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公益財団法人日本ユニセフ協会
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イエメン紛争開始から2年 過去1年の子どもの死者数1,500人【プレスリリース】

重度の栄養不良児およそ50万人

公益財団法人日本ユニセフ協会

イエメン・サヌアの学校で授業を受ける子どもたち(2016年10月撮影)(c)Yemen_UNICEF_2016イエメン・サヌアの学校で授業を受ける子どもたち(2016年10月撮影)(c)Yemen_UNICEF_2016

【2017年3月27日 サヌア(イエメン)発】

中東の最貧国イエメンの紛争が開始から3年目を迎え、ユニセフ(国連児童基金)は本日、報告書『見過ごされる子どもたち(Falling through the Cracks)』を発表し、2年間の残虐な紛争の結果、イエメンの家庭では子どもたちを守るために、今まで以上に非常手段を迫られていると指摘しました。 

紛争の激化によって問題に対処するメカニズムは崩壊し、イエメンは世界で最も食糧不足と危機的な栄養不良を抱える国の1つとなりました。多くの家庭は食事の量を減らし、より栄養価の低い食べ物を食べ、食事の回数を減らしています。重度の急性栄養不良に陥る子どもの数は、2014年から200%増加し、50万人近くとなっており、飢饉のリスクを高めています。

極度に貧しい人や弱い立場にある人の数が急速に増加しています。80%近くの家庭が借金を抱え、人口の半数が一日2米ドル以下での生活を強いられている、と報告書は指摘しています。 

家庭の資産は減っていき、ますます多くの子どもたちが紛争当事者たちに徴用・徴兵され、早婚を強いられています。女の子の3分の2は18歳になる前に結婚させられています。紛争が激化する前は50%でした。戦闘が激しくなるにつれて、より多くの子どもたちが武装勢力に利用されるようになっています。 
 

報告書『見過ごされる子どもたち(Falling through the Cracks)』報告書『見過ごされる子どもたち(Falling through the Cracks)』

イエメンの保健システムは崩壊寸前で、1,500万人近くの人々には保健サービスを受けることができません。2016年10月に流行したコレラと急性の水様性下痢は拡大し続け、疑いのある症例が22,500件と106人の死亡が確認されています。 

1,600近くの学校が、破壊や損傷、避難民の避難所としての使用や紛争当事者による占領のために使用できなくなっています。そのために、約35万人の子どもが学習を続けられなくなっており、学校に通えない子どもの合計数は2百万人に達します。 

「イエメン紛争は、子どもたちの命と将来を脅かし続けています」とユニセフ・イエメン事務所代表のメリチェル・レラノは述べました。「容赦なく続く攻撃と破壊は、子どもたちの人生に傷跡を残しています。家族は貧困状態に置かれたまま、何とか対応しようともがいています」 

2016年3月以降、イエメン紛争で死亡した子どもの数は、その前年の同時期と比較して70%増加し、負傷した子どもの数と戦闘に徴用・徴兵された子どもの数はほぼ倍増しました。

ユニセフが発表した報告書『見過ごされる子どもたち(Falling through the Cracks)』は、国連が確認したデータを用いて、過去1年の数字を報告しています。
  • 死亡した子どもの数は900人から1,500人に増加
  • 負傷した子どもの数は1,300人から2,450人にほぼ倍増
  • 戦闘に徴用・徴兵された子どもの数は850人から1,580人に増加
  • 学校への攻撃は50件から212件と4倍以上に増加
  • 病院や保健施設への攻撃は63件から95件と約3割増加

ユニセフはパートナーと協力して、最も弱い立場にある子どもたちに対する、予防接種、重度の栄養不良児への治療食や治療の提供、教育支援、心理社会カウンセリングや現金給付を含む、緊急に必要とされる命を守るための支援を引き続き提供していきます。

ユニセフは、イエメンの子どもたちに代わって、下記の緊急的措置を訴えます。
  • イエメン紛争の迅速な政治的解決。紛争当事者は、紛争で破壊された国の子どもたちの権利を優先し守ることを盛り込んだ解決達成のために尽力しなければならない。
  • 子どもたちの権利に対するあらゆる甚大な侵害の中止。子どもたちはいかなる時も保護されなければならない。
  • 子ども、妊婦および授乳中の女性の栄養不良改善に向けた、複数の分野にまたがる迅速かつ大規模な支援の実施。最も弱い立場にある人たちに支援を届けるためにイエメン全土における人道支援のアクセスの改善。
  • 地域レベルで可能な場合、無料かつ質の高い基本サービス支援、および大規模現金給付支援を通じて、家庭の対応能力を強化。

「私たちは瀬戸際にいる家族たちを引き戻すために、今すぐ行動しなければなりません。この状況が世代を超えて及ぼす影響は極めて高いのです」(レラノ)

* * *

■  ※本信に関連する報告書は、下のURLからダウンロード頂けます。https://www.unicef.org/videoaudio/PDFs/Yemen_2_Years_-_children_falling_through_the_cracks_FINAL.pdf

■    ※本信に関連する画像・映像は、下のURLからダウンロード頂けます。
https://www.dropbox.com/sh/imnjlwmwhr62ez2/AADSUwVinHkFgbNBiGbvqvSta?dl=0

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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本社所在地
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電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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