大ヒットドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』の書籍化が決定!〈書籍刊行記念アンコール上映も全国で開催〉

株式会社文藝春秋

株式会社文藝春秋(本社:千代田区紀尾井町 社長:飯窪成幸)は、ドキュメンタリー監督・藤野知明さんの新刊『どうすればよかったか?』を1月29日(木)に発売いたします。

        『どうすればよかったか?』(藤野知明 著)書影

◇ 衝撃のドキュメンタリーの裏側を描く

           藤野知明『どうすればよかったか?』(文藝春秋)/©2024動画工房ぞうしま

 医学部に通うほど優秀だったが、統合失調症の症状が現れて突然叫びだした姉。姉を「問題ない」と医療から遠ざけ南京錠をかけて家に閉じ込めた、医師で研究者の両親。そして変わってしまった姉を心配し、両親の対応に疑問を感じながらもどうすることもできずにいた弟。

姉に統合失調症の症状が現れた時の家の様子を初めて録音しているところ(イラスト:藤野知明)。 藤野知明『どうすればよかったか?』(文藝春秋)

 20年にわたって自身の家族にカメラを向け続けた弟・藤野知明監督による映画『どうすればよかったか?』は、2024年12月に公開されるとすぐに口コミで大きな話題を呼び、全国の映画館で満席や立ち見が続出。動員数は16万人を突破(2025年12月18日時点)し、ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒットを記録しています。

      姉が描いた家族のイラスト。藤野知明『どうすればよかったか?』(文藝春秋)/©2024動画工房ぞうしま

 書籍版となる本書では、映画に入れるのを断念したショッキングな家族の事実や、姉や両親と過ごした時間の中で味わった悲しみ、怒り、混乱、葛藤、喜び、希望など、映像では伝えきれなかった様々な思いを監督自身の率直な言葉で明かしています。

 ひとつの家族の歴史を追体験するうちに、息を呑むような衝撃に心を撃ち抜かれ、「家族とは?」「人生とは?」、そして「どうすればよかったか?」と問わずにはいられなくなるーーままならない思いを抱えながら、それでも誰かと生きようとするすべての人に届けたい一冊です。

■書籍『どうすればよかったか?』目次

はじめに

第一章 子供時代の思い出(1966〜1982)

第二章 混乱の日々(1983~1992)

第三章 家族と離れて(1993~2000)

第四章 家族との対話(2001~2008)

第五章 時間を取り戻す(2009~2021)

第六章 姉のいない時間を生きる(2022~2025)

おわりに

◇ ドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』概要

          藤野知明『どうすればよかったか?』(文藝春秋)/©2024動画工房ぞうしま

 面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明(監督)は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。

 このままでは何も残らない——姉が発症したと思われる日から18年後、映像制作を学んだ藤野は帰省ごとに家族の姿を記録しはじめる。一家そろっての外出や食卓の風景にカメラを向けながら両親の話に耳を傾け、姉に声をかけつづけるが、状況はますます悪化。両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになり……。

 

 20年にわたってカメラを通して家族との対話を重ね、社会から隔てられた家の中と姉の姿を記録した本作。“どうすればよかったか?” 正解のない問いはスクリーンを越え、私たちの奥底に容赦なく響きつづける。分かりあえなさとともに生きる、すべての人へ向けた破格のドキュメンタリー。

◇ 書籍刊行に合わせ、全国で映画のアンコール上映が決定!

 2026年1月24日(土)より東京 ポレポレ東中野、1月31日(土)より大阪 第七藝術劇場にて公開。

 ほか、横浜シネマリン、神戸 元町映画館、京都 出町座、広島 横川シネマ、福岡 KBCシネマ1・2など、全国各地順次公開。

◆1月24日(土)からの東京 ポレポレ東中野での上映時、書籍先行販売あり

◆1月25日(日)東京 ポレポレ東中野、1月31日(土)大阪 第七藝術劇場にて、藤野知明監督による舞台挨拶あり

 上映情報の詳細は公式HPまで。 https://dosureba.com

◇アンコール上映予告篇YouTube 

https://youtu.be/yeFPky2qOIA 

◇ 著者・藤野知明さんのコメント

映画では省略したことを文字にする機会を得たので、

家で何が起きていたのか、私が何を考えていたのか、まとめました。

映画の中での口論の様子を見て、我が家が機能不全家族だったから

姉が統合失調症になったのだろうという感想を目にしましたが、

姉が発症する前、家で口論が起きることはほとんどありませんでした。

激しい口論が起きたのは姉の状況に変化が起きてからのことです。

映画『どうすればよかったか?』の仮題は

『姉が統合失調症を発症し、考えたこと』でした。

この本はまさに仮題そのままの内容になっていると思います。

◇ 著者 プロフィール

     

藤野 知明(ふじの・ともあき)

 1966年、北海道札幌市生まれ。北海道大学農学部林産学科を7年かけて卒業。横浜で住宅メーカーに営業として2年勤務したのち、1995年、日本映画学校映像科録音コースに入学。千葉茂樹監督に出会い、戦後補償を求めるサハリンの先住民ウィルタ、ニブフに関する短編ドキュメンタリー『サハリンからの声』の制作に参加。卒業後は、近代映画協会でTV番組やPVのアシスタントディレクターとして勤務したのち、CGやTVアニメの制作会社、PS2用ソフトの開発会社に勤務しながら、映像制作を続ける。2012年、家族の介護のため札幌に戻り、13年に淺野由美子と「動画工房ぞうしま」を設立。主にマイノリティに対する人権侵害をテーマとして映像制作を行なっている。監督作品に短編ドキュメンタリー『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』(17)、長編ドキュメンタリー『とりもどす』(19)、『カムイチェㇷ゚ サケ漁と先住権』(20)、『アイヌプリ埋葬・二〇一九・トエペッコタン』(21)など。「山形ドキュメンタリー道場4」に参加した『どうすればよかったか?』(24)が、山形国際ドキュメンタリー映画祭[日本プログラム]、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル[コンペティション]、台湾国際ドキュメンタリー映画祭、フランクフルト・ニッポンコネクションなどで上映される。現在、『アイヌ先住権とは何か?ラポロアイヌネイションの挑戦(仮)』のほか、サハリンを再取材し、先住民ウィルタ民族の故ダーヒンニェニ・ゲンダーヌさんに関するドキュメンタリーを制作中。プロデューサー、撮影、編集を務めた淺野由美子監督『遊歩 ノーボーダー』が26年劇場公開予定。

書籍情報

書名:『どうすればよかったか?』

著者:藤野知明

判型:四六判並製カバー装 

ページ数:200ページ

発売日:2026年1月29日

定価:1,650円(税込)

出版社:株式会社 文藝春秋

ISBN:978-4-16-392064-1

書誌URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163920641

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会社概要

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URL
http://www.bunshun.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区紀尾井町3-23
電話番号
03-3265-1211
代表者名
飯窪成幸
上場
未上場
資本金
1億4400万円
設立
1923年01月