集英社新書から話題の2作品が「新書大賞2025」にランクイン!  大賞は三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、5位には勅使川原真衣『働くということ 「能力主義」を超えて』が入賞。

受賞2作品の共通テーマは、日本社会の大きな課題である「働き方」。

株式会社集英社

「新書大賞」(中央公論新社主催)は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の1冊」を選ぶ賞です。今回の「新書大賞2025」は、2023年12月~2024年11月に刊行された新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など新書に造詣の深い方々の投票によって集計。その結果、集英社新書の2冊『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆・著)が大賞に、『働くということ 「能力主義」を超えて』(勅使川原真衣・著)が5位に輝きました。

一般的な“新書”購入層に比べ、20・30代の若い購入層に支持されている2作。 根底のテーマは、日本社会が抱える「働き方」問題。  

 大賞を受賞した『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆・著)は、累計発行部数30万部を突破(電子版含む)。日本人の働き方と読書史の関係を明治時代にまで遡って追究し、読書を遠ざける背景や問題点をあぶり出し、働いていても本が読める社会を提言する話題作として、2024年4月の発売から数々のメディアに取り上げられました。

 同じく「働き方」をテーマにした『働くということ 「能力主義を超えて」』(勅使川原真衣・著)も、2024年6月の発売からたびたび重版された1冊。現役の企業コンサルタントである著者が、「選ぶ・選ばれる」という現代社会で重視されている「能力主義」の矛盾点を指摘し、そのために努力することの生きづらさについて疑問を投げかけた著作です。

 「働き方」を通して見えてくる国内の社会課題に着目したこの2冊は、一般的な“新書”の購入層(50代超)よりも、20代・30代の若い世代の購入層率が高い傾向であることも特徴です。中高年の男性読者が中心と言われる新書において、若い読者や女性読者の開拓を目指してきた集英社新書は、2024年12月に発刊25周年を迎えました。今後も集英社新書は、旬な人物や話題を取り上げ、知識に裏付けされた知恵を提供し、広く、長く読まれ続ける新書を刊行してまいります。

【「新書大賞2025」著者の受賞コメント】

撮影:小石謙太

1位『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』   三宅香帆(みやけ・かほ)氏

本や映画によって得られる、「ノイズ」の重要性。私が本書で強調した「ノイズ」という言葉は、想像をはるか超えて、世間に広まってくれたように感じます。もっともっと、世界にとって文化が必要であるということを、伝えていけるように頑張ります。

【プロフィール】

文芸評論家。1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了(専門は萬葉集)。著作に『ずっと幸せなら本なんて読まなかった―人生の悩み・苦しみに効く名作33』(幻冬舎新書)、 『「好き」を言語化する技術―推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『30日de源氏物語』(亜紀書房)、『娘が母を殺すには?』(PLANETS)など多数。

Photo by Herbie Yamaguchi

5位『働くということ 「能力主義」を超えて』   勅使川原真衣(てしがわら・まい)氏

新書大賞第5位ありがとうございます。

・「優秀」とは?

・「能力」が高いとは?

皆様の思索のお供になれば幸甚です。

【プロフィール】

1982年横浜市生まれ。組織開発専門家。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。外資コンサルティングファーム勤務を経て、2017年に組織開発を専門とする「おのみず株式会社」を設立。企業をはじめ病院、学校などの組織開発を支援する。二児の母。2020年から乳ガン闘病中。「紀伊國屋じんぶん大賞2024」8位にランクインした初めての著書『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)が大きな反響を呼ぶ。

【書籍情報】

タイトル:なぜ働いていると本が読めなくなるのか

著者:三宅香帆

発売日:2024年4月17日

定価:1,100円(10%税込) 頁数:288p

新書判/ISBN 978-4-08-721312-6/集英社新書

※電子版・オーディオブックも発売中。

「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは? 
すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。 

【「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」すら読むヒマがない人向けガイドブック】

服部昇大氏による『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の紹介マンガを収録した小冊子を作成。一部書店にて無料配布中。

※配布有無および配布方法は店舗により異なります。配布枚数に達し次第終了となります。

(C)集英社 イラスト/服部昇大
(C)集英社 イラスト/服部昇大
(C)集英社 イラスト/服部昇大

タイトル:働くということ 「能力主義」を超えて

著者:勅使川原真衣

発売日:2024年6月17日

定価: 1,078円(10%税込) 頁数:264p

新書判/ISBN 978-4-08-721319-5/集英社新書

※電子版・オーディオブックも発売中。

他者と働くということは、一体どういうことか? なぜわたしたちは「能力」が足りないのではと煽られ、自己責任感を抱かされるのか? 

著者は大学院で教育社会学を専攻し、「敵情視察」のため外資系のコンサルティングファーム勤務を経て、現在は独立し、企業などの「組織開発」を支援中。本書は教育社会学の知見をもとに、著者が経験した現場でのエピソードをちりばめながら、わたしたちに生きづらさをもたらす、人を「選び」「選ばれる」能力主義に疑問を呈す。そこから人と人との関係を捉え直す新たな組織論の地平が見えてくる1冊。

【集英社新書について】

“知の水先案内人”をキャッチフレーズに、1999年12月に発刊されたレーベル。大量に流れ込む情報の海を泳ぎ渡るための「知識に裏付けされた知恵」を提供=案内する「真の意味での実用書」をコンセプトとする。旬な人物やタイムリーな話題を掘り下げる一方で、集英社ならではのエンターテインメント性と「知」を接続する企画にも挑戦し、幅広い世代が手に取りやすい新書を目指します。

【「新書大賞2025」について】

中央公論新社が主催する「新書大賞」は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の1冊」を選ぶ賞です。第18回となる「新書大賞2025」では、2023年12月~2024年11月に刊行された新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など、新書に造詣の深い方々の投票により決定。有識者の講評など、詳細は2025年2月10日発売の 「中央公論」3月号 に掲載されています。

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会社概要

株式会社集英社

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URL
http://www.shueisha.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区一ツ橋2-5-10
電話番号
-
代表者名
廣野眞一
上場
未上場
資本金
1億80万円
設立
1926年08月