AIを用いたインタビューへの評価は世代間のギャップが顕著に。20~30代は期待、50~60代は慎重な姿勢。

RJCリサーチが1,050人にAIを用いたインタビューに関する意識調査を実施

インパクトホールディングス株式会社

 インパクトホールディングス株式会社の連結子会社で、マーケティングリサーチ事業を展開する株式会社RJCリサーチ (本社:東京都港区、代表取締役社長:藤本 勇樹、以下 「RJCリサーチ」 ) は、LINEリサーチにて、全国の20歳~69歳の男女1,050人を対象に 『AIを用いたインタビュー』 に関する意識調査を実施いたしました。

 本調査から、AIを用いたインタビューに対する生活者の期待と不安が明らかになりました。その捉え方には、「世代」 と 「日常のAI利用経験」 という2つの軸で大きく分かれ、生活者がAIをどのような存在として認識しているかに差があることがうかがえます。この結果は、企業が顧客や従業員とのコミュニケーションを検討する際の判断材料の一つとして活用できると考えられます。

本調査の背景: 多くの企業が直面する 「本音が聞けない」 という根深い課題

 顧客ニーズの多様化や従業員の価値観の変化が加速する現代において、企業が 「一人ひとりの本音」 を深く理解することの重要性は増すばかりです。しかし、大規模 (数百、数千規模) 調査をするには、従来の対面インタビューはコストや時間、心理的負担が大きく、Webアンケートだけでは生活者の深層心理までの結果を得ることができないというジレンマがありました。

 その解決策としてAIを用いたインタビューが注目される一方、「果たして生活者はAIに心を開くのか?」 という根本的な問いへの答えは不明確でした。RJCリサーチでは、2026年4月15日に発表した新サービス 「mirAI (ミライ) インタビュー」 の開発思想にも通じるこの問いに答えるべく、本調査を実施いたしました。    

 URL: https://www.rjc.co.jp/news/miraiinterview

調査結果サマリー: AIと人間の共存時代、見えてきた3つの真実

 今回の調査から、AIへの期待と人間への信頼、その狭間で揺れ動く生活者のリアルな本音が見えてきました。企業がこれからの顧客・従業員コミュニケーションを考える上で、絶対に外せない3つのポイントをご紹介します。

1.20~30代は 「便利なツール」 と期待、50~60代は 「まだ様子見」 と慎重な姿勢 ― 鮮明になる世代間のAI観

 AIを用いたインタビューへの態度は、世代とAI利用経験によって傾向が分かれます。20~30代は効率化を求める 「便利なツール」 として期待を寄せる一方、50~60代は 「仕組みやデータの扱いに対する不安・警戒感」 から、慎重姿勢が強まりやすい傾向が見られます。このギャップを理解せずして、全世代に響くコミュニケーションは設計できません。

2.AIには 「効率と公平性」 、人間には 「共感と深さ」 ― 生活者は冷静に役割を使い分ける

 AIには 「24時間365日、忖度なく」 という圧倒的な利便性と公平性を求め、人間には 「文脈を読み取り、深く共感してくれる」 質の高い対話を期待しています。両者の強みを理解し、最適に組み合わせることこそが、本音を引き出す鍵となります。

3.『匿名性』 がなければ始まらない ― 普及への重要な条件は “心理的安全性”

 AIを用いたインタビューに「参加しても良い」と感じる条件として 「匿名性の確保」 が他項目を上回り、最も重視されていました。この結果から、利用者が「安心して話せる」と感じられる心理的安全性の確保が、普及に向けた大前提であることがうかがえます。

AIを用いたインタビューへの態度は 「世代」 と 「AI利用経験」 で二極化。

 AIを用いたインタビューを 「受けてみたい」 と回答した層は29.0%、「受けてみたくない」 は31.8%、「どちらとも言えない」 が39.1%と、全体ではまだ様子見の姿勢が強いことがうかがえます。しかし、その内訳を詳しく見ると 「世代」 と 「日常のAI利用経験」 によって大きく異なります。

鮮明な世代間ギャップ

 若年層、特に30代女性 (41.0%) や20代男女 (38.1%) は 「受けてみたい」 と肯定的な意見が多く、新しい技術への受容度の高さを示しました。対照的に、50代、60代と年代が上がるにつれて抵抗感が強まり、20~30代と50~60代は対照的であった。これは、デジタルネイティブ世代とそれ以前の世代における、AIへの根本的な捉え方の違いを反映していると言えるでしょう。

「AIへの慣れ」 が心理的ハードルを左右

 AIを用いたインタビューへの参加意欲は、日常のAI利用頻度と強く相関していました。 「ほぼ毎日利用している」 層では過半数 (52.5%) が 「受けてみたい」 と回答した一方、「ほとんど利用しない」 層では41.1%が 「受けてみたくない」 と回答。AIとの日々の接触頻度が、そのまま新しいAIサービスへの心理的な障壁の高さに直結している実態が明らかになりました。

AIには 「効率と公平性」 、人間には 「対話の深さ」 を期待。生活者はそれぞれの役割を明確に区別。

 人間とAI、それぞれのインタビュー形式に対して、生活者は明確に異なる価値を期待していることが分かりました。

人間が行うインタビューの価値は 「インタビューの質」

 人間が行うインタビューの強みは、 「答えに応じて柔軟に深掘りしてくれそう (40.4%)」 など相手の反応や感情を汲み取りながら進む、人間味のある対話の質が期待されている点にありました。一方で、弱みとしては 「日程調整が大変そう (43.9%)」 「急な予定変更がしにくそう (39.3%)」 「土日・深夜などに予約が取りにくそう (30.6%)」といった利便性の低さに意見が集中しました。

AIを用いたインタビューへの期待は 「利便性・公平性」 の劇的な改善

 AIには、 「日程調整がいらなそう (47.2%)」 といった圧倒的な利便性や、 「先入観や偏見なく公平にヒアリングしてくれそう (41.9%)」 という客観性・公平性が大きな魅力として期待されています。一方で 「事務的で一方通行になりそう (40.6%)」 というコミュニケーションの質への不安と、人間が行うインタビューとは対照的に 「自分の意見を活かしてくれそう (14.5%)」 「背景情報まで汲み取ってくれそう (9.1%)」 などのインタビューの質に関する回答が少ない結果となりました。

普及の絶対条件は 「匿名性」 。AI相手でもプライベートな話題への自己開示には慎重な姿勢。

 AIを用いたインタビューが広く受け入れられるためには、どのような条件が必要なのでしょうか。調査結果は、技術的な側面以上に、利用者の心理的安全性を確保することの重要性を指し示しています。

プライバシー保護が最優先事項

 AIを用いたインタビューに参加する条件として、 「顔や名前を出さず、匿名で参加できる (57.8%)」 が他の項目を大きく引き離してトップ。AIが相手だからこそ、自分の個人情報がどう扱われるかという点に強い関心があり、プライバシーが完全に保護されることが参加への大前提となっています。

話せるテーマには限界も

 参加したいテーマとしては、 「趣味・娯楽 (37.0%)」 や 「仕事・学問 (27.6%)」 など、比較的客観的に話せるものが上位に挙がりました。対照的に 「恋愛・パートナーシップ (15.4%)」 や 「家族関係・子育て (18.7%)」 といった、よりパーソナルで感情的な側面が強いテーマへの参加意欲は低い結果となりました。

 この結果から、AIを用いたインタビューを設計する上でも、扱うテーマの選定が極めて重要と言えるでしょう。

本調査結果から見る、企業がAIを用いたインタビューを成功させるための3つのポイント

 本調査結果から、AIを用いたインタビューは一定の期待を集めつつも、生活者の受け止め方にはまだばらつきがあり、導入・活用にあたってはいくつかの留意点があることが明らかになりました。

1.「匿名性」 と情報取扱いへの配慮が前提条件となっている

 AIを用いたインタビューに対しては、利便性への期待と同時に、個人情報の取扱いやプライバシーに対する関心が高い状況が見られます。特に、匿名で参加できることや、データがどのように扱われるのかについての説明が、参加可否を判断する上での前提条件となっていることがうかがえます。AIを活用する場合であっても、利用者が安心して回答できる環境設計が欠かせないと言えるでしょう。

2.AIの特性は 「効率性・公平性」 として認識されている

 生活者は、AIを用いたインタビューに対して、「時間や場所を選ばず参加できる」 「先入観なく聞いてくれそう」 といった点に価値を見出している一方、人間と同等の対話の深さや共感を求めているわけではないことが調査結果から読み取れます。そのため、AIを人の代替として位置づけるのではなく、「効率的に意見を集める手段の一つ」 として整理し、その特性を正しく伝えることが重要と考えられます。

3.テーマによって受け入れられやすさに差もある

 AIを用いたインタビューでは、「趣味・娯楽」 や 「仕事・学問」 など、比較的客観的に話しやすいテーマにおいて参加意欲が高い結果となりました。これらのテーマは、AIとの対話に慣れる入口として受け入れられやすい領域であることがうかがえます。一方で 「恋愛」 や 「家族関係」 といったパーソナル性の高いテーマでは、参加意欲が相対的に低い傾向が見られました。

 この結果から、AIを用いたインタビューの導入初期においては、「趣味・娯楽」 や 「仕事・学問」 といった話しやすいテーマからスタートし、利用体験を積み重ねていくことが有効であると考えられます。そうした経験を通じて、AIとの対話への理解や安心感が醸成されることで、将来的にはより幅広いテーマでの活用も期待されます。

調査概要

調査手法 : LINEリサーチ プラットフォーム利用の調査
調査地域 : 全国47都道府県
調査対象 : 20歳~69歳男女
調査期間 : 2025年12月19日 (金) ~ 20日 (土)
有効回収数 : 1,050サンプル
 

※ 図表の数字は、四捨五入による端数を調整していないため、内訳と計は必ずしも一致しません。

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会社概要

会社名 : 株式会社RJCリサーチ (インパクトホールディングス株式会社 連結子会社)
代表者 : 代表取締役社長 川村 雄二
設立 : 1967年7月 ※2017年12月に分社化により新会社として設立
本社所在地 : 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル23F
事業内容 : マーケティングリサーチ事業
WebURL : https://www.rjc.co.jp/
 

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URL
https://impact-h.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル23F
電話番号
03-5464-8321
代表者名
寒河江 清人
上場
-
資本金
1億円
設立
2004年02月