インフォマートと東京大学の共同研究論文が最優秀賞を受賞

AIでデータ活用を加速させる合成データ生成技術を開発

株式会社インフォマート

デジタルの力であらゆる業務を効率化する株式会社インフォマート(本社:東京都港区 代表取締役社長:中島 健、以下「当社」)は、東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 早矢仕研究室との共同研究論文が、「第6回とめ研究所若手研究者懸賞論文」において最優秀賞を受賞し、11月8日(土)に授賞式が行われたことをお知らせします。本論文は、知識グラフ、大規模言語モデル(LLM)、そして説明可能なフィードバックを組み合わせ、より実データの特徴を再現できる合成データ生成技術を開発したもので、その研究内容および論理展開性が評価されました。

        表彰式の様子。写真右が東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻 兪 科 氏(※1)

■  受賞概要

賞の名称:とめ研究所若手研究者懸賞論文 最優秀賞

主催:株式会社とめ研究所(本社:京都市下京区、代表取締役:福留 五郎)

後援:一般社団法人情報処理学会、一般社団法人人工知能学会、特定非営利活動法人ヒューマンインタフェース学会、公益財団法人京都高度技術研究所

受賞論文:KGSynX: 知識グラフと説明可能なフィードバックによるLLMの合成表形式データ生成 

著者:東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻 兪 科(Ke YU)(※1)、早矢仕 晃章(当社技術顧問)、株式会社インフォマート 石倉 茂、臼倉 由香利、至極 有輝

(※1)2025年9月修了

■  研究の概要と受賞理由

本研究は、統計的傾向だけでなく、意味的・構造的な制約を導入し、より実データの特徴を再現できる合成データを生成する手法「KGSynX (Knowledge Graph and Explainable Feedback Guided LLMs for Synthetic Tabular Data Generation)」(読み:ケージーシンクス)を提案しました。従来の合成データは、統計的な類似性が高くても特徴量間の論理関係が欠如している課題がありました。KGSynXは、知識グラフ、LLM、そして説明可能なフィードバックという3つの手法を組み合わせることで、制御可能かつ意味的一貫性のある合成表データ生成を実現できます。この手法により、当社が扱うデータにおけるプライバシー保護と高度なデータ活用を両立し、合成データを活用した大容量データ分析やAI用学習データの活用に向けて一歩前進しました。

本研究の論理展開性に加え、人と機械の共生するこれからの社会における実用性と応用可能性が認められ、このたびの受賞につながりました。

■  本研究における当社の役割

当社は、2024年より東京大学 早矢仕研究室とAIを用いた共同研究を実施しています(※2)。本研究においては、匿名化・統計処理を施した上で、当社が提供する「BtoBプラットフォーム」で取引された年間60兆円分を超える膨大な商取引データを提供し、KGSynXの開発と検証に貢献しました。

(※2)当社プレスリリース「インフォマート、東京大学とAIを用いた共同研究を開始」(2024年12月17日配信):

https://corp.infomart.co.jp/news/20241217_5681/

■  今後の展望

当社では、今後も自社で所有するデータの分析を進め、顧客や社会の発展、進化に貢献してまいります。東京大学との研究についても、より高度なAIの活用を通じて、データの価値を高めてまいります。

■  東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻 兪 科 氏(※1)コメント

このたびは最優秀賞という光栄な賞をいただき、誠にありがとうございます。本研究では、生成AIと知識グラフを融合した合成データ生成手法を提案しました。応募のきっかけは、社会に安全かつ有用なデータ利活用のあり方を探りたいという思いからです。今回の受賞を励みに、今後も産学連携の中で実社会に貢献できる研究を進めてまいります。

■  東京大学大学院工学系研究科 システム創成学専攻 早矢仕 晃章 氏 コメント

インフォマートの皆さまとの共同研究の成果が、このたびの受賞という栄誉にあずかりましたことを、心より嬉しく思います。本成果は、同社の多大なるご支援と、学生の創造性・探究心の結晶であると同時に、信頼できるデータ生成技術の社会的重要性が広く認められた証でもあります。本研究は、データエコシステムの新たな可能性を切り拓く先駆的な成果であり、今後もこのような産学連携を通じて、透明性と信頼性に基づくデータ社会の実現に貢献してまいります。

■  当社取締役 村上 肇 コメント

この度、当社の共同研究論文が「とめ研究所若手研究者懸賞論文」において最優秀賞を受賞できましたこと、大変光栄に思います。とめ研究所の皆様および、本研究において最先端の学術的知見を通じて多大な貢献をいただいた東京大学大学院工学系研究科の皆様に、深く御礼申し上げます。新たな手法により市場ニーズが高い合成データの可能性を広げることを嬉しく思い、また兪科氏の実直な研究姿勢に身近で接することができ感銘もいたしました。当社は今後も、本研究で培った高度なAI技術を実社会へ応用し、データの活用を通じて顧客・社会に貢献してまいります。

■ インフォマートについて

1998年の創業以来、企業間取引における請求・受発注等の業務効率化を実現するクラウドサービスを提供・運営しています。主力サービスの「BtoBプラットフォーム」は、120万社以上が利用。プラットフォーム内の総流通金額は年間62兆円以上。

 会社名:株式会社インフォマート(東証プライム市場:2492)
 代表者:代表取締役社長 中島 健
     代表取締役副社長 木村 慎
 本社所在地:東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング13階
 設立:1998年2月13日
 資本金:32億1,251万円(2025年9月末現在)
 事業内容:BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営
 従業員数:809名(連結)、782名(単体)(2025年9月末現在)
 URL:https://corp.infomart.co.jp/

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会社概要

株式会社インフォマート

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URL
https://corp.infomart.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング13階
電話番号
03-5776-1147
代表者名
中島 健
上場
東証プライム
資本金
32億1251万円
設立
1998年02月