CCCマーケティング総研、2022年2月の「産業動向レポート」「産業天気予報」を発表
~業態間競争の分岐となるミールキット~
CCCマーケティング株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田代誠)にて、『暮らす人と共に歩み、共に考えるシンクタンク』をコンセプトとする「CCCマーケティング総合研究所」(以下「CCCマーケティング総研」)は、2022年2月の「産業動向レポート」および「産業天気予報」(https://www.cccmk.co.jp/thinktanks/industry-13)を発表いたしました。
CCCマーケティング総研が発表する「産業動向レポート」および「産業天気予報」は、お買物レシートでTポイントが貯まる家計簿アプリ「レシーカ」をご利用のみなさまのレシートデータとCCCマーケティング総研の研究員による企業への調査を組み合わせ、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、外食、百貨店、ショッピングセンターの小売7業界における生活者動向と見通しを独自調査しております。
- 業態間競争の分岐となるミールキット
こうした中で、外食・中食・内食のすべてのジャンルのプレイヤーが積極的に強化しているのが「ミールキット」です。ミールキットは簡便さ、多様な食材活用による栄養バランスなどが理由となって支持を集め、ゆるやかに市場拡大傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症拡大により利用が大幅に増加しました。以前は都市型ビジネスとしての性格が強い傾向でしたが、コロナ禍により全国規模での広がりを見せており、拡大のペースは一段と上昇してきています。
ミールキットは内食的視点から調理に基軸を置いたタイプ、外食的視点から即食・簡便性に特化した加工品タイプに大別されますが、新型コロナ感染症が国内で感染が拡大した直後は調理タイプの利用が急増しましたが、徐々に内食疲れの影響も見られはじめ、直近では即食・半調理タイプの利用拡大が進んでいます。
こうした流れを受けて外食企業からもミールキット販売に進出する動きが出てきています。外食企業の一部はセントラルキッチンを持ち、野菜のカット加工や肉・野菜の下処理等を行っていますが、この機能を活かしてミールキット販売にも進出してきました。パスタやラーメンなどはテイクアウトではクオリティ維持が難しいと言われますが、ミールキット提供であれば店舗と同様のクオリティを維持することも可能なため、ミールキットはテイクアウトに不向きな業態でも売り上げ拡大が図れる取り組みと言えます。また、店舗販売力が低下する中、異なる販売チャネルを拡大することで調達力維持を図るメリットもあり、外食企業のミールキット販売は様々なメリットから今後も増加していく可能性が高いと考えられます。
一方、スーパーマーケット、コンビニエンスストアはEC利用者の取り込みに課題を抱える企業が多くありますが、ミールキットをきっかけにEC利用が拡大してきている企業も多く、アイテム強化により客層拡大を図る動きが強まっています。
食材ロスの解消など、ミールソリューションとしても注目されるミールキット市場の動きは、食に関連する様々な業態の今後に大きく影響する取り組みであり、プレイヤー乱立の状況がしばし続くと予想されます。どのような形態のミールキットが最も生活者の支持を集めていくか、今後もその動きに注目です。
- 2022年2月の「産業天気予報」
- CCCマーケティング総合研究所が発信している情報
●7,000万人のデータをもとに、世代や地域の特性把握をした調査
●オンラインセミナーによる調査内容の発信
●小売7業界の生活者動向と見通しを月次発信する「産業動向レポート」「産業天気予報」
- CCCマーケティング総合研究所の概要
URL:https://www.cccmk.co.jp/thinktanks
設立:2020年7月21日
所長:新橋実
生活者の消費データ、インサイトや心の変化、さらには社会環境や経済情勢などを踏まえ、生活者のみなさまの「ちょっといいな」を実現するために、2020年に発足しました。我々は『生活者の皆さまと共に歩み、共に考えるシンクタンク』として生活者の意識把握に努め、その声をもとに「データ」×「クリエイティブ」×「コンサルティング」のチカラによって皆さまの未来創造に伴走します。
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