NEC、生成AI「cotomi」の性能強化でAIエージェントの活用を加速~業務の更なる高度化を目指す~

日本電気株式会社

 NECは、高度な専門業務の自動化による生産性向上を実現するAIエージェントの活用推進を目指し、NEC開発の生成AI「cotomi(コトミ)」(注1)の性能を強化しました。これにより、高速性と高い推論能力を維持しつつ、エージェント性能の向上やコンテキスト長の拡大を実現しています。また、AIエージェントのプロトコルであるMCP(Model Context Protocol、注2)仕様に準拠させることで、さまざまなAIや外部サービスとの連携を強化し、活用範囲を拡大します。

 NECは、今後も企業におけるAIエージェントの活用促進を通じて、業務の高度化を支援するとともに、誰もが安全・安心にAIを活用できる社会の実現に貢献していきます。

 生成AIをはじめとするさまざまなAIやITサービスを連携させ、業務を自律的に遂行するAgentic AIには、入力プロンプトの正確な理解や高度な推論能力はもちろん、タスクに応じた適切なツール選択や、長文の文脈を保持するコンテキスト管理力など、高い性能が求められます。

 NECのAIエージェントでは、ユーザーが依頼した業務に対し、cotomiが自律的にタスク分解して必要な業務プロセスを設計し、それぞれのタスクに最も適したAIやITサービスなどを選択し、業務を自動で実行します。NECはcotomiの性能強化に加え、MCP仕様に準拠させることで、さまざまなAIや外部サービスとの連携を強化し、活用範囲を拡大します。

【主な強化ポイント】

1. cotomiにおけるエージェント性能の向上

 問題解決の過程に着目した学習を強化することで推論性能を高めた結果、タスクプランニングやタスク遂行における適切なツール選択能力が強化され、Agentic AIのタスク処理能力および処理速度が向上しました。また、タスクを適切な粒度で分解し、最適なツールを選択できることで、出力内容の誤りが減少し、回答品質と速度の両面で一層の向上を実現しています。

2. cotomiのコンテキスト長の拡大

 最大コンテキスト長 (入出力トークン長) を、128Kへ大幅に拡大しました。これにより、日本語で20万文字を超える長文にも対応可能となり、AIエージェントに対して複雑な業務指示や複数の制約条件を同時に伝えられるようになります。その結果、より的確かつ柔軟な業務対応が可能となり、幅広い領域でAgentic AIの活用が可能となります。

3. エージェントプロトコルへの対応

 AIエージェントによる業務自動化に必要な、さまざまなAIや外部サービスとの連携を実現するためのMCP仕様に準拠しました。これにより、企業内で利用されているサービス群との連携が容易になります。

 今後のAIエージェント活用においては、このようなエコシステムへの対応が重要であり、MCPを活用した外部サービス連携強化の一環として、Box社との取り組みも進めています。NECはBox社が提供するBox MCP サーバーのベータプログラムに国内ISVパートナーとして初めて参画しています。

 NECはDXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなど、End to Endのサービスを提供しています。さらに、従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し、その価値創造モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」(注3)として体系整理しました。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導きます。

 なお、今回の発表にあたり、Boxのプロダクトマネジメント部門 AI製品担当ヴァイスプレジデントのヤショダ・バヴナニ(Yashodha Bhavnani)は、次のように述べています。

 「組織がAIを取り入れる中で、エコシステムのためのガバナンスを効果的に機能させることが重要です。NECは、当社のMCPベータプログラムの先行参加企業として、企業内でのより安全なAI導入を推進するリーダーシップを発揮しています。Boxのインテリジェントコンテンツ管理とNECの高度なAIを統合することで、生産性と業務効率の新たなレベルを引き出しています。今後も、AIエージェント同士が協力し、大規模かつ自信を持って効率的にイノベーションを推進する未来をともに形作っていきます。」

以上

(注1)

「cotomi(コトミ)」はNECが開発した生成AIの名称です。ことばにより未来を示し、「こと」が「みのる」ようにという想いを込めており、生成AIを軸にお客さまと伴走するパートナーでありたいとNECは考えています。 https://jpn.nec.com/LLM/index.html

(注2) MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリケーションと外部のデータソースやツール間の情報連携や操作を標準化する通信プロトコルです。これにより、異なるシステム間でも共通のルールで接続でき、AIの機能拡張や外部サービス統合が容易になります。

(注3)

「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導き、お客さまを未来へ導く価値創造モデルです。
https://jpn.nec.com/dx/index.html

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https://jpn.nec.com/LLM/index.html

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会社概要

日本電気株式会社

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URL
https://jpn.nec.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝5丁目7-1
電話番号
-
代表者名
森田 隆之
上場
東証1部
資本金
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設立
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