DIR EN GREY全員生出演『MORTAL DOWNER』特番レポート――制作秘話からMV初解禁まで、唯一無二の世界観を語り尽くす【ニコニコ生放送】

2026年4月24日に放送されたDIR EN GREY『MORTAL DOWNER』アルバム発売記念特番。メンバー全員が生出演し、約3年10ヵ月ぶりとなる最新作の制作背景や世界観を深掘りした。

株式会社ドワンゴ ニコニコ事業本部

 4月24日(金)21時からニコニコ生放送にて放送された「『MORTAL DOWNER』アルバム発売記念特番」。MCにジョー横溝を迎え、番組前半は3年10ヵ月ぶりのアルバム『MORTAL DOWNER』の制作過程と世界観についてメンバー一人ひとりとのインタヴューを実施。さらに番組後半は京(Vo)とDie(Gt)、薫(Gt)・Toshiya(Ba)・Shinya(Dr)の2組に分かれてライヴに臨む姿勢を語った。

 当初は2025年にリリースが予定されていたという『MORTAL DOWNER』だが、膨大な数の楽曲が揃ったがゆえにアルバムの世界観をさらに撚り上げる時間を要し、今作は徹底的な追究を繰り返して4月8日に世に放たれた。骨身に沁みるグルーヴと重く沈下していくような音塊に貫かれたアルバムの世界観についてジョー横溝から問われたDieは、こう答える。

 Die「前作(2022年『PHALARIS』)の制作はコロナ禍だったのもあって、アルバムを作ってもライヴをできるのかな?という不安の中で作っていた。そこからライヴができるようになって、声を出せるようになってーーそういう状況の変化は今作において大きかったですね。あれからライヴをする中で肌で感じていた空気感が、自然とアルバムに入っていった気がします。『MORTAL DOWNER』――『ダウナー』という言葉が、制作の初期段階からキーワードだったかもしれない。ただ、候補曲はたくさんあったんですけど、1枚の作品にしていくのが難しくて。もしかしたら3枚組にしたほうが楽なのかもしれないですけど、僕らはいつも、たくさんの曲から絞っていくので。制作に苦労した曲? 苦労した曲は……全部ですね(笑)」

 

 Dieに続いて登場したのはShinya。Shinyaは本作の“Bloodline”の原曲をコンポーズしたそうだが、膨大なデモトラックを仮タイトルではなく番号で呼称するシステムにより「番号違い」が起き、そのため本来はセレクトされていなかったトラックを京が間違えてピックアップしたのが“Bloodline”なのだと苦笑いしながら語る。 

Shinya「選曲会のたびに10数曲上がってきて、その中から絞っていくんです。でも曲の仮タイトルが今は番号制になので、何がなんだかわからなくなってくるんですよ(笑)。流れとしては、まず曲を作って、大体は京さんに送ります。そしたら京さんから歌のデータが返ってくるので、それをマニピュレーターさんに送って。そこでアレンジされた曲に番号がついた状態で共有される。なので、誰が作った曲なのかは後で知るんですよ。まあ、その時に“Bloodline”は選ばれてなかったはずなんですけどね(笑)。その“Bloodline”の聴きどころは……途中でドラムだけになるところがあるんですけど、そこは聴いてもらわなくてもいいです(笑)」

 DIR EN GREYの独特な制作フローを解説しつつ自身のプレイについては謙遜気味に語るShinyaだったが、このアルバムを「DIR EN GREYの今が凝縮された作品だと思います」と言い表す様は力強く確信的である。その言葉に続いて3番目に登場したのは京。『MORTAL DOWNER』というタイトルと、その言葉通りのヘヴィボトムな作風について問われた京は、アルバムをじっくりと練り上げていった過程を振り返りながら、より核心的な言葉で作品を言い表していった。

京「アルバムの曲を作り始めた頃から、全体としてこういう雰囲気のアルバムがいいんじゃないかっていうイメージが何となくあって。で、アルバムタイトルだけ急かされていたので、僕がイメージするアルバム像なら、こういうタイトルだろうなっていうのを先立ってつけてたんです。ダウナーっていうのは、僕が生きていてダルいから。生きてるのがしんどい。まあ、ダルさの極致というほどじゃないんですけどね。だって、これからまだまだダルくなっていくはずだから。なんなら、やっとだるさのスタートに立てたんじゃないですかね。だから次のアルバムは『DOWNER DOWNER』かもしれないですよ(笑)」

 さらに「ダルく」なっていく可能性を示唆する『DOWNER DOWNER』という次作の仮タイトル(?)には、「www」というコメントが湧く。これが冗談なのかどうかは京のみぞ知るところだが、今後に対する展望が語られる場面は貴重である。

 

 一貫して「痛み」というテーマに向き合い、生死の狭間でもがく命の様を音楽に認めてきたDIR EN GREY。その地続きのテーマを思えば、「ダルい」という言葉は一見ぶっきらぼうに聞こえるものの、むしろこの時代に対してクリティカルな響きを持っている。生活の至るところに漂う閉塞感、真綿で首を絞められていくような日々に対して「生きるのがしんどい」と真っ向から言い放つ姿は、DIR EN GREYが徹底して今に向き合い続けてきたことの証である。そんな作品に対して「言葉で言い表すことができない。答えが出ない」という旨の便りが届き、それを読み上げたジョーに対し、「完結しなくてもいいんじゃないですかね。答えがすべてじゃないんで」と答えたのも、「みんな」ではなく、あくまで一人ひとりの日々に鳴る痛切なサウンドトラックを作り上げたという自負ゆえだろう。

 ここで、京の言葉、そしてDIR EN GREYの音楽が内包する痛切なテーマをまさに表したかのような“MOBS”のMV(Short Ver.)が初解禁。人の罪を徹底的に糾弾し呪術の贄にしていくような世界観に対し、ここでも「過去一好き」「こわかった」といった様々なコメントが溢れる。

 4番目に登場したのはToshiya。前作『PHALARIS』から今作までの4年で変化したこと、今作をクリエイトする上での視座を問われたToshiyaは、哲学的な視座を交えて本作の精神性と「生きること」を接続させていく。

Toshiya「この4年で、疑うことが多くなってきたなと思っていて。たとえば『自然界には黒という色がない』という話がありますけど、それが自分に響いてるんです。いろんな色を混ぜた時に黒っぽい色ができるように、目にする色の集合体が黒に見えているだけで、黒という色はない。本当にそうだなと思って……まあ、何も考えずに生きられればいいんですけど、そうやって考えたり疑ったりしながら生きるのも面白いと思いますね」

 さらに、そういった精神の動きがベースプレイにどんな変化をもたらしたのか?という問いについては「いろんなところで『これは正しいのかな?』って思ったり、俺だけが間違ってるのかなって思ったり……そうやって何が正解で何が本当かを考えたりするほど、信じられるのは自分の中の直感だけのような気がして。それがすべてなんじゃないかなと思うんです」「『MORTAL DOWNER』というアルバムにもいろんな人の受け止め方があって。賛否両論あるみたいですけど、それも人それぞれで面白いと思いますよ」と返答。「どんなアルバムか、結論を出す必要がないと思う。むしろ、手放しで『素晴らしい』と言われるほうが怖さを感じますよ」という言葉は逆説的に、安易な共感や同調圧力こそが人を窒息させていくのだというメッセージだろう。徹底的に命の一つひとつに向き合うからこその言葉達である。

 前半パートの最後に登場したのは、リーダー・薫。当初のトラックリストに追加収録されたという“ISOLATION”を制作した薫は、本楽曲が収録されるまでの流れ、そしてアルバムの全体像が立ち上がってきた瞬間について語る。

薫「選曲会を通さず、勝手に作ってた曲なんですよ(笑)。13曲録り終わった後、5曲くらいミックスが上がってきた頃かな。何となくアルバムの形が見えてきた時に、(作った曲が)よかったら入れようか!くらいの話にしてたんですけど、“ISOLATION”をいざ聴かせたら反応がよかったので、入れることにしました。で、最後にできた3、4曲が、練っていたというより急にバーンと出来上がったんですよ。それでアルバム全体が決まりました。まあ、それでどんな形が表れたのかは自分達でもまだわからないんですけど。ただ、自分達でもよくわからないものができたほうが……うん、説明のつかないもののほうがいいと思う。リスナーがモヤモヤしているのもわかりますよ? 決定的な展開のある曲がないから。でも、それをやっても今までと一緒になっちゃうので。でも、そんなに暗いですかね? 聴きやすいソフトなアルバムだと思うんですけどね(笑)。まだまだここから始まっていく感じがあると思います」

 「聴きやすいソフトなアルバム」という言葉に対しては「聴きやすいです」「ソフトなのか」「聴きやすいけど重いですよw」など様々なコメントが溢れ、さらに「僕は今中学2生で悩みごとが多いのですが、DIR EN GREYのみなさんの音楽のおかげで毎日頑張れています。いつかライヴに行くために勉強を頑張っています」というお便りも。「『DOWNER DOWNER』の頃にはライヴに行けるようになるんじゃないですかね」という返答は、もはや本番組中の共通言語になってしまった次作の仮タイトルと若いリスナーへの温かな視線を感じさせるもので、微笑ましいひと幕だった。

 そして、プレミアム会員限定パートとなる番組後半は、Dieと京、薫とToshiyaとShinyaという2組に分かれての「ライヴ」をテーマにしたインタヴューを実施。『MORTAL DOWNER』リリースに寄せた玲央(lynch.)、KAMIJO、ミヤ(MUCC)のコメントも紹介され、孤高のバンドであるからこそ強いリスペクトを集めるDIR EN GREYの実像が垣間見えた。

 なお、本番組のタイムシフトは2026年5月24(日) 23:59 まで公開中。『MORTAL DOWNER』を聴いてツアーに参加する方のガイダンスとしてははもちろん、DIR EN GREYという比肩なきバンドの輪郭を辿るという意味でも楽しんで欲しい。

■番組情報

DIR EN GREY<メンバー全員生出演>『MORTAL DOWNER』アルバム発売記念特番

https://live.nicovideo.jp/watch/lv350217496

2026/5/24(日) 23:59 まで公開中

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上場
-
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1億円
設立
1997年08月