インドローズウッドの持続的な森林保全・管理の実現に向け、ヤマハとインドの製材業者「Overseas Traders」が協働を開始

ヤマハ株式会社

ヤマハ株式会社(以下、当社)は、アコースティックギターやエレキギター向けのインドローズウッドを世界中に供給しているインドの製材業者「Overseas Traders(オーバーシーズ トレーダーズ)」と、インドローズウッドの持続可能な森林保全・管理を目的とした連携協定を、2025年11月に締結しましたのでお知らせします。本協定は、森林から製品に至る木材利用に関わる両社の持続可能なインドローズウッドのサプライチェーンを共同で構築するとともに、同材の持続的な利活用を目指したサステナブルな森林保全を導く研究・開発への相互協力を目的としています。

アコースティックギターの原材料のインドローズウッド

協定の背景と狙い

当社はピアノや弦打楽器、木管楽器など、多種多様な木材を使用して楽器を製造しています。しかし近年、その一部の木材は、資源量の減少や品質の低下から持続性が懸念されています。当社では、楽器に適した木材を楽器の材料として使い続けていくために、こうした木材を生み出すサステナブルな森を「おとの森」と名付け、地域社会と一体となった循環型の森林づくりを推進しています。現在、行政や学術機関と連携し、アフリカ・タンザニアや北海道でおとの森活動(※1)を展開しています。

インドローズウッドは、ギターの側板や裏板に使われる重要な楽器用材であり、インド南部を代表する有用木材種の一つです。当社は、2022年よりインド南部のカルナータカ州を中心に、森林から原木・楽器用材へ至る現地のサプライチェーン、および森林における同種の生育・更新状況の調査を開始しました。インドローズウッドは、インド南部の国有林を中心に伐採されて流通していますが、森林内での天然更新ができておらず持続的な資源保全の観点での課題が見られました。そこで当社は、インドローズウッドの中長期的な資源保全を目的とした現地での調査、研究活動の本格始動に向け、おとの森活動として現地カウンターパートとなるOverseas Tradersとの協働を開始しました。今後3年間にわたり、Overseas Tradersと現地研究機関や政府機関と連携した植林試験の実施、材料の利用効率の検証等、地域と連携したサステナブルな森林保全モデルの構築を進めます。

※おとの森活動 サイト:

https://www.yamaha.com/ja/stories/environment/otonomori/

連携協定の概要

Overseas Tradersの現場
インドでのインドローズウッド調査の様子

Overseas Tradersについて

Overseas Tradersは、インド南部カルナータカ州フブリ市に拠点を置き、インドローズウッドの伐採・加工・販売・輸出入などを行う企業です。創業以来、インドローズウッドの楽器向けの製材・販売を主力事業として、ギターのトップメーカーをはじめ世界各地に出荷実績を持ちます。

https://overseas-traders.com/index.html

Overseas Traders Managing Partner Mr. Ankit Yogiのコメント

このたび、Overseas Tradersはヤマハ株式会社と「持続可能な木材利用の実現」を共有ミッションとして、パートナーシップを締結いたしました。Overseas Tradersは、長年にわたり楽器向けインドローズウッドの製材および輸出事業を展開してまいりました。木材と共に歩んできた長い歴史の中で、森林の持続可能性こそが未来の楽器づくりを支える鍵であると、私たちは強く実感しています。本パートナーシップは、インド国内におけるインドローズウッド資源の保全を目的に、ヤマハが世界各地で推進する森林資源のサステナビリティ活動「おとの森活動」を支援するものです。私たちは、地球環境への責任とクラフトマンシップの両立、そして森林エコシステムと楽器用材の未来のために、共に取り組んでまいります。

おとの森プロジェクト リーダー 仲井 一志 コメント

インドローズウッドは、アコースティックギターの側板・裏板などに用いられるインドを代表する木材の一つです。今回のパートナーシップは、このインドローズウッドの持続的な保全を目的とし、現地の民間企業と中長期的な視点で協働を進めていくものです。木材を活用する立場として、サプライチェーンを構成する企業同士が手を携えることで、インドローズウッドを持続可能な資源とすべく、森林を「使いながら守る」取り組みを通じて、次世代へ資源をつないでいくための科学的エビデンスを蓄積し、現地との共創によるサステナブルなエコシステムの構築に取り組んでまいります。

Overseas Tradersとおとの森プロジェクトリーダー 仲井(左から3番目)

※1 おとの森活動について

当社は100年後も良質な木材を使い、楽器の音を未来に伝えるために、森を育てる「おとの森活動」を行っています。

楽器を作り続けるためには、森林を育て、木材を効率良く使い、森林と共に社会が発展していくことが必要です。こうした森づくりを進めるための研究開発や、木育活動による社会への発信を軸に、アフリカ、アジアを中心に展開している活動です。

おとの森活動 サイト:

https://www.yamaha.com/ja/stories/environment/otonomori/

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会社概要

ヤマハ株式会社

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URL
https://www.yamaha.com/ja/
業種
製造業
本社所在地
静岡県浜松市中央区中沢町10番1号
電話番号
-
代表者名
山浦 敦
上場
東証プライム
資本金
-
設立
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