WaaS共創コンソーシアムの推進について~オープンイノベーションでWell-beingな社会の実現へ~
〇JR東日本グループはグループ経営ビジョン「変革2027」で掲げる「ESG経営の実践」の一環として、社会課題の解決によってWell-beingな社会の実現を目指しています。 〇オープンイノベーションによって様々なテクノロジーを活用し、国内外企業、大学・研究機関、自治体の皆さまと、モビリティ、地域共創、くらしづくりなど、幅広い分野のテーマに取り組むためのプラットフォームとして、2023年4月に「WaaS共創コンソーシアム」を設立しました。 〇JR東日本グループは、今後も多様な皆さまにご参加頂き、より広範な社会課題の解決に取り組むことを通じて、Well-beingな社会における「ヒトを起点とした価値・サービスの創造」を目指していきます。 |
1 WaaS共創コンソーシアムの活動状況について
JR東日本では、「技術革新中長期ビジョン」の実現にむけて、2017年に「モビリティ変革コンソーシアム」を設立し、2023年3月まで活動を通じて、BRTの自動運転など6テーマの社会実装を行いました。
その後、対象領域の拡大および機能を強化し、2023年4月に「WaaS共創コンソーシアム」を設立、一企業単独での解決が難しい社会課題に対して、オープンイノベーションプラットフォームを活用したイノベーション創出、そしてWell-beingな社会の実現にむけて活動を推進しています。現在、運営会員67、一般会員42、合計109会員(2024年6月26日現在)にご参画頂き、自治体とも連携した地域共創を目指し、2023年度は12テーマについて推進、そのうち9テーマについて実証実験を行いました。2024年度は17テーマを推進中であり、1つでも多くの社会実装に繋げて、社会課題の解決に貢献していきたいと考えています。※詳細別表
2 実証実験事例
【新たな体験価値による駅・まちの魅力向上】 継続
<目指すWell-beingの姿:地域の新たな価値の創造>
・現地に行かなくても、遠隔地で地域を体験することができる
・現地への移動の誘発により、交流人口を創出し、地域を元気に、豊かにすることを目指す
<概要>
デジタル技術を活用し、エキナカでの地域共創における新しいビジネスの創造を目指す。昨年度はJRE MALL Cafe(JR横浜駅改札内)にて、長野県の醸造所や人力車乗車のバーチャル体験をお客さまに提供する実証実験を実施
・実証時期:2024年11月(予定)
・実証箇所:検討中
・実証メンバー:株式会社JR東日本商事(幹事)、長野県
【駅と空を結ぶ「空飛ぶクルマ」の活用に向けた事業検証】 継続
<目指すWell-beingの姿:地域の新たな価値の創造>
新幹線とエアモビリティを連携させることで、魅力ある地域へのツーリズムなど、高付加価値な移動体験の提供を目指す
<概要>
新しい移動手段として期待されている「空飛ぶクルマ」において、交通結節点として駅は重要な役目を担うことが期待されている。将来の駅を基点とした空飛ぶクルマの活用に向けて、事業スキームの検討やエアモビリティでのサービスを検証
・実証時期:2024年秋ごろ
・実証箇所:東北エリア
・実証メンバー:川崎重工業株式会社(幹事)、株式会社ジェイアール東日本企画、株式会社国際経済研究所、MS&ADインターリスク総研株式会社、FPV Robotics株式会社、山梨県、長野県、長野市
【アグリスポーツ健康経営実証】 2024年度新規
<目指すWell-beingの姿:地域の新たな価値の創造>
・地域の農業体験をスポーツに見立て、心と体の健康を維持する
・交流人口を創出することにより、地域を元気に、豊かにすることを目指す
<概要>
「農業×スポーツ×移動×デジタル」により、地域の地場産業活性化と企業の健康経営支援を両立させ、関係人口を創出できるかを産官学連携で検証
・実証時期:2024年8月~9月
・実証箇所:長野県飯綱町
・実証メンバー:株式会社ジェイアール東日本企画(幹事)、株式会社アシックス、長野工業高等専門学校、奈良県立医科大学、長野県、飯綱町
【改札DX~遠隔改札業務の高度化~】 継続
<目指すWell-beingの姿:すべての人の心豊かな生活>
・多様化するお客さまニーズへの対応や、インバウンドのお客さまへの多言語案内を目指す
・AI・アバターを用いた定型業務の自動化および遠隔対応により”ヒトならではの業務“の時間を確保し、社員等の時間・場所にとらわれない働き方の実現を目指す
<概要>
AI・アバターシステムの活用によるお客さまサービスの提供と、駅社員の多様な働き方の両立を検証
<アバターによる遠隔案内の実証実験>
・実証時期:2024年7月~12月(予定)
・実証箇所:検討中
・実証メンバー:株式会社JR東日本商事(幹事)、沖電気工業株式会社
参考<案内AIの試行導入>
・時期:2021年3月~
・箇所:高輪ゲートウェイ駅、池袋駅、品川駅、渋谷駅、大崎駅、目黒駅、新橋駅、海浜幕張駅、幕張豊砂駅、新習志野駅
別表
参考
WaaS共創コンソーシアムの運営体制と概要
(1)社会・地域をWell-beingに
・JR東日本グループ経営ビジョン「変革2027」では、「ヒトを起点とした新たな価値・サービスの創造」や 「技術と情報を中心としたネットワークの強化」により、すべての人の「心豊かな生活」を実現していくことを掲げています。
・「WaaS共創コンソーシアム」は、生活者・地域に密着してきたJR東日本グループの強みであるリアルなネットワークとコンソーシアム会員のネットワークを掛け合わせ、観光振興、体験価値創出、DXなどを推進、交流人口・関係人口の増加を創出し、エリア展開していくことで、地域を元気に、豊かにすることを目指しています。
(2)オープンイノベーションで推進
・「WaaS共創コンソーシアム」では、企業、大学・研究機関、自治体など100を超える幅広い業種の皆さまに会員としてご参画頂き、オープンイノベーションにより会員同士で強みや経験ノウハウを共有し合いながら、様々なリアルフィールドで実証実験を行っています。テーマ創発・実証実験を通じて得られた知見・ノウハウは整理・蓄積し、JR東日本への実装のほか、会員での事業化・社会実装へと展開することを目指しています。
(3)社会・産業のプラットフォームとしての役割
・重層的でリアルなネットワークを持つJR東日本の強みを生かし、オープンイノベーションのプラットフォームとして、新たなテクノロジーの社会受容性の構築、会員企業のアセット・ケイパビリティの新規活用方法・新領域の探索などによる価値創造によって社会に貢献していきます。
<WaaS共創コンソーシアムのプラットフォームとしての役割>
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