『平成29年版 パートタイマー白書』 本日発行、人手不足解決に向けた“人材定着”を紐解く調査発表

株式会社アイデム(本社:新宿区新宿/代表取締役社長:椛山 亮)の研究部門である「アイデム 人と仕事研究所」は、企業1,644社と労働者1,648名を対象に“上司の関わり方と人材定着”をテーマとした調査を行い、『平成29年版 パートタイマー白書』として本日調査結果を発表しました。
当社では、1997年(平成9年)から毎年異なるテーマでパート・アルバイト等の雇用に関する調査を行い、『パートタイマー白書』として発表しています。本年は、深刻化する人材不足への対応策を探るため、人材の入り口である採用ではなく、出口である退職を減らす「人材定着」、またこの定着に向けた鍵となる「上司の関わり方」をテーマとしました。

今回の調査から、「パート・アルバイトの入社時に経営理念を教育すること」や「パート・アルバイトが上司への信頼感を持つこと」が人材定着につながるポイントであることが明らかとなりました。本ニュースリリースは、本日発行した『平成29年版 パートタイマー白書』(全91ページ)の中から、調査結果を一部抜粋した内容です。
  • 調査からのポイント抜粋
<企業への調査結果>
1)パート・アルバイトが「定着している」と考えている企業は85.0%
 
2)パート・アルバイトに「信頼されている」と考えている企業は89.7%
パート・アルバイトとの会話頻度が高い企業ほど“信頼されている”と感じている傾向あり

3)パート・アルバイトに対しての言動や振る舞いで心がけていること、「業務における指示や判断を的確に行う」が62.8%、「誰にでも分け隔てのない対応をする」が61.4%で上位拮抗

4)パート・アルバイトを「褒めている方だ」と考えている企業が85.7%

<労働者への調査結果>
 5)勤務先の経営理念の“内容に共感している”パート・アルバイトは34.0%
共感しているパート・アルバイトは、経営理念を入社時や勤務中に教育されている傾向あり

6)勤務先に愛社精神を「持っている」パート・アルバイトは49.7%
愛社精神を持っているパート・アルバイトは、現在の勤務先で長期勤続意向の割合が高い

7)勤務先でパート・アルバイトに共有されている情報、「お客様の苦情・クレーム」が最も多く57.5%
一方で「お客様の感謝・お褒めの言葉」の共有が仕事へのやりがいや職場の一体感を醸成している傾向あり

8)職場の上司に信頼感を「持っている」パート・アルバイトは65.7%
上司に信頼感を「持っている」者は、現在の勤務先で長期勤続意向の割合が高い
 
  • 担当者のコメント
 アイデム人と仕事研究所
主任 小杉 雅和


生産年齢人口が減少していく中、近年の景気回復傾向も加わり、企業にとって人材の確保はますます困難になっています。このような状況下では、人材の定着を図っていくことがより重要な施策となってきます。定着を図っていくためには、柔軟なシフトなど労働条件での働きやすさだけではなく、活発なコミュニケーションを通じて、お互いの信頼感を醸成し、仕事へのやる気ややりがいをもって働く、ポジティブさが重要ではないか。また、このポジティブな定着を実現するためのキーは、上司なのではないか。
そのような仮説に基づき、本年は「定着のための上司のチカラ~信頼感とコミュニケーション~」と題し、上司とパート・アルバイトのコミュニケーションや信頼関係に焦点をあてて、定着を図る上でのポイントを探っています。
 
  • 調査概要
【企業調査】雇用に関するアンケート調査
調査期間  :2017年6月16日~18日
調査方法  :WEBアンケート調査
有効回答者数:1,644社
調査対象  :従業員規模6名以上で、正社員とパート・アルバイトを両方雇用している企業
      (回答者は、パート・アルバイトに直接指揮命令している正社員に限定)

【個人調査】働き方に関するアンケート調査
調査期間  :2017年6月13日~15日
調査方法  :WEBアンケート調査
有効回答者数:1,648名
調査対象  :直属の上司が正社員、かつ同僚の人数が2人以上の職場で、
       現在パート・アルバイトとして就業している18歳から59歳までの男女
 
  • アイデム人と仕事研究所について
1971年に設立したアイデムは求人広告事業を展開し、創業以来、求人と求職の双方の視点から市場を見続けてきました。1993年には「アイデム人と仕事研究所」を立ち上げ、パート・アルバイトを中心とした労働力の活用・戦力化に関する研究を進め、企業と労働者双方への調査を毎年行っています。
 
  • ポイント抜粋の詳細
≪企業への調査結果≫
1)パート・アルバイトが「定着している」と考えている企業は85.0%


企業に、パート・アルバイトが定着しているかを聞いたところ、「定着している」28.7%、「どちらかと言えば定着している」56.3%、「どちらかと言えば定着していない」13.0%、「定着していない」2.0%となり、「定着している」と「どちらかと言えば定着している」を合わせると、85.0%と8割以上の企業がパート・アルバイトは職場に「定着している」と回答した。
業種別にみると、「定着している」と回答しているのは、「卸売業(95.5%)」「建設業(91.3%)」「金融・保険・不動産業(90.2%)」「教育・学習支援業(89.8%)」「情報通信業(89.5%)」「小売業(88.8%)」「その他の業種(87.7%)」の順で、全体計(85.0%)を上回った。
また、指揮命令するパート・アルバイトの人数別にみると、「定着している」との回答が最も多かったのは「1~5人」で86.3%となった。


 
2)パート・アルバイトに「信頼されている」と考えている企業は89.7%
パート・アルバイトとの会話頻度が高い企業ほど“信頼されている”と感じている傾向あり


企業の回答者自身のこととして、直接指揮命令するパート・アルバイトに信頼されていると思うかを聞いたところ、「信頼されている」13.4%、「どちらかと言えば信頼されている」76.3%、「どちらかと言えば信頼されていない」9.1%、「信頼されていない」1.2%という結果であった。「信頼されている」と「どちらかと言えば信頼されている」を合わせると、89.7%と約9割の回答者がパート・アルバイトに「信頼されている」と回答している。単純に個人調査の結果と比較すると、20ポイント以上も高い自己評価になっていた。
これをパート・アルバイトとの会話頻度との関係でみると、普段会話を「パート・アルバイト全員としている」「全員ではないが多くのパート・アルバイトとしている」回答者の方が、「信頼されている」の割合は高くなっている。

 

 
3)パート・アルバイトに対しての言動や振る舞いで心がけていること、「業務における指示や判断を的確に行う」が62.8%、「誰にでも分け隔てのない対応をする」が61.4%で上位拮抗

企業の回答者自身のこととして、直接指揮命令するパート・アルバイトに対して、自身の言動や振る舞いで心がけていることがあるかを聞いたところ、「業務における指示や判断を的確に行う」62.8%、「誰にでも分け隔てのない対応をする」61.4%が上位拮抗している。次いで「必要なときに助言や手助けをする」51.6%、「挨拶や会話など、日頃からコミュニケーションを積極的にとる」45.0%、「相談ごとなどの話を真剣に聞く」43.7%、「約束したことを守る」43.1%、「どんなことでも誠実に対処する」41.4%の順で4割を超えていた。
これを指揮命令するパート・アルバイトの人数別にみると、概ね指揮命令する人数が多くなるほど、それぞれの項目に対する回答割合が高くなっている。具体的には指揮命令する人数が「30人以上」で、「特に心がけていることはない」が1.6%と“30人未満”と比べて割合が低く、それ以外のほとんどの項目では割合が高くなっており、言動や振る舞いについて心がけていることが多いことがうかがえる。
また、「パート・アルバイトから信頼されているか」との関係でみても、「信頼されている」では、「特に心がけていることはない」が 3.3%と「信頼されていない」の16.6%と比べて割合が低く、それ以外のほとんどの項目では割合が高くなっていることから、言動や振る舞いについて心がけていることが多いことがうかがえる。

 

 


 
4)パート・アルバイトを「褒めている方だ」と考えている企業が85.7%
企業の回答者自身のこととして、直接指揮命令するパート・アルバイトを褒めている方だと思うかを聞いたところ、「褒めている方だ」が19.2%、「どちらかと言えば褒めている方だ」が66.5%で、合わせると85.7%の回答者がパート・アルバイトを「褒めている方だ」と回答している。
これを「職場の一体感」との関係でみると、「褒めている方だ」の回答は、一体感が「ある」で90.8%、一体感が「ない」で68.3%となり、一体感が「ある」と回答している方が 22.5ポイント高くなっている。
また、「パート・アルバイトから信頼されているか」との関係でみると、「褒めている方だ」の回答は、「信頼されている」で89.1%。「信頼されていない」で56.2%となり、「信頼されている」方が32.9ポイント高くなった。

 
《労働者への調査結果》
5)勤務先の経営理念の“内容に共感している”パート・アルバイトは34.0%
共感しているパート・アルバイトは、経営理念を入社時や勤務中に教育されている傾向あり


パート・アルバイトに、現在の勤務先の経営理念(会社の方向性や目的・目標を示すもの)を知っているかを聞いたところ、「知っており、その内容に共感している」34.0%、「知っているが、その内容に共感していない」18.1%、「知らない」37.9%、「もともと経営理念等がない」10.0%という結果になった。

 


 種別でみると、“内容に共感している”者は、学生(39.1%)、主婦(37.4%)、一般(20.0%)の順となった。また、経営理念を「知っており、その内容に共感している」「知っているが、その内容に共感していない」の回答者に、経営理念をどのように知ったかを聞いた。全体では、「入社時や勤務中に教育された」62.2%、「掲示板を見る・周囲から聞くなど、教育以外で知った」32.1%、「覚えていない」5.7%となっている。


これを経営理念への共感度との関係でみると、“内容に共感している”者は、「入社時や勤務中に教育された」が 70.4%となり、「掲示等を見る・周囲から聞くなど、教育以外で知った」25.5%を大きく上回っている。パート・アルバイトの経営理念への共感において、“入社時や勤務中の教育”が影響している様子がうかがえる。

6)勤務先に愛社精神を「持っている」パート・アルバイトは49.7%
愛社精神を持っている者は、現在の勤務先で長期勤続意向の割合が高い


パート・アルバイトに、現在の勤務先に対して、愛社精神(会社に対する愛着や誇り)を持っているかを聞いたところ、「持っている」5.8%、「どちらかと言えば持っている」43.9%となった。種別でみると、学生の方が、主婦や一般に比べて、愛社精神を持っている傾向にあった。
これを経営理念への共感度との関係でみると、経営理念の“内容に共感している”者は、愛社精神を持っている割合が他と比べて高くなっている。「持っている」が12.8%、「どちらかと言えば持っている」が 64.2%となり、合わせると77.0%のパート・アルバイトが愛社精神を「持っている」と回答している。反対に、経営理念の“内容に共感していない”者は、愛社精神を「持っていない」割合が高くなり、愛社精神の有無と経営理念への共感が、顕著に相関する結果となっている。


さらに、勤続についての考えと愛社精神の有無との関係をみたところ、愛社精神を「持っている」者は、「現在の勤務先で、できるだけ長く勤めたい(どちらかと言えば含む/以下同)」が 78.3%と約8割に上っている。一方、愛社精神を「持っていない」者は、「現在の勤務先で、できるだけ長く勤めたい」が 43.6%となっており、愛社精神の有無によって、長期勤続意向に差が出ていた。


 
7)勤務先でパート・アルバイトに共有されている情報、「お客様の苦情・クレーム」が最も多く57.5%
一方で「お客様の感謝・お褒めの言葉」の共有が仕事へのやりがいや職場の一体感を醸成している傾向あり


パート・アルバイトに、現在の勤務先でどのような業務上の情報が共有されているのかを聞いた。「お客様の苦情・クレーム」が最も多く57.5%、「商品・サービス情報」が53.8%と僅差で続く。次いで「店舗・事業所の目標や方針」40.0%、「お客様の感謝・お褒めの言葉」38.7%、「売上や予算」32.9%となっている。


共有されている情報と「仕事へのやりがい」との関係をみると、やりがいを「感じている」者の方が、やりがいを「感じていない」者に比べて、それぞれの情報がより共有されていることがわかる。また、同様に「職場の一体感」との関係をみると、職場に一体感が「ある」者の方が、一体感が「ない」者に比べて、それぞれの情報がより共有されていた。
中でも、「お客様の感謝・お褒めの言葉」は全体では38.7%と共有されている割合が低くなっているが、仕事のやりがいを「感じている」「感じていない」との差や、職場の一体感が「ある」「ない」の差が、それぞれ20ポイント開いていることから、仕事へのやりがいや職場の一体感を醸成するポイントになっていることがうかがえる。


 8)職場の上司に信頼感を「持っている」パート・アルバイトは65.7%
上司に信頼感を「持っている」者は、現在の勤務先で長期勤続意向の割合が高い
パート・アルバイトに、職場の上司に信頼感を持っているかを聞いたところ、「持っている」16.7%、「どちらかと言えば持っている」49.0%、「どちらかと言えば持っていない」23.7%、「持っていない」10.6%という結果であった。「持っている」と「どちらかと言えば持っている」を合わせると、65.7%と6割以上のパート・アルバイトが上司に信頼感を「持っている」と回答している。
種別でみると、上司に信頼感を「持っている」と回答したのは、学生(75.6%)、主婦(66.8%)、一般(56.4%)の順だった。
また、勤続についての考えとの関係をみると、上司に信頼感を「持っている」者は「現在の勤務先で、できるだけ長く勤めたい(どちらかと言えば含む)」が70.2%に上った。一方、上司に信頼感を「持っていない」者   は「他に良い仕事があれば、積極的に転職したい(どちらかと言えば含む)」が57.2%と半数以上になり、上   司への信頼感の有無によって、勤続意向に違いが出ている。


当ニュースリリースは、発表内容の一部を抜粋しています。調査発表の全文をご希望の方は、以下よりダウンロードいただくか、広報担当までご連絡ください。
https://apj.aidem.co.jp/examine/list/1/

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広報担当/望月・栗木 電話:03-5269-8780 kouhousitu@aidem.co.jp
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