キヤノンが令和8年度全国発明表彰で「経済産業大臣賞」と「日本弁理士会会長賞」を受賞
キヤノンは、公益社団法人発明協会が主催する令和8年度全国発明表彰において、「低ノイズを実現した単一光子計測イメージセンサーの発明」(特許第7379606号)で「経済産業大臣賞」、「ユーザーに寄り添うコンパクトな高機能超音波診断装置の意匠」(意匠第1756898号)で「日本弁理士会会長賞」を受賞しました。


全国発明表彰は、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、公益社団法人発明協会が、多大な功績をあげた発明を表彰するものです。「経済産業大臣賞」「日本弁理士会会長賞」はともに、全国発明表彰において10点ある特別賞の一つです。
このたび「経済産業大臣賞」を受賞した発明は、超高感度カメラ「MS-500」(2023年8月発売)に搭載されている単一光子計測イメージセンサー(SPADセンサー)に関するものです。本センサーは夜間監視用途での普及が進んでいるほか、車載分野での事故防止や医療分野への応用が期待されています。
「日本弁理士会会長賞」を受賞した意匠は、超音波診断装置「Aplio me」(2023年10月発売)に関するものです。コンパクトな装置構成と高機能の両立を実現することで、多様化する医療現場のニーズに応えるとともに、患者が医療を受けやすい環境の拡充を図り、病気の早期発見に貢献しています。
【受賞および受賞者】
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経済産業大臣賞(低ノイズを実現した単一光子計測イメージセンサーの発明)
・森本 和浩(キヤノン株式会社 デバイス開発本部 室長)
・篠原 真人(キヤノン株式会社 デバイス開発本部)
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日本弁理士会会長賞(ユーザーに寄り添うコンパクトな高機能超音波診断装置の意匠)
・品田 聡(キヤノン株式会社 総合デザインセンター 主幹)
・谷本 咲子(キヤノン株式会社 総合デザインセンター 専任主任)
・山本 貴裕(キヤノン株式会社 総合デザインセンター 専任主任)
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発明実施功績賞(※)
・御手洗 冨士夫(キヤノン株式会社 代表取締役会長 CEO)
※ 顕著な実施効果をあげている発明で特に優れた発明者に「経済産業大臣賞」などの特別賞が授与され、これを受賞する当該法人の代表者に「発明実施功績賞」が贈呈されます。
■「低ノイズを実現した単一光子計測イメージセンサーの発明」概要
SPADセンサーでは、画素に入ってきた光の粒子(光子)が電荷に変換され、それが雪崩のように増倍することで、微弱な光信号を大きな電気信号に変換することができます。光子1つひとつを計測することができるため、CMOSセンサーでは困難であった極低照度下での撮像を可能にします。従来、SPADセンサーの感度向上のためには、電荷の増倍が起こる領域(増倍領域)の拡大が必要である一方、ノイズ低減のためには増倍領域の縮小が必要というトレードオフがあり、用途は限定的でした。本発明では、「電荷を迂回させて、画素の中央に集めてから確実に増倍させる」という新たな技術思想により、この課題を解決しました。具体的には、増倍領域の周囲に電荷の移動経路を制御する領域を配置することで、電荷の移動経路を精密に制御し、狙った位置に集める構造としています。これにより、従来型SPADセンサーと比較(※)して、ノイズを約1/1000に低減するとともに、感度を約7倍に向上させ、従来は両立が困難であった高感度・低ノイズを実現し、イメージセンサーとして幅広い用途への応用が可能となりました。

※ 他社文献値との比較(2021年12月時点)。
■「ユーザーに寄り添うコンパクトな高機能超音波診断装置の意匠」概要
近年、人体に安全でリアルタイムに臓器や組織を観察できる超音波診断装置の重要性が高まっています。本意匠では、医療従事者と患者双方の使用状況に着目し、本体構成の見直しを行いました。本体の奥行きを抑えたコンパクトな構成とすることで、足元に十分な空間が確保され、膝当たりを解消し、医療従事者が自然な姿勢で検査を行うことを可能にしています。また、装置のスリム化により医療従事者と患者との距離が近づき、検査中のコミュニケーションを円滑にしています。外観は水平垂直に整った直線基調のシンプルで落ち着きのあるシルエットとし、患者の装置への信頼感を高めています。さらに、ベッドに横たわった患者の視界に入る部分には滑らかな曲線を用いることで、安心感を与える造形としています。



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