青山メインランドファンタジースペシャルブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』手話付き公演レポート
青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』では、きこえない・きこえにくい方も舞台をお楽しみいただけるよう、手話エンターテイナーでもあり俳優の那須映里氏による舞台本編の手話表現をはじめとして、字幕タブレットの貸し出し、台本の提供、そしてキャストによるアフタートークの際にも、手話通訳やリアルタイム文字起こしでトーク内容をお届けする多角的な鑑賞サポートが提供されました。
鑑賞サポート実施公演
2025年8月1日(金)11:30、8月3日(日)16:30
鑑賞サポート協力
UDCast LIVE(提供 Palabra株式会社)
https://udcast.net/workslist/peterpan/
サポート実施内容
・手話の見やすい座席エリアを販売する専用受付窓口を設置し、メール等でのチケット申し込みに対応。
・当日受付や客席内に手話通訳スタッフを配置。開演前、幕間などの場内アナウンスの手話・字幕によるサポート。
・手話演者が舞台向かって右手の客席前方に立ち、台詞や歌など音の情報を手話でお届け。
・日本語字幕タブレットの貸し出し。
・キャストによるアフタートークでの手話通訳の実施、およびリアルタイム文字起こしの提供(8月3日公演)
■手話通訳スタッフが手配された会場受付

■上演中に使用される、「ピーター・パン」「フック船長」などの主な登場人物の手話ネーム(サインネーム)は事前に発表され、鑑賞サポート席の利用者に周知されました。
『ピーター・パン』手話ネーム(サインネーム)動画/手話演者・那須映里
■手話付き公演 舞台本編の様子
■アフタートークでの手話通訳

鑑賞サポート利用者の声(抜粋)
<手話について>
ー(劇中の歌について)歌通りの手話だと思っていたが、そうではなく、気持ちのこもった手話表現になっていました。「♪羊を数えて」という歌詞で、羊が1匹、2匹と飛ぶ様子が手話で表現されていたことにとても感動した。
ーこれまで手話付きの公演はいくつか見たことがありますが、一番好きだった。
ーティンカーベルの声は音だけの情報だが、那須さんの表情から感情が伝わってきた。
ー見るところを集中してみてもらって、ぱっと後付けで手話で説明するという判断があったと思うが、“通訳”としてではなく、“演者”としてやっていただいたのがとてもよかった。
ーとっても良かったです。ストーリーが手話付きであって一人残されず、みんなと共感出来るミュージカルを楽しめることできて、いろんなミュージカルをもっと見たいと思いました。
ーピーターパンの舞台はテレビでも紹介されているくらい有名で、私が小さいときから知っていましたが、ストーリーは分かっていても話す内容などが分からないものだからと縁の無いものだと思っていました。こうして手話付き公演があり、聴こえる子供と一緒に見ているうちに感無量になってしまい、浄化された気分です。ピーターパンたちが飛んでいる様子もあり、音楽に合わせたダンス、動作、衣装、色々盛りだくさんで子供と一緒に楽しめてとても嬉しかったし、楽しかったです!!
ーずっと憧れていた作品を、会場に足を運び、情報保障がある中で観劇できて嬉しかったです。物語に入りこみ、忘れていた「自分が子どもだった頃の気持ち」を思い出しました。最後、一緒に手を振って踊れたことも楽しかったです。是非、今後もサポート鑑賞を継続していただきたいと思います。よろしくお願いします。
ーいろんな役者がいるなかで役者の雰囲気が分かるように手話のみならず、顔表情からもどの役者がセリフを言ってるかが分かるようになっていて、ストーリーが全部頭に入ったので、ピーターパンの物語がよりよく理解出来ました。
ー今回、手話演者付き公演に初めて申し込んでみましたが、正直、期待以上でした!おかげさまで内容もしっかり理解できて、舞台をより深く楽しむことができました。手話の表現の仕方もとてもわかりやすく、学びになる場面も多くて、本当にありがたかったです。また手話演者付き公演があれば、ぜひ申し込みたいと思います!
ーティンカー・ベルをどんなふうに表現するのかと興味がありましたが、思っていた以上にティンカー・ベルが存在していて素敵でした!楽しく作品の世界観に浸ることができました。ありがとうございます。
<字幕タブレットについて>
ー誰がどんなふうにという言っているという状況が凄く伝わって、字も大きく見やすかったです。
ー手話演者のいるスポットの照明が暗くなって見えないときに流れる音が、なんの音かダブレットで見れたので、切り替えで共用出来るのがありでした。
ータブレットをずっと手に持っていないといけないのが少しつらかった。。固定する場所や器具があると助かります。
<手話・字幕タブレット全般ついて>
ー字幕も常に見ていて、台詞通りの内容も分かるが、手話のいいところは、イメージ、状況・様子・気持ちがすごく伝わるところ。
ータブレットを見ると一瞬で言葉を見てとれるので、手話と両方で調整をしながら見る方法が私にはよかった。
コメント
■手話演者 那須映里
このたび、かの有名な舞台「ピーター・パン」に手話演者として出演するにあたり、多くの方々にご尽力いただきました。手話監修の佐沢静枝さんとともに、手話表現の細部を観客からの見え方も踏まえて修正しながら練習を重ねました。また、手話付き公演をよりスムーズに楽しんでいただけるよう、登場人物の手話ネームづくりや照明の調整、衣装など、手話演者がピーター・パンの世界に自然に溶け込めるよう長谷川寧さんをはじめスタッフの皆様が一緒となって取り組んでくださいました。やはり手話付き公演の実現には制作陣の協力が不可欠であることを改めて感じました。
耳の聞こえる方の中には、ピーター・パンの舞台を見て俳優を志した方や、舞台の魅力を知って新たな世界を広げた方が数多くいらっしゃいます。今回の手話付き公演や鑑賞サポートのおかげで、ろう者の皆様にもピーター・パンの世界を楽しんでいただけるようになりました。本公演をご覧になった方々に、新たな世界が広がりますように。そしてこの取り組みが継続し、さらに多くの方々に舞台を楽しんでいただけることを心より願っております。
■演出家 長谷川寧
今回鑑賞サポート付公演の実施にあたり、御提案頂いたサインネームの相談からUDCastの字幕、手話パフォーマンス時の照明の光量迄、関係者一同とコミュニケーションを取りどうやったらその場にいた方が楽しめる環境を提供出来るのかを各クリエイティヴスタッフと共に考え、各部署のスタッフ陣と連携させて頂いた。過去手話と字幕付の作品を当事者と作った事はあったが、今回の様に元から対応が無かった作品にどう情報を付与するかという点はまた別の観点の経験だった。
情報を保障するという事は難しい。字幕という点に於いてだけ見ても台本をただ貼れば良い訳ではなく、どう視認性を上げるか、その臨場感を如何に途切らせないか、ライヴパフォーマンスとしてのテキストとして在る為、様々な制限の中で如何なる表現を提供出来るか。
結果、体験頂けた方がどう感じたかは各々に委ねるしか無い訳ですし、至らない事もまだまだ有るのですが、今後もこの取組が続く様尽力したい。
関係者一同、今回の体験で楽しんで頂ける方が居たなら幸甚です。
公演概要

青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
<キャスト>
ピーター・パン:山﨑玲奈
フック船長:石井一孝
ウェンディ:山口乃々華
タイガー・リリー:七瀬恋彩
ダーリング夫人:太田緑ロランス
ロストボーイズ*:飯田汐音、小野寺夏音、梶 みなみ、富田明里、宮島優心(ORβIT)
パイレーツ*:今村洋一、黒沼 亮、佐藤 大、七味まゆ味、武井雷俊、馬場礼可
モリビト*:ASUKA、奥富夕渚、住 玲衣奈、髙中梨生、堤 はんと、中川友里江、西垣秀隆、森田駿介
ジョン*(Wキャスト):白石ひまり/三浦あかり
マイケル*(Wキャスト):小林愛佳/柳生有咲
スウィング:三井夕萌、大賀辰次朗
*五十音順
<スタッフ>
原作:サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
翻訳・訳詞:福田響志
演出・振付:長谷川 寧
音楽監督:宮川彬良
美術:BLANk R&D
照明:齋藤茂男
音響:井上正弘
衣裳:高橋 毅
ヘアメイク:河村陽子
アクション・パルクール:HAYATE
映像:anno lab
フライング:松藤和広
歌唱指導:福井小百合
パペット操演指導:黒谷 都
振付助手:溝上瑞季/仙石孝太朗
アクション・パルクール助手:ASUKA/大賀辰次朗
稽古ピアノ:浅野直子
演出助手:坂本聖子/玉置千砂子
舞台監督 :小澤久明/瀧原寿子
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫
主催・企画制作:ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
後援:一般社団法人 東京都PTA協議会
<東京公演>
期間:2025年7月28日(月)~8月6日(水)
会場:東京国際フォーラム ホールC
主催・企画制作:ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
※ほか群馬、大阪、福岡公演あり
公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/peterpan/
公式X=https://x.com/peterpanjapan
#ミュージカルピーターパン
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