パーソルキャリアの小学校・中学校への出前授業に社員が参加することを通じて、自身の仕事やキャリアの再定義を行う「キャリア“共育”プログラム」が、パーソルグループの社員向け公募型研修に正式採用されました
〜 人的資本経営と社会貢献活動を共に持続可能な状態で推進するプログラムの導入拡大 〜
人的資本経営と社会貢献活動を融合させ、共に持続可能な状態で推進していく本プログラムの導入拡大によって、小学校・中学校向けキャリア教育プログラム「“はたらく”を考えるワークショップ」を安定的に、かつ持続可能な状態で、より多くの学校に無償で届けるための体制を整えていきます。
「キャリア“共育”プログラム」開発背景
パーソルキャリアでは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を実現するための社会貢献活動として、「はたらくの多様な選択肢」を知り、その中から、自ら主体的に判断しキャリアを形成していくための「生きる力」を育むキャリア教育プログラム「“はたらく”を考えるワークショップ」を全国の小学校・中学校に無償で提供しています。(2023年度の提供実績:144校、17,238児童・生徒)
本プログラムでは、講師役として、年間150人以上のパーソルグループの現役社員を小学校・中学校に派遣しています。授業に参加した社員からは、「こちらが授業をしているつもりが、それ以上にたくさんのものを、子どもたちから受け取った」という声をもらいます。子どもたちからもらう問いに向き合い、授業後の子どもたちの変化に直接触れることで、社員は内省が促され、仕事の意味付けや行動が変化し、本業のモチベーションやパフォーマンスが向上することも少なくありません。2023年度に実施した出前授業に参加した社員を対象としたアンケートでは、9割の社員が、自分を振り返る機会になり、7割の社員が、仕事の意味付けが変わり、ワークエンゲージメントも高まったと回答しています。
当社では、「“はたらく”を考えるワークショップ」を、より多くの小学校・中学校に無償で安定的かつ持続的に提供し続ける仕組みを構築するため、2021年から、出前授業が講師役の社員に与える影響・効果に関する調査研究を開始。2022年には、調査結果を踏まえ、出前授業そのものは児童・生徒を最優先とした設計のまま、授業の前後で、社員が自分の仕事やキャリアを振り返り、これからの自分の仕事を再定義することができるキャリア研修「キャリア“共育”プログラム」を独自に開発し、出前授業に参加した一部の講師役社員での実践を始めました。
こうした出前授業の社員への影響・効果の可視化や研修プログラムとしての実績が認められ、2024年度から、パーソルホールディングス株式会社が、パーソルグループ社員に提供している公募型キャリアオーナーシッププログラム「@(アット)」の一つとして、「キャリア“共育”プログラム」が正式に採用されました。第1回目の社内公募は4月から開始し、7月から順次、抽選で選ばれた社員が出前授業及び研修に参加していきます。
子どもも大人も共に育む「キャリア“共育”プログラム」について
「キャリア“共育”プログラム」は、「子どもも大人(社員)も共に学び、共に育つ生徒であり、先生である。」をコンセプトに、パーソルキャリアの社内向け研修と小学校・中学校向けのキャリア教育提供を担う人材開発担当者が独自に開発した、小学校・中学校でのキャリア教育授業の講師体験を軸とする越境体験型キャリア研修プログラムです。自分のはたらく動機を持ち、能動的に成長機会を見出す人材を育成することを目的とし、社員の仕事の意味付けやキャリア観といった自己認識の深化と変容、自分の成長やチャレンジに向けた行動変容をサポートします。
プログラムは実際の小学校・中学校での講師体験を含む全4回で構成されています。
①初めに、講師として子どもたちの前に立ち自らのキャリア観や仕事の話をする準備として、グループワークによってこれまでの仕事経験を意味づけ、対話を通じて自身の仕事を定義します。(DAY1)
②そして、自身のキャリア観や仕事の意義に関する解像度を上げた状態で、講師として出前授業「“はたらく“を考えるワークショップ」に参加します。キャリアや仕事に関する子どもたちからの素直な問いかけに真正面から向き合う体験を通じて、自己認識を深めます。(DAY2-1)
③授業後、講師体験を通じて得た新たな気づきを元に、自身の『ありたい姿』や『らしさ』について改めて考えるグループワークを行い、自身の仕事やキャリア観を再定義し、未来に向けた第一歩を決めていきます。(DAY2-2)
④1カ月後、この1か月の間に自身が再定義した仕事やキャリア観に沿った実践を振り返り、自分らしくキャリアオーナーシップを発揮していく未来を描き、実践の習慣化を目指します。(DAY3)
■社員が参加する小学校・中学校向けワークショップについて
パーソルキャリアが全国の小学校・中学校に提供しているキャリア教育の出前授業「“はたらく”を考えるワークショップ」では、複数のワークショップの中から、学校が希望するものを組み合わせて提供しています。
一般社員が講師役となって参加するワークショップは「おとなインタビュー」と「しごと市場 by doda」の2つあり、今回パーソルグループの公募型研修に採用された「キャリア”共育“プログラム」は「おとなインタビュー」を軸に設計されています。
おとなインタビュー
子どもたちが、インタビューの仕方を学んだうえで、第一線で活躍する大人(パーソルグループ社員)に、仕事やこれまでのキャリアなど、自分たちが大人になるうえで知っておきたいことをインタビューするワークショップです。普段はなかなか聞けない私生活の話から「仕事とは何か?」といった深い質問まで、個人的な体験に基づく生き生きとした話を聞き出すことで、たくさんの学びを持ち帰ることができます。また、学校での職業調べの前に行っていただくと、質問の観点や仕方が変わり、より深い職業探索に繋げることも可能です。
しごと市場 by doda
自らの転職やパーソルキャリアでのサービス提供を通じて、さまざまな業界を経験しているパーソルキャリアの社員たちがこれまで経験した業界や仕事のやりがい、最初に入社した会社から現在に至るまでのキャリアの変遷などを紹介し、その後の社員たちとの対話を通じて、将来のキャリアについて考えていくワークショップです。一度に複数の業界・業種の話を聞くことができ、児童・生徒が興味のある分野を自分で選ぶことも可能です。「なりたい職業」を考えるキャリア教育機会だけでなく、「かかわりたい領域(業界研究)」という視点を提供します。また、「転職経験者による前職の業界紹介」を通じて、転職という選択も含めたリアルなキャリアの築き方を知ることもできるのも本ワークショップの特徴です。
パーソルグループの公募型キャリアオーナーシッププログラム 「@(アット)」について
「@(アット)」は、パーソルホールディングス株式会社がパーソルグループ社員に提供している公募型キャリアオーナーシッププログラム(公募型研修)です。グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を、社員一人ひとりがより豊かに実感できるためのキャリア観(人生観や仕事観など)の探求支援を目的としています。先進的でユニークなワークショップを通じて普段とは異なる視点でキャリア観を見つめ直すことや、異なる人や地域、価値観や文化などの交流を通じた越境学習、NPO・地方自治体などと協働しての社会課題解決プロジェクトなど、これまで触れたことのない世界に飛び込む体験を通じて自身の大切にしたい軸やありたい姿を再発見することを目指しています。
「小学校・中学校向け “はたらく”を考えるワークショップ」について
< https://www.persol-career.co.jp/service/contents/career-workshop/>
「“はたらく”を考えるワークショップ」は、パーソルキャリアが全国の小学校・中学校に無償で提供している小学4年生から中学3年生を対象にしたキャリア教育プログラムです。日々さまざまな人や企業の「はたらく」に向き合い続けるパーソルキャリアのキャリアアドバイザーらが講師を務め、現場で培った経験・知識をもとに、自ら主体的に判断しキャリアを形成していくための「生きる力」及び「新社会人基礎力」を育む授業を行っています。
子どもたちに「はたらくこと」についてイメージを聞いた際に、「辛いこと」、「疲れる」、「生きるために仕方ない」といったネガティブな意見が多く、このまま「はたらくこと」に希望を持たないまま大人になってしまうと危機感を感じた一部の社員が、ボランティア活動としてキャリア教育のワークショップをつくり、いくつかの小学校・中学校に無償で提供したのが、本活動のはじまりです。2018年に会社の公式ワークショップとして提供を開始して以来、公立の小学校・中学校を中心に、全国33を超える都道府県で、延べ565回、302校、33,138名の子どもたちに授業を提供しています。(2024年3月時点、リピート校含む)
ワークショップを通じて、「はたらくこと」のポジティブな面を理解することで子どもたちが将来に希望を持ち、普段から主体性、自己決定、価値提供を意識した行動を促し、自己肯定感も高めていきます。授業の前後で子どもたちにアンケートを取り、意識や行動の変化や定着状態も検証しながら、先生たちと一緒に子どもたちの意識と行動の習慣化までを支援します。
また、本ワークショップは、2021年に経済産業省が主催する「第11回 キャリア教育アワード」優秀賞、2024年に文部科学省が主催する「令和5年度 青少年の体験活動推進企業表彰」優秀賞、株式会社朝日新聞社などで構成されるウェルビーイングアクション実行委員会が主催する「ウェルビーイングアワード2024」GOLD(組織・チーム部門)を受賞しています。
「キャリア“共育”プログラム」開発者のコメント
「キャリア“共育”プログラム」及び「“はたらく”を考えるワークショップ」を開発・提供しているミッション共創推進部 キャリア教育推進グループの竜田 遼は、以下のようにコメントしています。
私たちは、「”はたらく“を考えるワークショップ」を年間150近い小学校・中学校に無償で提供しています。また、この活動を通じて、「キャリア教育機会の地域間格差の是正」もしていきたいと考えており、学校規模の大小、当社の拠点から遠い・近い、公立・私立などに関わらず、日本各地の学校に社員を派遣しています。
これらのワークショップを中心に、のべ200名以上のパーソルグループ社員が自ら手を上げ、主体的に子どもたちへの学びの機会提供に関わってくれています。この機会は、子どもたちにはキャリア教育としての場、参加社員講師には自己内省の場として、共に学ぶことができる場になるのではないかと考え、2022年度から研修化にむけてプログラム開発などに踏み出しました。
今回、パーソルグループでの研修に採用されることで、プログラムにさらに磨きをかけながら、社会の中で実装をできる形に創り上げていきたいと考えております。
私たちは、教育から、共育(子どもと大人たちが共に育つ・成長する)へと歩みを進め、子どもと大人が共に学び合い、自分のはたらくを自分で決める「キャリアオーナーシップ」を育み合う社会の共創を目指します。
竜田 遼 プロフィール
経営戦略本部 ミッション共創推進部 キャリア教育推進グループ
「 “はたらく”を考えるワークショップ」、
「キャリア“共育”プログラム」開発者
大学卒業後、ウェディングプロデュース会社にてキャリアをスタート。
その後、医療系人材紹介会社、現職のパーソルキャリアにてキャリアアドバイザーとして6年間個人の転職支援を行う。2018年10月に戦略人事部に異動し、担当事業部の人事評価制度運用や事業課題に応じた組織・人材開施策を行う事業人事に関わりながら、パラレルでキャリア教育を全国で推進。全国の小・中学校での授業や、教員研修/保護者向け講演なども実施している。2021年6月に、これらの活動を行うキャリア教育推進グループが会社組織として正式に発足。現在はパーソルキャリア全社の組織・人材開発部も兼務し、子どもから大人までの人材育成に関わっている。
キャリア教育機会を持続的に全国の小学校・中学校に無償提供する仕組み
パーソルキャリアでは、大人(社員)も成長する「共育」の仕組みと、社員のマイ・パーパスを実現できる体験の提供が、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」の実現に必要だと考えているのみならず、長期的なビジネス機会の拡大や社員のエンゲージメント向上による生産性の向上、イノベーションの創発など企業価値の向上に寄与する活動と位置づけています。これらの効果を可視化していくことで、より多くの全国の小学校・中学校への「“はたらく”を考えるワークショップ」の安定的かつ持続的な無償提供を目指しています。
パーソルキャリアの社会貢献活動の推進と企業価値の向上の接続推進者のコメント
「キャリア“共育”プログラム」の導入拡大について、パーソルキャリアの社会貢献活動の推進と企業価値の向上の接続を推進している経営戦略本部 ミッション共創推進部 マネジャー/共創プロデューサーの 伊藤 剛は、以下のようにコメントしています。
「“はたらく”を考えるワークショップ」を営利企業である私たちがより多くの学校に安定的かつ持続的に提供し続けるためには、社会貢献活動である本ワークショップと企業価値とのより強い結びつきが不可欠です。これまでも「人的資本経営と社会貢献活動の融合ができるのではないか」という仮説の元、社会貢献活動への参加が社員に与える好影響の可視化や最大化に向けた方法を大学などのアカデミアにも協力を仰ぎながら、共同で研究もしてきました。今回、パーソルキャリアで、出前授業に参加する社員に対して独自に提供していた「キャリア”共育“プログラム」が、約66,000人を擁するパーソルグループの公募型研修に正式採用されたことは、これまでの活動や社会貢献活動への社員参加の効果に対して一定の評価を受けたと考えています。
今後も、企業価値への貢献を高めながら、「”はたらく“を考えるワークショップ」を全国の小学校・中学校に提供できる体制の拡充を目指していきます。また、こうした企業価値への貢献の形があることを外部にも認識してもらい、これまで以上に多くの企業が積極的に子どもたちのキャリア教育を支援する社会にしていきたいと考えています。子どもも大人も共に育つ「共育」の輪を広げ、予測困難な時代であっても、日本のあらゆる世代が希望をもって自分らしいキャリアを描き、一人ひとりが「はたらくWell-being」を実感する社会の実現に少しでも貢献するため、キャリアオーナーシップを育む活動を継続してまいります。
伊藤 剛 プロフィール
経営戦略本部 ミッション共創推進部 マネジャー/共創プロデューサー
総合PR会社に入社しキャリアをスタート。その後、統合型マーケティング
を実践するコンサルティング企業を経て、2018年にパーソルキャリアに
企業広報・サービスPRの責任者として参画。2019年に同社がコーポレート
ミッション -人々に「はたらく」を自分のものにする力を- を制定した
ことを機に、「キャリアオーナーシップ リビングラボ」を立ち上げ、共創
プロデューサーとして、産官学の外部パートナーと「キャリアオーナーシ
ップ」を探究するさまざまな活動を企画。2021年には「キャリアオーナー
シップとはたらく未来コンソーシアム」を発足。現在は、ミッション共創
推進部のマネジャーとして、社会的インパクトと経済的価値(企業価値向
上)を両立させたソーシャルアクションの創発や企業価値創造ストーリー
の設計に取り組んでいる。
パーソルキャリア株式会社 ミッション共創推進部 について
「“はたらく”を考えるワークショップ」は、パーソルキャリアの経営戦略本部に置かれた「ミッション共創推進部」が運営しています。本組織は、当社が持続的成長を通じて、「キャリアオーナーシップを育む社会」を創造し、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を実現していくための非財務活動(社会貢献活動やCSR活動)の企画や運営を担っており、「“はたらく”を考えるワークショップ」のほか、他人に目標をたててもらうワークショップ「タニモク」、個人と企業の持続的な成長を模索する企業・団体の人材開発部門が集まった実践型越境コミュニティ「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」の企画・運営を行っています。また、こうした社会にインパクトを与えていくことを目指した非営利活動を営利企業が安定的かつ持続的に提供していくことを可能とするため、各取り組みの企業価値との接続の強化、企業価値向上への貢献の可視化・探究なども行っており、新しい資本主義、共助資本主義、倫理資本主義などで提唱されているこれからの新しいビジネスに対応する営利企業の社会貢献活動の在り方を模索しています。
■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/
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