフルエンザの患者数増加で拡大
市場規模縮小は「一般検査薬(前年比43.2%)」でトップとなり、新型コロナウイルスの収束が可視化される結果となりました。一方で、23年末からの風邪やインフルエンザの流行により、「熱冷却用品・用具(同132.9%)」や「ペーパーハンドタオル・用具(同126.6%)」、「うがい薬(同125.4%)」など、予防・治療関連品目は拡大しました。
5.キッチン用品類の市場規模が縮小。物価高で、「皿」、「やかん類」、「鍋・釜類」などの買い替えの優先順位が低下か
日用品部門の縮小ランキングでは、「皿(前年比60.3%)」、「やかん類(同60.7%)」、「鍋・釜類(同67%)」などのキッチン関連用品や「浴室用品(同66.1%)」の市場規模が縮小。食品や電気料金等の物価高騰の影響を受け、買い替えの優先順位や需要が低下したことが要因のひとつだと推測されます。
以上
■分析の仕様と、ランキングの作成方法
データソース:QPR™(消費者購買履歴データ)
分析対象者:全国(沖縄県を除く)15~79歳の男女
対象カテゴリ:JICFS食品・日用品
調査時期:2024年1月1日~5月15日(前年比:2023年1月1日~5月15日)
ランキング作成方法:市場規模を表す当社の独自指標「100人あたり購入金額」において、集計期間内におけるカテゴリ全体の購入者数が100人以上の項目に絞り込み、その他を含むカテゴリを除外したランキングを作成。
■QPR(消費者購買履歴データ)とは
全国3.5万人のQPRモニタにバーコードリーダーを貸与して日々の購買データを収集し、アンケートの実施によりなぜ購入したのかという商品購入意識も掛け合わせて分析できるシングルソースデータです。食品、飲料、化粧品、生活用品など、実際の購買データに基づく購入者像の把握、購買トレンドの分析が可能です。
https://www.macromill.com/service/digital-data/consumer-purchase-history-data/
■株式会社マクロミルについて
マクロミルは、国内オンラインリサーチ業界のリーディングカンパニーです。市場シェアNo.1※の豊富なリサーチ実績とノウハウ、90以上の国と地域で1.3億人へのリサーチが可能なグローバルネットワーク、独自に構築した消費者パネルから得られる多種多様なデータを活用し、お客様のマーケティング課題の解決に向けて最適なソリューションを提供します。創業時から育んできたデータネイティブな発想で、お客様のビジネスに成功をもたらすData Culture構築の原動力となることを目指します。
※オンラインリサーチ市場シェア=当社単体及び(株)電通マクロミルインサイト、(株)H.M.マーケティングリサーチのオンラインリサーチに係る売上高(2023年6月期)÷一般社団 法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2022年分)(出典:一般社団法人日本マー ケティング・リサーチ協会(JMRA)2023年6月27日付第48回経営業務実態調査
【株式会社マクロミル 会社概要】
代表者:代表執行役社長 CEO 佐々木徹
本社:東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F
設立:2000年1月31日
事業内容:マーケティング・リサーチおよびデジタル・マーケティング・ソリューションの提供
売上高:40,616百万円(2023年6月期)
■データのご利用に関して
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