すべての人が安心して訪れ、活躍できる街を目指し 日本橋におけるD&I、次世代育成への取り組みが加速
【2/1(土)~2(日)】視覚障がい者用歩行支援ツール実証実験「ワクワクプロジェクト」 【2/21(金)】「日本橋サステナSUMMIT テーマ別分科会」(テーマ:障がい者インクルージョン/次世代育成)
三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:植田俊、以下「三井不動産」)と、一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントは、2025年2月に実施する“日本橋の街全体を使った視覚障がい者用歩行支援ツールの実証実験の実施”、 “D&Iや次世代育成に関するテーマで日本橋の企業同士を繋ぐ座談会の開催”を通して、誰もが安心して訪れ、活躍できる日本橋の実現に向けた取り組みを加速させてまいります。
本レターのポイント |
A.視覚障がい者用歩行支援ツール実証実験「ワクワクプロジェクト」への参画 ・日本橋の街を使い、10種類もの支援ツールを用いて視覚障がい者の自然な街体験を実現する初の実証実験を、視覚障害者信号機横断プロジェクトチームと共同で2月1日(土)・2日(日)に実施。 B.「日本橋サステナSUMMIT テーマ別分科会」の開催 ・ 2月21日(金)の「日本橋サステナSUMMIT テーマ別分科会」にて、「障がい者インクルージョン」 および「次世代育成」をテーマとした座談会を実施。 ・テーマに関する取り組み事例の共有やグループワークの他、障がい当事者や研究者との交流会などを通じて、参加企業の連携を促し、課題解決を推進します。 |
日本橋エリアでは、江戸時代から幾多の災禍を乗り越えてきた共助の精神や、企業や商店、人が互いに尊重・連携する共創のコミュニティが根付いてきました。また、当時の日本橋は東京市内有数の文教エリアでもあり、寺子屋や私塾など次世代の学びの場を提供してきた歴史もあります。
三井不動産は、創業の地でもある日本橋エリアにおいて官民地域一体となった街づくり「日本橋再生計画」を推進しています。当時の精神性も受け継ぎながら、「共感・共創・共発」の考え方のもと多様なプレイヤーと連携し、すべての人が安心して訪れ、活躍できる街を目指すこと、そして子どもたちの可能性を広げることで、日本橋の未来に向けた新しい価値を生み出すとともに、持続可能な社会の実現、SDGsへの貢献を目指しています。
A.『ワクワクプロジェクト』【2/1(土)~2(日)実施】
【D&I】視覚障がい者用歩行支援ツール実証実験
■日本橋エリアでの「様々なシーンでの街歩き」実験
“視覚障害者信号機横断プロジェクト”チームと協力し、視覚障がい者用歩行支援アプリ・ツールの実証実験を2月1日(土)2日(日)に実施。日本橋エリアで10種類のツールを使用し、目的地までの安全な誘導はもちろん、視覚障がい者の自然な街体験を実現するべく、買い物シーンを想定した稼働中の商業施設での評価・検証を初めて実施します。当日は当社ビルに入居いただいている企業の社員の皆様にも参加いただきます。視覚障害者信号機横断プロジェクトチームと各ツールの詳細は、下記の企業、ツールのご紹介をご覧ください。
■触って日本橋を理解する“触知図”の作成
触知図とは視覚障がい者や弱視者も指先で触れて情報を得られるよう表面に凹凸や点字を施した地図で、通行不可能な道を凸で表現したものが一般的です。一方、厚生労働省の調査※によると視覚障がい者のうち点字が読める人の割合は約10%とされており、従来の触知図は普段の街歩きに使用するには複雑という声もあります。これらの課題を踏まえ、今回はよりシンプルで点字を読めない人も使える「通行可能な道を凸で表現し、点字でなくQRコードで音声案内を行う触知図」の作成に初挑戦します。※厚生労働省:「平成 13 年身体障害児・者実態調査」
<開催概要>
日 時:2月1日(土)・2日(日)9:25 ~ 12:00
参加団体:視覚障害者信号機横断プロジェクト(主催)、三井不動産、日本橋室町エリアマネジメント
東京都市大学都市工学科稲垣研究室
スケジュール:8:25~9:25 使用ツールについて、参加企業からユーザーへの事前説明
9:25~12:00 実証実験
<検証コース>
点字ブロックのない箇所や障害物の多い道路、店舗の中など8つのポイントで検証を行います。各ポイントで歩行支援アプリや情報提供アプリを使用・評価することで、今後のさらなる機能改善と、安全かつ自然な街歩きの実現を目指します。
<各ポイントにおける検証内容>
※使用するツールは下記の企業、ツールのご紹介をご覧ください
①日本橋室町三井タワー:だれでもトイレの誘導
②日本橋室町三井タワー:エレベーター乗降
③日本橋案内所:点字ブロックのない場所の誘導
④日本橋案内所:ウィンドウショッピング
⑤YUITO前:点字ブロック、ガードレールが
なく幅の広い道の歩行
⑥コレド室町2地下:ウィンドウショッピング
⑦横断歩道:信号の横断
⑧むろまち小路:障害物のある道の歩行
『ワクワクプロジェクト』に参加する企業、ツールのご紹介
■視覚障害者信号機横断プロジェクトについて
視覚障害者信号機横断プロジェクトは、見えない・見えにくい人の移動や信号横断を安心・安全に行えるよう、支援企業と連携し社会実装を目指す視覚障害者による運動団体。2020年7月から活動を開始し、月一度のオンラインサロンでは全国から多くの視覚障害者と、その支援者である企業の製品開発者、歩行訓練士、眼科医、大学教授などが幅広く参加し、それぞれの立場から意見交換、情報交換を行う場の提供を行っている。また信号機メーカー・各企業との実験事務局として当事者視点による意見交換も行っている。HP: https://www.singo-pj.com/index.html
■実験で活用する主な支援ツールについて
<歩行支援系アプリ>
・アイナビ(株式会社コンピュータサイエンス研究所):検証ポイント⑤⑦⑧
iPhoneひとつで道案内と障害物検出、歩行レコーダー機能を備えた歩行支援アプリ。目的地までの方向や経路、周辺施設、進路上の障害物、歩行者信号の色、点字ブロック等をAIで検出して音声で知らせる。HP:https://www.eyenavi.jp/
・アシラセ(株式会社Ashirase):検証ポイント⑤⑦⑧
左右の靴に振動デバイスを装着し、スマホと靴の加速度センサーを使い、ユーザーの位置や進行方向を高精度に計測しつつ、スマホのナビ情報を音声や靴に装着した振動で歩行者の歩行を支援・誘導する。HP:https://www.corporate.ashirase.com/aboutus
・ナビレク(株式会社 よむべえ):検証ポイント⑤⑦⑧
スマホのGPS追跡を使い、曲がり角や横断歩道を振動や音でお知らせ。「右へ曲がり50mほど直進します」「駅を背にして左に進みます」など事前に用意した道案内テキストを読み上げる。HP:https://www.amedia.co.jp/product-item/smartphone/app/navirec/
<情報提供系アプリ>
・NaviLens(設置:株式会社 アクセスムーブコンフォート):検証ポイント①②
ナビレンスコードにスマホカメラをかざすと、その場所の情報を読み上げてくれる。A4サイズの場合、約16m離れたコードを読み取り可能で、フォーカス不要。読み取ったコードからの距離と角度を認知。37言語自動翻訳。HP:https://www.navilens.com/ja/
・shikAI (リンクス株式会社):検証ポイント①
スマホカメラでトイレ前の警告ブロックに設置したQRコードを読み取ると、トイレのドアや便器の位置などの情報を音声で提供する。HP:https://www.linkx.dev/shikai
<遠隔支援系アプリ>
・アイコサポート(株式会社プライムアシスタンス):検証ポイント③④⑥
遠隔のコールセンターの専門オペレーターが利用者のスマホから連携されたカメラ映像や位置情報を確認しながら、お買い物、書類の読み上げ、目的地までの移動など様々な場面でサポートする。HP:https://eyecosupport.prime-as.co.jp/
<誘導シート>
・パームライン(有限会社テイクス):検証ポイント①
視覚障害者のトイレ内での移動を支援する誘導板。点字ブロックがないところで歩行支援に使われる。HP:https://palmsonar.com/
・歩導くん ガイドウェイ(錦城護謨):検証ポイント①②③
視覚障害者歩行誘導マット「歩導くんガイドウェイ」※仮設利用も可能
視覚障害者用トイレ誘導ライン「ガイドレット」
視覚障害者歩行テープ「ココテープ」 ※基本仮設利用
一般人の歩行や車いす、ベビーカーの通行の支障になりにくいユニバーサルデザインの視覚障害者歩行サポート製品。屋内において、点字ブロックが無くて困っている、または設置しにくい場所などに追加での設置対応が容易。
B.「日本橋サステナSUMMIT テーマ別分科会」 【2/21(金)開催】
日本橋室町エリアマネジメントは、日本橋企業各社のSDGsの取り組み発信とコミュニティ創出の機会として、2021年より『日本橋サステナブルサミット』を開催してまいりました。今回は「テーマ別分科会」と銘打ち、過去のテーマの中で特にニーズの高かった「障がい者インクルージョン」と「次世代育成」に関する座談会を実施します。それぞれのテーマに関心のある企業を繋ぎ、事例を共有することで、企業の課題解決に向けた取り組みをより具体的に、力強く推進いたします。
<開催概要>※各sessionの概要については、下部をご覧ください。
「日本橋サステナSUMMIT テーマ別分科会」
13:00 ~ 17:30 障がい者インクルージョン Session
16:10 ~ 19:30 次世代育成 Session
日 時:2025年2月21日(金)13:00 ~ 19:30
場 所:日本橋室町三井タワー 5階&BIZ conference
主 催:一般社団法人日本橋室町エリアマネジメント
協 賛:三井不動産、三井不動産ビルマネジメント、野村不動産
参加費用:無料(事前登録制)
■これまでの日本橋サステナブルサミットについて
日本橋室町エリアマネジメントは日本橋の持続可能な未来に向けて「サステナブルサミット」を開催し、サステナビリティに関する様々なテーマについて、各社が取り組みの現状や課題、成果を共有し、交流する場を提供してまいりました。
2021年度テーマ:地方創生・SDGs金融、Diversity&Inclusion、環境、脱炭素社会
開催レター https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1116/
2022年度テーマ:人的資本の好循環 食・働き方・教育・エネルギー
開催レター https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2022/1101/download/20221101.pdf
2023年度テーマ: AI時代を生き抜くための「人づくり・組織づくり」
実施レター https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000059848.html
【D&I】障がい者インクルージョン Session
日本橋における事例紹介の他、研究者、日本橋エリアで働く障がい当事者との交流の場を提供し、参加企業のインクルーシブな職場づくりに寄与します。別会場では筑波技術大学に通う聞こえにくい・見えにくい学生や教員による、社会のバリアへの気づきや課題解決力を発信する展示会を実施。希望者は学生と教員によるプレゼンツアーにも参加いただけます。
13:00~13:10 |
開会挨拶 一般社団法人日本橋室町エリアマネジメント 事務局長 中島 崇 |
13:10~13:50 |
講演『企業が障がい者インクルージョンに取り組む意義と推進するための方法~インクルージョンを通じて人的資本を改善し、誰もが働きやすい職場を実現する~』 登壇者: 中西 智也氏(NTTデータ経営研究所) |
13:50~14:35 |
ゲストトーク『聞こえない・聞こえにくい人のオフィス内の障害とその乗り越え方』 登壇者: 加藤伸子教授、山脇博紀教授(筑波技術大学)、聴覚障がいのある社会人4名 |
14:45~15:05 |
ゲストトーク『日本橋ニューロダイバーシティプロジェクトについて』 登壇者: 森 威氏(武田薬品工業) |
15:05~15:25 |
ゲストトーク『精神障がい害の方たちと働く場について』 登壇者:大益 佑介氏(SUPERYARD) |
15:35~16:10 |
交流会 |
16:30~17:30 |
希望者ツアー(筑波技術大学展 インクルーシブデザインのヒント) |
<登壇者プロフィール>
■筑波技術大学展 インクルーシブデザインのヒント
―聞こえにくい・見えにくい私たちが目指す社会課題解決―
日 時:2025年2月17日(月)~23日(日)
場 所:江戸桜通り地下歩道
主 催:国立大学法人 筑波技術大学
共 催:一般社団法人日本橋室町エリアマネジメント
【次世代教育】次世代育成 Session
次世代育成に取り組む意義や実際の取り組みに関する講演、グループワークなどを実施し、企業内での次世代育成の位置づけ向上など、参加企業が抱える課題の解決や取り組みの促進に寄与します。
16:10~16:15 |
開会挨拶 一般社団法人日本橋室町エリアマネジメント 事務局長 中島 崇 |
16:15~16:55 |
講演(パネルディスカッション) (案)『企業が次世代育成に本気で取り組む意義と参加者の期待』 講師:ライフイズテック株式会社 取締役 CEAIO(最高教育AI責任者)讃井 康智 氏 |
16:55~18:05 |
グループワーク (案)『参加者(保護者・子ども)が求めるワークショップとは』 |
18:15~18:30 |
次回開催案内 |
18:30~19:30 |
懇親会 |
<登壇者プロフィール>
■日本橋のこれまでの取り組みについて
【D&I】
・高度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」の導入
三井不動産、清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社の3社が共同展開する、AIを駆使した高精度音声ナビゲーション・システムを日本橋室町エリアの商業施設と地下歩道で導入しています。
導入リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/0707/
エリア拡大リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2019/1011_02/download/20191011.pdf
・約100言語に対応する「VUEVO字幕透明ディスプレイ」の常設
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社による、ワイヤレスマイク・アプリケーションを用いた高精度のリアルタイム字幕表示・多言語翻訳機能を搭載した「VUEVO字幕透明ディスプレイ」を日本橋三井タワー、東京ミッドタウン八重洲、日本橋室町三井タワーに常設。施設利用者とスタッフの正確な双方向コミュニケーションを支援し、聴覚障がい者や外国語話者にとってバリアフリーなインフォメーションサービスの提供に寄与しています。
導入リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2024/0418/
・日本橋の企業オフィス内で身体障がい者と共に職場環境調査ツアーや座談会を実施
日本橋室町エリアマネジメントは、誰もが働きやすい街づくりを目指し、日本橋の企業オフィス内で身体障がい者や企業の人事・総務担当者と共に、職場環境調査ツアー(今年2月、3月に1回ずつ)や座談会(9月)を実施しています。
開催レター:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000747.000051782.html
【次世代育成】
・『日本橋 次世代育成 プロジェクト』
三井不動産と日本橋室町エリアマネジメントは、日本橋エリアで子どもたちの未来の可能性を広げるプロジェクト「日本橋 次世代育成 プロジェクト」を実施しています。“学校では教えてもらえない”をテーマにした「日本橋みらいスクール」や、デザイン、宇宙に関するワークショップなど、未来を担う子どもたちが広く深く世界を知るきっかけの創出に取り組んでいます。
開催レター:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000680.000051782.html
■三井不動産グループのサステナビリティについて
三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。
また、2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取組み、サステナビリティに貢献していきます。
【参考】
・「グループ長期経営方針策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/
・「グループマテリアリティ」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/approach/materiality/
■一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントの目指している街づくりについて
当法人は、日本橋の事業者や行政と一体となって、「人と街の好循環」をテーマとし、「街の魅力向上」と共に「各人の自己実現」を目指した活動を行っています。
「人と街の好循環」とは、街の賑わいを発端に人々が交流し、そこからアイデア・挑戦機会が生まれ、その学びを次の世代に伝え、それらを街の魅力として発信することでさらに賑わいが生まれていく、といった循環型街づくりの考え方です。
2024年10月に設立10周年を迎えましたが、今後も引き続き、「人と街の好循環」を実現するため、場と機会を提供することで貢献していきます。
(一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントHP: https://muromachi-area.jp/)
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