プロフェッショナル人材による経営支援サービス「HiPro Biz(ハイプロ ビズ)」「独立役員」における最新動向を発表

~2023年度のトレンドは、「対話力」「経営経験」引き続き「女性独立役員」ニーズも高く、成約件数は昨対比214%にまで伸長~

パーソルキャリア株式会社

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する、プロフェッショナル人材による経営支援サービス「HiPro Biz」< https://biz.hipro-job.jp/ >は、プロ人材の活用を通じて、企業が抱える課題解決を行っています。その中で、年々ニーズが増加している「独立役員」に関して、最新動向をまとめましたので発表します。さらに、ここ数年で特に注目が高まっている「女性役員」にもフォーカスを当て、その背景や企業が抱える課題を紹介します。

「独立役員」における最新動向
~コーポレートガバナンスコード改定や人的資本経営への関心の高まりを受け、相談件数は昨年対比158%に~

2021年6月のコーポレートガバナンスコード改訂、さらにESG投資や人的資本経営への関心の高まりにより、「独立役員」の選任は、年々重要度が高まっています。
こうした状況下において、2023年度(2023年4月~2024年3月)に「HiPro Biz」に寄せられた「独立役員」の選任に関する相談件数は昨対比158%となりました。ニーズの高まりから、以前までの“人脈”中心の候補者選定では、ステークホルダーから求められるニーズを満たすことが難しくなり、多くの企業が「独立役員」の選任に苦慮していることがうかがえます。

~2023年度のトレンドは、「対話力」「経営経験」。引き続き「女性独立役員」ニーズも高い~
ニーズが高まり続ける「独立役員」ですが、そのトレンドは年によって変化がみられます。2023年度における案件で特にニーズが高かったのは、「投資家と対話してきた経験」「取締役会の議長候補者となれる人徳・判断能力を備えた経営経験」といった実効性の高い人材です。
2022年度は、スキル・マトリクスの開示を意識し、現状の役員体制では足りないスキルを充足できる人材がほしい、といった要望が多く寄せられました。しかし、人的資本の強化や、株主との対話の促進・開示強化が求められた2023年度は、「独立役員」に求められる活動内容が形式的な取締役会参加のみならず、社外取締役同士の対話や、各ステークホルダーとの対話なども求められていることが、ニーズが変化した要因だと考えます。
また、2023年6月に岸田政権が発表した「女性版骨太の方針2023」によって、女性役員比率に関する数値目標の設定が盛り込まれたことから、女性の独立役員を求める声はこれまで以上に高まり、相談件数も引き続き増加しています。

ここからは、顕著にニーズが高まっている「女性独立役員」にフォーカスして、紹介実績や成約事例から、女性役員選任にあたって重要なポイントを紐解いていきます。

女性独立役員に関するまとめ
~「女性独立役員」成約件数は昨対比214%~
「女性独立役員」に関して企業からは、以下のような声が寄せられています。
<「女性独立役員」に関して企業から寄せられた課題>

「プライム市場の上場企業を対象とした『2030年までに女性役員の比率を30%以上に』といった数値目標に関して、社内の女性を登用するだけでは間に合わない」
「これまでの人脈だけでは、『女性』であることに加え、経営経験や求めるスキルを満たす候補者が見つからない」
「よいと思った候補者はすでに兼務社数が多く声をかけられない」
このように、女性独立役員は、候補者が少ないことも相まって、「人選」のフェーズに課題を持つ企業が多いことがわかります。
そこで、「HiPro Biz」では、企業ニーズを細かくヒアリングし、人材要件の見直しを実施。それによって、可能性を広げるとともに、独自のデータベースから、企業の状態や課題にマッチした女性独立役員候補の紹介を行っています。こうした活動により、2023年度の成約件数は、昨対比で214%にまで伸長しています。

~女性独立役員の成約事例~
<企業ニーズ・課題>
以前より社内で女性役員の必要性について検討はしていたが、今回、ステークホルダーからの意見もあり女性独立役員の選任を決意。女性役員を迎え入れることで、取締役会に変革をもたらしたいという思いから、「女性」かつ「経営知見がある人材」を選任したいと考えたが、従来の人脈経由では、条件を満たす人材を迎えることができないという課題があった。
<「HiPro Biz」が実施したこと>
「女性」×「経営知見」だけでは、範囲が広く形式的な女性独立役員となりミスマッチが生じる可能性があった。そのため、改めて独立役員に求める条件をすり合わせたところ、同企業が目指している「闊達な意見が飛び交う取締役会への変革」に一石を投じる役割を担ってもらいたい、という要望に加え、成長戦略の一つに掲げている「海外市場への進出」について社内知見が薄いことが判明。
企業ニーズを満たすだけでなく、独立役員が活躍し、企業経営を発展させる状態をつくるためには、経営への知見はもちろんのこと他の取締役と対等に会話できる業界知識やグローバルな視点を持つ人材が必要だと判断し、上場企業のガバナンス理解があり、潮流の近い製造業の海外事業を担っていた女性候補を紹介したところ、就任が実現。

このように「女性独立役員」に関する企業課題や事例をみてみると、以前のように形式的に女性に就任してもらうのではなく、企業への実効性を高く貢献できる役割を担う人材を選出することが重要なポイントであることがうかがえます。

■「HiPro」編集長 鏑木 陽二朗(かぶらぎ ようじろう)コメント 
2021年のコーポレートガバナンス改訂以降、独立役員に求められるものが明確化されてきた一方で、投資家からの要求も複雑性を増しており、従来の人脈経由で独立役員を選任するのは難しくなっているのが現状です。女性役員にフォーカスしてみても同様の傾向が見られ、なり手がさらに少ないことから、選任はより厳しくなっています。
また、企業が独立役員に求めるものとしては、2024年1月25日に経済産業省から発表された「社外取締役のことはじめ」において、社外取締役が自発的に企業とコミュニケーションをとり、企業との対話が活発に行われるための心得が明記されるなど、2024年度も引き続き「対話力」が重要なカギを握ると捉えています。
「独立役員」の選任にあたっては、ステークホルダーからの期待に応えることはもちろん、対話が活発になされ、会社の経営を継続的に発展させるために、2つのことが求められます。1つ目は、多様な角度から独立役員の必要性・重要性を念慮し選任すること。2つ目は、就任後の役割・機能も踏まえて、独立役員候補者と中長期的に何をミッションとするのかなどを選任前からしっかりすり合わせておくことです。
こうしたポイントや、なり手が少ないことを踏まえると、今後企業は、独立役員候補者から「この企業と伴走したい」「ミッションを一緒に実現したい」と思ってもらう状態をつくるために、2、3年後も見据えながら、まずは業務委託で会社のプロジェクトに参画してもらう、セミナー講師として活躍してもらう場をつくるなど、継続的な接点を構築していくことが求められるようになるでしょう。


【プロフィール】

2001年株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)入社。
企業の採用支援や、転職希望者のキャリア支援などを経験し、その後複数の部署でマネジメントに従事。2011年に、プロ人材による経営支援サービス「i-common(アイコモン)」(現「HiPro Biz(ハイプロビズ)」)を立ち上げ、事業責任者として組織を牽引し、2021年10月には執行役員に。2022年5月、業界初となるプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro(ハイプロ)」の立ち上げを行い、HiPro編集長に就任。

■プロフェッショナル人材による経営支援サービス「HiPro Biz」について< https://biz.hipro-job.jp/
「HiPro Biz」は、経営課題解決に取り組む企業向けに、高度な課題を解決できるプロフェッショナル人材と共に、課題解決を支援する経営支援サービスです。前身である「i-common」が2011年にサービス開始して以降、専門性を有したプロ人材の知見・ノウハウ・人脈を活用し、企業が抱えるさまざまな課題を解決してきました。これからも、多様な個人の力を結集させ、企業の「経営パートナー」として、課題の発見から解決まで一気通貫して支援することで、企業の成長に貢献します。

■プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro」について< https://hipro-job.jp/
人生100年時代への突入、コロナ禍でリモートワークが普及・浸透したことなどにより、はたらき方や雇用のあり方が大きく変わってきています。企業を取り巻く環境も劇的に変化し、産業構造も変わりつつあります。こうした中、複雑なビジネス課題を解決するためには、企業と従業員の雇用契約だけでは対応しきれない状況も生まれています。こうした現状を変え、新しい人材活用(タレントシェアリング)を当たり前にするために誕生したのが、「HiPro(ハイプロ)」です。「HiPro」は「スキルを解放し、社会を多様にする。」をパーパスに、企業は課題解決に必要な人材と出会うことができ、個人は自分のスキルにあったプロジェクトを探すことができる、業界初のプロフェッショナル人材の総合活用支援サービスです。「HiPro」の展開により、これまでの経験とスキルを生かしながら自身の可能性を広げたい個人と、複雑化する課題に対応したい企業に選択肢を増やし、社会を多様にしていきます。

■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/ 

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会社概要

パーソルキャリア株式会社

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https://www.persol-career.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ 森JPタワー21階
電話番号
-
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
11億2700万円
設立
1989年06月