【国立劇場】最後の邦楽鑑賞会、開催迫る!

国立劇場邦楽公演の集大成・10月邦楽公演

文化庁

 邦楽──日本の伝統音楽は、古代や中世に誕生した先行の諸芸能を源流とし、江戸時代を通じてそれぞれに影響し合いながら、多くの系統、流派が興りました。また、明治以降は西洋音楽や機器類などの発達にも影響を受け、音楽文化はさらに多様化してきています。
 国立劇場では、昭和41年 (1966) の開場以来、こうした邦楽の多様な種目や流派、歴史的位置と現状、個々の曲の特徴を踏まえ、様々な公演を企画してきました。初代国立劇場の閉場に際し、さよなら特別公演として上演する令和5年10月邦楽公演「邦楽鑑賞会」は、国立劇場第207回邦楽公演。『三曲』『浄瑠璃』『長唄』それぞれの実力者が結集する、国立劇場の集大成の公演です。

 報道各位におかれましては、本件の皆様への周知にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

国立劇場の「邦楽鑑賞会」

国立劇場の「邦楽鑑賞会」は、第一線で活躍する演奏家たちによる名曲の競演として、定期的に公演を行ってきた人気企画。開場記念公演から今回が95回目を数えます(女流邦楽鑑賞会6回含む)。

斯界の第一人者をはじめ、次代を担う実力者たちが一堂に会し、珠玉の演奏を披露し、邦楽の多彩な魅力をお楽しみいただきます。

今回は、「三曲の会」「浄瑠璃の会」「長唄の会」に分け、それぞれの種目をたっぷりと堪能できる構成です。


三曲の会

  10月14日[土]午後6時開演(午後8時45分終演予定)

三曲とは元々、三絃(地歌三味線)・箏・尺八による伝統音楽の総称。

美しい音色に浸ることができる人気企画に、今回も実力者が揃いました。

楽器の組み合わせも様々な珠玉の6曲で、余すところなく三曲の魅力をご堪能ください。
       ◇

松竹梅

長寿と豊年を象徴する松竹梅を歌ったご祝儀曲

 箏(山田流) 伊藤松超 山木千賀

       中能島実香 山下名緒野

 箏(生田流) 平野裕子 野坂惠璃

       奥田雅楽之一

    三絃 藤本昭子 富樫妙子 菊央雄司

       富山清仁

    尺八 北畠頌輔 金野鈴道

岩清水

尺八二管で秋の奥深い山に湧き出る岩清水を表現

 尺八替手 野村峰山

 尺八本手 川村泰山

残月

月の光が消え、儚く世を去った故人を偲ぶ

 三絃替手 藤井泰和

 三絃本手 福田栄香 川瀬露秋

吾妻獅子

男女の情趣を獅子舞で軽妙に描き出す

  箏 萩岡松韻

 三絃 富山清琴

嵯峨の秋

恋しい人を思う曲「想夫恋」が秋の野に響きわたる

 箏本手 米川文子 米川文清

 箏替手 米川敏子

長恨歌曲

敢えない最期を遂げた楊貴妃の霊魂から零れ落ちる心残り

  箏 山勢松韻 山勢麻衣子

 三絃 山登松和

  笛 福原徹


       ◇


浄瑠璃の会

  10月15日[日]午後2時開演(午後4時25分終演予定)

浄瑠璃は、三味線の音楽にのせて太夫が詞章を「語る」音楽。現在は義太夫節・河東節・一中節・常磐津節・富本節・清元節・新内節・宮薗節(薗八節)の8つの流派が存在しています。

今回ご紹介する清元節、義太夫節、新内節、常磐津節(登場順)の違いもお楽しみいただきながら、語り物の味わいをたっぷりお聞かせする実力者が揃いました。

叙情性や重厚感など、4流派それぞれの魅力が満載の公演です。
       ◇

清元 文屋

意中の人に想いを寄せる文屋康秀とそれを阻む官女のやり取りを軽妙に描く

 浄瑠璃 清元延寿太夫 清元美寿太夫

     清元志寿雄太夫 清元美好太夫

 三味線 清元菊輔 清元雄二朗

 上調子 清元斎寿

義太夫 壺坂観音霊験記

      沢市内の段

盲人沢市に対する女房お里の深い情愛と信仰心が情趣豊かに語られる

 浄瑠璃 竹本駒之助

 三味線 鶴澤津賀寿

新内 一谷嫩軍記

    組討の段

熊谷直実が忠義のため平敦盛の首を討ち落とす劇的な場面

 浄瑠璃 鶴賀若狭掾

 三味線 新内仲三郎

 上調子 鶴賀伊勢一郎

常磐津 三世相錦繡文章

     三社祭礼の段

常磐津屈指の名作の終段。賑やかな三社祭の中、物語は大団円へ

 浄瑠璃 常磐津兼太夫 常磐津菊美太夫 常磐津若羽太夫 常磐津千寿太夫

 三味線 常磐津文字兵衛 岸澤式松 常磐津紫十郎

 上調子 岸澤満佐志

   笛 福原徹

  小鼓 福原百之助 福原遊馬

  大鼓 福原貴三郎

  太鼓 望月正浩

 大太鼓 福原鶴之助


       ◇


長唄の会

  10月15日[日]午後6時開演(午後9時10分終演予定)

歌舞伎の音楽として発展し、名人たちの活躍によりやがて単独でも演奏される音楽となった長唄。

今回も国立劇場の邦楽鑑賞会でなければ揃わない実力者たちが芸を競います。

長唄の多彩な魅力を味わい尽くし、初代国立劇場の邦楽公演は幕となります。
                                ◇

舌出し三番叟

国土安穏・五穀豊穣を願って舞い踊る祝儀曲

   唄 東音大森多津子 東音岩瀬尚美

     東音竹内あき 東音守屋沙弥香

     東音青島静子

 三味線 東音岩田喜美子 東音秀島いづみ

     東音植松美名 東音伊藤恭子

     東音新井康子

   笛 福原徹

  小鼓 望月左太郎 望月左喜十郎

  大鼓 藤舎呂凰

  太鼓 藤舎華鳳

白露

さまざまな露の姿を自然の情景と絡めて歌う

   唄 日吉小間蔵 日吉小八郎

 三味線 稀音家祐介 今藤政十郎

   箏 山勢麻衣子

吉原雀

遊郭吉原の情景や男女の仲を華やかに唄う

   唄 今藤郁子 杵屋六 今藤政子

     稀音家六紗代

 三味線 今藤長十郎 今藤長由利

     杵屋小三郎 今藤美佐緒

   笛 中川善雄

  小鼓 藤舎呂秀 藤舎呂裕 藤舎雪丸

  大鼓 藤舎円秀

石橋

文殊の浄土清涼山にある石橋の伝説と獅子が舞い遊ぶ様子を格調高く綴る

   唄 杵屋東成 杵屋和吉 杵屋禄三 杵屋和三朗

 三味線 杵屋勝禄 杵屋勝七郎 杵屋勝国悠

 上調子 杵屋勝十朗

   笛 藤舎名生

  小鼓 田中傳左衛門

  大鼓 田中傳八郎

  太鼓 田中傳次郎

立分れ 京鹿子娘道成寺

道成寺の鐘供養に来た白拍子が恋の執念を舞い描く。今回は立分れという特別な編成で演奏

   唄 杵屋直𠮷 松永忠次郎 杵屋正一郎

     杵屋喜三助 杵屋正則 杵屋和五郎

 三味線 今藤美治郎 今藤長龍郎 杵屋彌太郎

     今藤龍市郎 松永忠三郎 東音味見優

   笛 藤舎推峰

  小鼓 藤舎呂英 藤舎呂凰 藤舎呂近

  大鼓 藤舎円秀

  太鼓 藤舎清之


   唄 杵屋勝四郎 今藤政貴 杵屋巳之助

     杵屋勝四寿 杵屋勝四助 杵屋勝幸正

 三味線 杵屋巳太郎 杵屋六治郎 杵屋長之介

     杵屋巳佐 杵屋巳千雄 杵屋優人

   笛 福原寛

  小鼓 堅田新十郎 住田福十郎 望月大貴

  大鼓 福原貴三郎

  太鼓 堅田新一朗


                                ◇


初代国立劇場さよなら特別公演

令和5年10月邦楽公演 

邦楽鑑賞会

三曲の会

  14日(土)午後6時開演(午後8時45分終演予定)

浄瑠璃の会

  15日(日)午後2時開演(午後4時25分終演予定)

長唄の会

  15日(日)午後6時開演(午後9時10分終演予定)


主催:独立行政法人日本芸術文化振興会


国立劇場 小劇場 (〒102-8656 東京都千代田区隼町4-1)


【料金[各回・税込]】  全席指定 6,000円(学生4,200円)

【料金】  ※障害者の方は2割引です。(他の割引との併用不可)

※車椅子用スペースがございます。


   チケットのお求めは

   国立劇場チケットセンター 0570-07-9900

【インターネット】

   https://ticket.ntj.jac.go.jp/


国立劇場について

日本の伝統芸能の保存及び振興を目的として昭和41年(1966)に開場。外観は奈良の正倉院の校倉造りを模している。大劇場・小劇場・演芸場・伝統芸能情報館を備え、多種多様な日本の伝統芸能を鑑賞できる。初心者や外国人を対象とした解説付きの鑑賞教室も開催している。


所在地:東京都千代田区隼町4-1

03-3265-7411(代表)

https://www.ntj.jac.go.jp/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
芸能音楽
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

文化庁

111フォロワー

RSS
URL
https://www.bunka.go.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
京都府京都市上京区下長者町通新町西入藪之内町85番4
電話番号
075-451-4111
代表者名
都倉俊一
上場
未上場
資本金
-
設立
1968年06月