2023年夏休み旅行予約動向 好調の韓国がコロナ前水準まで回復
【調査方法】
調査日:2022年6月27日(2019年・前年同日比)
調査対象:HISにて対象出発日の旅行をお申込みの方
対象出発日:2023年7月21日~8月31日
対象商品:HISのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)
※順位は調査日時点でのキャンセル数などを省いた予約人数から算出
市場環境
新型コロナウイルスが感染症法上で5類に移行し、国内の生活様式や消費行動はコロナ禍前に戻りつつあります。海外の他地域に比べ大きく遅れをとっていた日本発国際線航空座席供給数ですが、夏の7月~8月においては2019年比で70.7%まで回復※する見込みです。一方で、米国の金利引き上げに伴う円安の影響や、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、物価の上昇など、経済情勢は著しく変化しております。
※2023年7月~8月8,010,969席、2019年7月~8月11,332,796席(2023年6月1日時点 CIRIUM調べ)
サマリー 1. 海外旅行は前年比で7倍、平均単価178,000円、好調の韓国はコロナ前の2019年水準まで回復。 2. 国内旅行はコロナ前の2019年水準まで回復、平均単価85,000円。 3. 夏の旅行ピーク、海外旅行は8月11日の「山の日」、国内旅行は夏休み開始直後の7月23日。 |
<海外旅行>
※前年の順位は20位以内の旅行先のみ記載
好調の韓国がコロナ前水準まで回復
海外旅行全体では前年比で703.7%と伸びており、コロナ前の2019年比では53.4%まで回復しています。平均単価は178,000円(前年比86.3%)で、LCCの運航再開やアジア方面の予約が大きく伸びたことが低下の要因と考えられます。長距離路線である欧米のみでみれば平均単価は354,000円(前年比129%)で、燃油サーチャージは前年より下がったものの平均単価は上昇しており、より付加価値のある高額商品を求めるお客様が増加していることが伺えます。HISでは今年の5月7日以降、全方面のツアーを催行しており、予約者全体におけるツアー利用比率は40%となっております。
旅行先1位には前年より2つ順位を上げたソウルが入りました。2022年に発表した年末年始、今年のGWの予約動向に続き、繁忙期の首位を維持しています。韓国全体では2019年水準まで急回復しており、7位にランクインしたプサンにおいては2019年を超える伸びを示しております。ソウルの予約を最も牽引しているのが20代で約3割となっております。旅行形態として多いのは女性同士のご旅行で約4割を占めます。GWに続き、台北が上位に復帰しており、コロナ前同様の旅行先が上位にランクインする結果となっております。一部、路線の縮小や運休などはあるものの、多くの路線が再開したことにより、旅行先を以前同様幅広く検討することができたことが影響していると考えられます。
8位にはパリがランクインしており、2019年と比較しても約8割まで回復するなど、ヨーロッパの中でも突出した人気となっております。9月~10月にはラグビーW杯の開催を控えており、ホテルが取りづらい環境にあることから、日程を前倒ししてご旅行を検討された方も多いとみられます。
出国のピークとなる人気出発日は「山の日」8月11日の前後となり、お盆(8月13日~16日)と絡めた日程でのご予約が多くありました。
<国内旅行>
※前年の順位は10位以内の旅行先のみ記載
コロナ前水準まで回復した国内旅行
国内旅行全体では前年比106.8%で推移しており、コロナ前の2019年と同水準となりました。平均単価は85,000円(前年比109.7%)となっております。
旅行先の傾向としては1位~4位までは前年と同様の並びとなっており、根強い人気がみられます。前年から1つ順位を上げた鹿児島県はご予約の約8割が奄美大島・屋久島となっており、世界自然遺産にも登録された離島への関心の高さが伺えます。8位に入った広島県は5月にG7サミットが開催され注目されました。2019年より大規模な改修工事が行われていた嚴島神社の大鳥居ですが、昨年末に全工事が終了し、再び荘厳な姿を目にすることができるようになりました。
人気出発日は夏休み初日前後となっており、土日を絡めた日付で日程を組まれる方が多くいらっしゃいました。祝日・お盆を絡めた日程が人気の海外旅行と比べ、国内旅行は比較的分散しております。
昨年から予約数が急上昇した旅行先の1位は千葉県で、大幅な上昇を見せております。今年は東京ディズニーランド®が開業40周年を迎えたこともあり増加に繋がっております。
ランキングには含まれておりませんが、愛媛県、徳島県も高い伸びを示しており、5位に入った高知県、予約者数ランキングにて10位に入った香川県と、四国への注目度が高くなっております。航空券の価格が全国的に値上がり傾向である中、四国地域は安定価格だったことも影響しているとみられます。また、「JAL麗らか四国キャンペーン」や「ANA誘遊四国キャンペーン」など、航空会社独自のキャンペーンが付いたツアーが人気で周遊のしやすさを後押ししております。
<総評>
5類引き下げ以降、初の繁忙期ということもあり、旅行を計画されている方は増加傾向です。国内旅行においてはほぼ回復したと言え、残るは海外旅行の回復のみとなります。一方で、ロシア、ウクライナなどの地政学リスクや世界的なインフレなど景況感を踏まえた旅行マインドの動向は引き続き注視すべきところと考えております。
HIS夏休み特集 https://www.his-j.com/season/summer/
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