キヤノンUSAが大口径望遠単焦点レンズ120本を提供 望遠鏡アレイ「Dragonfly Telephoto Array Project」の拡張計画に協力
キヤノンは、米国のイェール大学と、カナダのトロント大学の国際研究プロジェクト「Project Dragonfly」が研究を進める望遠鏡アレイ(※)「Dragonfly Telephoto Array」の拡張計画に協力します。キヤノンUSA Inc.が同プロジェクトに大口径超望遠単焦点レンズ「EF400mm F2.8L IS II USM」(2011年8月発売)120本を提供し、キヤノン株式会社が技術協力します。
「Dragonfly Telephoto Array」は、イェール大学とトロント大学の国際研究チーム「Project Dragonfly」が2013年に設計した、複数のキヤノンの大口径超望遠単焦点レンズ「EF400mm F2.8L IS II USM」を束ねた望遠鏡アレイです。「Dragonfly Telephoto Array」は、従来の望遠鏡では見つけることが困難だった大きな銀河を撮影でき、低表面輝度宇宙の研究を通じた暗黒物質の性質の解明や分散型望遠鏡の概念を活用することを目的として運用されています。
この研究を支援するため、キヤノンは、2015年に40本の「EF400mm F2.8L IS II USM」を提供し、2つの独立したマウントに24本の望遠鏡を束ねた、48本の望遠鏡アレイへの拡張に協力しました。以降、研究チームは2016年の超拡散銀河「Dragonfly 44」の発見や、2018年の暗黒物質がほぼ存在しない銀河「NGC1052-DF2」の特定など、銀河系外天文学における大きな成果を生み出しています。
このたび、望遠鏡アレイの拡張計画を推進する研究チームに対して、キヤノンUSA Inc.は120本のEFレンズ「EF400mm F2.8L IS II USM」を提供し、キヤノン株式会社は技術協力を行います。総計168本のレンズを備えた望遠鏡アレイは、焦点距離40cm、口径1.8mの屈折望遠鏡と同等の集光力を備え、宇宙科学の発展に貢献することが期待されます。
キヤノンはこれからも、イメージングのリーディングカンパニーとして培ってきた技術力を生かして、科学技術の発展に寄与していきます。
※ アレイとは配列を意味します。「Dragonfly Telephoto Array」は複数のレンズを束ね、1つの大きな望遠鏡のように活用されています。
<「Dragonfly Telephoto Array」の進化(Project Dragonfly提供)>
*「Image by Pieter van Dokkum, Yale University.」と記載の画像を使用する際は、提供元のクレジットを表記してください。
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