約半数の飲食店がAI導入で飲食店の仕事が変わると回答〜飲食店のAI活用状況調査〜
飲食店の出店・開業・運営に役立つサービスをワンストップで提供する「飲食店ドットコム」を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証プライム市場:3963)は、飲食店ドットコム会員を対象に、飲食店のAI活用状況に関するアンケート調査を実施いたしました。
本調査について
調査概要
調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:326
調査期間:2025年6月10日~2025年6月16日
調査方法:インターネット調査
回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち、71.5%が1店舗運営となっており、また、東京にある飲食店の割合は50.3%(首都圏の飲食店の割合は67.8%)です。これらの背景が結果に影響していると推測されます。
調査結果について
飲食店の約27%が店舗運営の際にAI利用経験あり。また、約39%は今後の利用を検討中
まず、飲食店運営に際してAIの利用状況について聞いたところ、「積極的に利用している」(16.3%)、「利用してみたが、うまく使いこなせていない」(10.4%)と回答。26.7%がAIの利用経験があることがわかりました。
また、利用経験がない方においても、「利用したことはないが、今後利用したいと考えている」(39.3%)という結果に。AIに対し、何らかの期待があることがわかります。

また、AI利用経験があると回答した方に、どのようなツールをどんな業務に利用しているか聞いたところ、さまざまな意見が寄せられました。
<SNS、HP等の文章作成>
・SNS投稿の文言の作成に、chatGPTを活用。 (神奈川県/カフェ/6~10店舗)
・メルマガ作成 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・ホームページやSNSへ載せる文章はChatGPTを使用。写真のイラスト化はGoogle AI Studioを使用している。(大阪府/バー/1店舗)
<問い合わせのメール対応、クレーム対応など>
・問い合わせのメールフォームからのクレーム対応の文章や資料作成時に活用している。 (千葉県/焼肉/3~5店舗)
・ご予約をほぼ公式LINEで取っているのですが、簡単な問い合わせなどをAIが答えるように設定しています。 (兵庫県/フランス料理/1店舗)
・お客様の低評価の投稿に返信するとき (神奈川県/焼肉/1店舗)
<画像作成>
・インスタに載せるフランス料理の画像や文章をAIに任せた。
(愛知県/フランス料理/1店舗)
・求人募集の画像作成など (埼玉県/その他/3~5店舗)
<レシピ作成>
・メニューのネーミング、レシピ作成、集客方法の相談、SNSの投稿文章作成、など (新潟県/洋食/1店舗)
・主にchat GPTですが、SNSで新メニューを紹介するときの文面を参考程度に生成することがあります。また、季節限定メニューなどのアイデア収集にも役立てています。 (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)
・Google GEMINIに食材の組み合わせなど (千葉県/専門料理/1店舗)
<売り上げ予測・分析>
・売り上げ予測 (愛知県/テイクアウト/31~50店舗)
・商品名のネーミングや、価格帯の基準値、取れたデータを投げてまとめたり解析をしてもらっている (静岡県/専門料理/3~5店舗)
<業務資料の作成>
・PDCAの作成や、マニュアル作成 (神奈川県/洋食/3~5店舗)
・シフト作成 (東京都/イタリア料理/1店舗)
・店舗のコンセプトを文章をわかりやすくまとめる(東京都/フランス料理/3~5店舗)
・補助金の申請書、経営計画作成、その他、検索するのにgoogle検索ではなくAIに調べてもらうとプラスアルファの答えをくれるので (神奈川県/鉄板焼き・お好み焼/1店舗)
AI利用経験のある飲食店の約74%が、AIの利用に「満足」と回答
次に、AI利用経験があると回答した方に、飲食店業務における、AIの利用満足度について聞いたところ、「非常に満足」(28.7%)、「やや満足」(44.8%)という結果に。73.5%が満足していることがわかりました。

また、前問の回答理由について聞いたところ、下記のような回答が見られました。
<満足と回答した理由>
時短・効率
・文章構成を考える手間を省いてくれるから (大阪府/カフェ/1店舗)
・作業時間が圧倒的に削減される。 (千葉県/居酒屋・ダイニングバー/11~30店舗)
・失礼のないように返信コメントを考える手間が省ける (東京都/中華/1店舗)
コミュニケーションの負担軽減
・自分で考えるとムカつく投稿もAIに考えてもらうことによって軽減される (神奈川県/焼肉/1店舗)
・営業中の問い合わせなど電話対応ができない為、非常に助かっている。 (兵庫県/フランス料理/1店舗)
・海外顧客やパートナーとのコミュニケーションに最適なツール (東京都/専門料理/2店舗)
提案力、良き相談相手
・自分では思いつかないようなアイディアや気づきをもらえる (新潟県/洋食/1店舗)
・活用後、SNSの効果が確実に上がったため。 (神奈川県/カフェ/6~10店舗)
・飲食店業務に限らず、なんらか文面を考えてもらったり、リサーチしたり、経営の相談相手になってもらったりと用途が多彩であるから。 (茨城県/ラーメン/2店舗)
・納得いかなくても次の案をどんどん出して一緒に悩んでくれる (東京都/その他/11~30店舗)
<不満と回答した理由>
クオリティの低さ
・アドビのフォトショップ、イラストレーターに関してはかなり使えるものが生成されるようになっているが、無料で使えるChatGPTやGoogle AI Studioは画像生成に時間が掛かりすぎるし、思うような結果にならない場合が多い。 (大阪府/バー/1店舗)
・レシピを聞いてそれ通りに作るととんでもない料理になる (愛知県/その他/1店舗)
人間には及ばない
・まだまだ人間の応用力や察する能力には到底及ばないので面倒もある (東京都/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)
・虚業であるネット上での問題と、実業である飲食店業の融和は難しいと思うので (東京都/バー/1店舗)
知識不足により使いこなせていない
・知識不足により活用に満足していない点 (東京都/焼肉/3~5店舗)
・どのように使えるか分からない。他店での使用成功例などがあれば良いかもしれない。一般論ではなくうちへの決め手が欲しい。 (東京都/バー/1店舗)
・綺麗に整いすぎてしまって、もともと売りにしていた温度感などを再現させる指示ができていない。 (神奈川県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
今後AIを利用したい業務
続いて、AIを今後利用したいと回答した飲食店に対し、どんな業務で利用したいか聞いたところ、下記のようなさまざまなコメントが寄せられました。
<事務作業>
・シフト作成・棚卸 (大阪府/その他/101店舗以上)
・教育資料作成、マニュアル作成、対外向け資料、HPなど (東京都/専門料理/6~10店舗)
<SNS、HP等の文章作成>
・クレーム対応 (大阪府/和食/11~30店舗)
・SNS等のサイトや店舗の料理説明の文言等に利用出来そうな気がする。 (東京都/中華/1店舗)
・メニューについてや店のブランディングや広告などの文言 (神奈川県/和食/1店舗)
<集客・販促>
・レストラン、とくにランチ時間帯の集客に利用したいです (東京都/洋食/1店舗)
・販促物の作成 (東京都/イタリア料理/1店舗)
・チラシやパッケージのデザインを考えてもらいたい (埼玉県/テイクアウト/1店舗)
<データ分析・戦略>
・メニュー分析 (岡山県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・営業戦略 (神奈川県/和食/2店舗)
・新しい施策考案やマーケティングなど (神奈川県/居酒屋・ダイニングバー/11~30店舗)
・ランチメニューで、天候や曜日により、たくさん出るメニューの絞り込み (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)
<接客>
・インバウンド対応で (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・配膳ロボ、テーブルトップオーダーシステム、セルフレジ、自動発注システムなど (福岡県/そば・うどん/31~50店舗)
・お客様の好みとお酒のマッチング (東京都/バー/1店舗)
<予約管理・売り上げ管理>
・どのようなものかわからないけれど、混雑予測ができたらいいと思います (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・来店人数予測、メニュー注文予測など (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・売上管理 (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
<何ができるのかわからない>
・逆に何ができるかを知りたいです。 (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・何に使えるのかわからないので、わかれば使ってみたい。 (愛知県/洋食/3~5店舗)
・そもそもどの様に利用するのかすら理解してない。 (埼玉県/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)
今後もAIの利用予定がない飲食店、最多の理由は「具体的な用途がイメージできない」
そして、「今後もAIの利用予定がない」と回答した飲食店に、その理由を聞いたところ、最も多かった回答は、「具体的な用途がイメージできない」(62.2%)、続いて「費用がかかる」(24.3%)という結果になりました。
今後AIを使用したい飲食店の回答理由にも「どのように使えば良いかわからない」という回答が散見されており、AI利用のハードルになっていると考えられます。

飲食店の約半数49%が「AI技術の進化により飲食店の働き方が変わる」と回答
最後に、AI技術の進化に伴い、飲食店の仕事や働き方が変わるか聞いたところ、「変わる」と回答した飲食店は48.8%、続いて「わからない」(38.3%)、「思わない」(12.9%)という結果になりました。
さらに、「変わる」と回答した方に対し、その変化はポジティブなものかを聞いたところ、
77.4%が「ポジティブ」と回答。AIが飲食業界にもポジティブな影響を与えると期待されていることがわかります。

AIによって飲食店の働き方が変わる/変わらない理由
「変わる」「変わらない」と回答した方にそれぞれの理由を聞いたところ、下記のようなコメントが寄せられました。
<変わる理由>
スタッフの人員・時間効率化・コスト削減
・社員の作業削減・人員削減 (大阪府/その他/101店舗以上)
・事務作業が減る (東京都/お弁当・惣菜・デリ/3~5店舗)
・商品開発にコストが大幅に減少する可能性がある (神奈川県/ラーメン/2店舗)
・シフト作成、メニュー作成、原価計算、発注、在庫管理など全ての面でAIが活躍する (愛知県/カフェ/1店舗)
お客様の体験向上
・オーダー時のメニューの提案等 (大阪府/カフェ/1店舗)
・翻訳機能によりインバウンド客へのサービス質向上
・よりパーソナルなサービス展開
運営の効率化
・売上予測の精度向上によるシフトの最適化。
・予約システムの自動化 (東京都/カフェ/1店舗)
・効率の良い集客の方法などがわかってくる (東京都/和食/1店舗)
・効率的なSNSの発信(時間帯、レイアウト、美味しそうに見えるように加工) (東京都/カフェ/2店舗)
飲食店で働く満足度向上
・無駄が無くなり余暇が増える (埼玉県/バー/1店舗)
・飲食が楽しくなる (兵庫県/専門料理/1店舗)
・料理を作り提供するという業務は変わらないと思うが、経理や、広報面はもっと便利になるのではないかと思う (大阪府/フランス料理/1店舗)
・雑事から解放され、考える質が上がる (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・スタッフが楽しく働ける場に変化 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)
人間の思考能力の低下
・時間短縮や労力軽減等のメリットはあると思うが、人間が自ら考える能力が低下するように思われる。 (埼玉県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・作業を効率化し無駄のない労務環境を整えることができる。その反面、失敗をしないので想定外のトラブルの対処法がわかならいこともあると思う (愛知県/和食/1店舗)
・人間のスキルの低下 (兵庫県/イタリア料理/1店舗)
外食の楽しさが減る
・人に頼っていた部分が、AIによって安定性をもたらすことができそう。ただ店舗の個性が出なくなるんじゃないかという不安もあります。 (大阪府/アジア料理/1店舗)
・利用者の立場からみると画一的なサービスになるので飲食店に行く楽しみが半減すると感じる。店側はお客とのコミュニケーションがいらなくなるので労働力の削減、素人の運営で楽ができる。 (神奈川県/イタリア料理/2店舗)
・正解が多くなるとは思うがどの店も同じ色になってしまいそう... (東京都/居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)
飲食業界への新規参入がしやすくなる
・飲食店新規参入が今よりももっとハードルが低くなる (福井県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・飲食業の知識経験が問われなくなる。専門的な職業に経験が少なくても近づける(東京都/その他/1店舗)
<変わらない理由>
人間が担当する部分が多い
・飲食業界は結局、人でしか担えない領域の部分が多いから (大阪府/イタリア料理/2店舗)
・人が人に対して物を売るのはそこに感情やセンスが備わって売り上げが伸びていくと思っているので (東京都/バー/1店舗)
・どんなに効率化しても、調理は人がやるものだし、飲食店はそうあって欲しいから (千葉県/イタリア料理/51~100店舗)
・AIで料理は作れないから (東京都/そば・うどん/1店舗)
調査結果の引用時のお願い
・クレジットに「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」
(https://www.inshokuten.com/research/company/)のリンク付与をお願いいたします。
株式会社シンクロ・フードについて
当社は、”多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる”というビジョンのもと、飲食店経営・運営を支援するプラットフォーム「飲食店ドットコム」を運営しています。テクノロジーを最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・情報・サービス」など多様な選択肢をシンプル・スピーディに提供していくことで、飲食業界の発展・関わる人のしあわせに貢献してまいります。
【本社】 東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン3階
【代表者】 代表取締役 藤代 真一
【上場市場】 東京証券取引所プライム市場
【URL】 http://www.synchro-food.co.jp/
【運営サイト】
▼飲食店開業・運営支援のサービス
・飲食店の出店・運営支援サイト「飲食店ドットコム(https://www.inshokuten.com/home/ )
・飲食業界専門の求人サイト「求人飲食店ドットコム」(https://job.inshokuten.com/ )
・飲食業界に精通した税理士事務所とのマッチング「飲食店ドットコム 税理士探し」(https://www.inshokuten.com/food-accounting/)
・SNSショート動画アルバイト求人サイト「グルメバイトちゃん」(https://gourmet-baito-chan.com/ )
▼飲食業界を超えて広がるサービス
・店舗デザインのポータルサイト「店舗デザイン.COM」(https://www.tenpodesign.com/ )
・キッチンカーシェア・マッチングサイト「モビマル」(https://mobimaru.com/ )
・インテリア業界や建築業界特化型の求人情報サイト「求人@インテリアデザイン」(https://job.tenpodesign.com/ )
・農業の求人情報サイト「農業ジョブ」(https://agrijob.jp/ )
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
株式会社シンクロ・フード 広報 今西・大木
Mail:public-relations@synchro-food.co.jp
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