イベントレポート/社員有志の活動が社外へはたらく女性の健康とフェムケアをテーマにイベント開催
~元AAA伊藤千晃さんらが語る「我慢することが当たり前」から抜け出すためにできること~
転職サービス「doda」などを運営するパーソルキャリア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:瀬野尾 裕)は、社員有志コミュニティの活動として、2025年10月8日に、はたらく女性の健康をテーマとしたイベントを開催しました。
本イベントは、社内の活動から発展した社外公開型セッションで、フェムケア関連企業や有識者、著名人が登壇。女性の健康課題とキャリア支援のあり方について、多様な立場から意見が交わされました。イベントを主催した「ヘルスリテラシー部」は、パーソルグループ社員有志24名が運営するコミュニティで、2021年より社内向けに女性の健康やはたらき方に関するセミナーを継続的に開催し、2024年からは社外企業との共催へと発展。今回は、フェムケア市場の最新動向やはたらく女性と生理・PMS症状の問題など、社会全体で共有すべきテーマを取り上げました。

日時:2025年10月8日(水) 18:00〜19:00
会場:パーソルキャリア麻布台本社オフィス+オンライン配信
登壇者:
・宇佐美 朋美さん
(株式会社D-Neeコスメティック ブランドマネージャー)
・伊藤 千晃さん
(タレント・アーティスト/エイベックス・マネジメント株式会社)
・喜納 真里子さん
(株式会社日立社会情報サービス/日立グループ女性ERG共同代表)
・白井 孝大
(パーソルキャリア株式会社 組織開発統括部エグゼクティブマネジャー)
・時岡 あい/ファシリテーター
(パーソルキャリア株式会社「ヘルスリテラシー部」代表)

イベントレポート
当日は、生理やPMSによる体調不良が女性のはたらき方や社会に及ぼす影響、対処法、フェムケアの最前線などについてさまざまな視点から意見が交わされました。各登壇者のコメント要旨は以下のとおりです。
伊藤 千晃さん(タレント・アーティスト/エイベックス・マネジメント株式会社)
10〜20代は歌って踊って、自分の身体は無敵だと思っていました。30代になって妊娠・出産をきっかけに心身ともに変化を感じていた時に「フェムテック」という言葉を知り、興味を持って調べたところ自分に当てはまる「PMSの症状」が多数あることに気づき、「フェムテック」「フェムケア」に一層関心を持つようになりました。モアディーテのお仕事をさせていただくことになり、一緒に売り場を回らせていただいたりと知見を広げることができました。

私も我慢して頑張ることをよしとして育ってきましたが、それが当たり前になりすぎて、PMS(⽉経前症候群)などの不調に気づかない人も多いと思います。フェムケア商品をうまく取り入れることで、さまざまな症状がやわらぐこともあります。もっと多くの人に、知って使ってもらいたいです。
宇佐美 朋美さん(株式会社D-Neeコスメティック ブランドマネージャー)
親会社である卸売業の倉庫には、気温などの影響を受けやすい環境で働く女性パート従業員が多く在籍しています。現場の女性が抱える不調への理解を深めるため、生理痛体験などの女性の健康課題を考えるイベントを積極的に実施していますが、女性の不調は症状や度合いが異なり、相互理解が難しい側面もあります。
また、前職の化粧品会社では、結婚・妊活・出産といったライフイベントが重なる時期の女性が多く、中には本意ではない選択をした仲間もいました。

そんな女性を減らし、社会を変えたい。そのために、まず自分の身体を知り、大切にしてほしい。この想いから、親会社と一丸となりフェムケアカテゴリーの創生に取り組んでいるフェムケアブランド『モアディーテ』を立ち上げました。「顔はケアするのに、フェムケア部分は放っておく」というケア意識の差を変えていきたいです。
喜納 真里子さん(日立社会情報サービス/日立グループ女性ERG代表)
国内の日立グループでは、男女比がおよそ8:2と男性が多くを占めています。そのため、職場によっては、生理前後の不調、不妊治療、妊娠、更年期などの相談相手が男性上司になるケースもあります。
こうした状況では、「伝えづらさ」や「伝わりづらさ」が生じやすく、さらに女性自身の健康に対する認識にも個人差があります。だからこそ、女性の健康課題に関するリテラシーを社会全体で高めていくことが重要だと感じています。

私自身、インフラエンジニアとして長期の地方出張を繰り返していた時期には、荷物の半分が生理用品という生活を送っていました。そんな経験から、新しい製品や情報に関心を持つようになり、少しずつ知識を積み重ねてきました。
白井 孝大(パーソルキャリア株式会社 組織開発統括部エグゼクティブマネジャー)
9割くらいが女性の部署でマネジメントをしており、キャリア相談などはよく受けますが、具体的な内容を話してくれる人はなかなかいません。体調不良だから仕事を調整したいと言える人、体調はよくないけど大丈夫だと言う人、明らかに体調が悪そうなのになんでもないと言う人もいます。大丈夫/なんでもないと言う人にどう関わっていくか…男性上司が具体的に訊きづらいこともあり、そこに踏み込むのは難しいと実感しました。
でも、少なくとも「言っても大丈夫」だという関係性や環境をつくることが自分自身の責任でもあると思いました。

今日の皆さんからのお話は、初めて知ることばかりでしたが、女性の体調不良は一人の問題ではなく、組織や社会にとっても損失だと痛感しましたまた、白井からはPMSや生理に関する情報とはたらき方、組織などに関する調査結果も共有しました。
・PMSや生理に関する症状ではたらき方を変えた人は約10%
・そのうち転職をした人が20%以上
・女性特有の不調を周囲に伝えやすい職場は組織の目標達成率が高い
といった結果に、会場からは驚きの声があがっていました。




時岡 あい(パーソルキャリア株式会社「ヘルスリテラシー部」代表)
今日のテーマである、生理やPMSのような話題は、会社や家庭でもしづらい方も多く、このような場を設けないと見過ごされがちです。今回のイベントを通じて、 “知ること”“話すこと”が誰かの勇気になるのだと改めて感じました。
今後は、性別や立場を超えて“はたらく×健康”を対話できる文化をつくっていきたいです。
本イベントを通じて浮かび上がったのは、女性特有の健康課題を「個人の問題」ではなく「社会の課題」として捉える視点の重要性でした。

フェムケアやフェムテックの普及は、単なるトレンドではなく、誰もが健やかにはたらける社会の基盤づくりにつながっています。
パーソルキャリアでは今後も、社員発の活動を通じて、性別やライフステージに関わらず一人ひとりが自分らしくはたらける環境づくりを推進してまいります。
ヘルスリテラシー部の活動
女性活躍推進法や育児・介護休業法の改正が進み、数値目標の達成だけでなく、ライフステージに応じた健康課題への理解と対応が求められています。パーソルグループでは、2021年より社員有志の「ヘルスリテラシー部」を立ち上げ、生理やピル、更年期など職場で語られにくいテーマを取り上げ、理解促進に向けた社内セミナーを継続的に開催してきました。こうした活動が2024年より社外企業との共催に発展し、今回のような異業種の有識者を交えたオープンな場などを設けています。
■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/detail/
*パーソルグループの「はたらく」表記について
パーソルグループでは、誰もが自分の”はたらく”を自分で決められる世界の実現を目指しています。人それぞれの多様なはたらき方・生き方を表現したいという想いを込めて、漢字ではなくひらがなの「はたらく」という表現を用いています。
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