STマイクロエレクトロニクス、データセンター/AIクラスタ向けにクラウド用の高性能な光インターコネクト技術を発表

STマイクロエレクトロニクス

  • 新しいシリコン・フォトニクスと次世代BiCMOSの独自技術が、今後の800Gb/sおよび1.6Tb/sの光インターコネクトに貢献するより優れた性能を提供

  • バリューチェーンにおけるパートナーとともに、より高い電力効率のプラガブル・オプティクス技術に向けたロードマップを策定し、次世代のAIクラスタ向けGPUインターコネクト技術に取り組む

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、データセンターおよびAIクラスタにおける高性能の光インターコネクトに向けた次世代の独自技術を発表しました。AIコンピューティング需要が急増していることに伴い、コンピューティングやメモリ、電源、およびそれらを接続するインターコネクト技術の性能と電力効率が課題となっています。STは、新しいシリコン・フォトニクス(SiPho)および次世代BiCMOS技術により、ハイパースケーラ(大規模クラウド・サービス・プロバイダ)ならびに大手光モジュール・メーカーが抱える課題解決に貢献します。これらの技術は、800Gb/sおよび1.6Tb/sの光モジュール向けに2025年後半から量産される予定です。

データセンターにおけるインターコネクトの中核は、数千から、時には数十万もの光トランシーバです。これらの機器は、光信号を電気信号に、または電気信号を光信号に変換することで、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)、スイッチ、およびストレージ間のデータ・フローを担います。このような光トランシーバにおいて、ST独自の新しいシリコン・フォトニクス技術により、複数の複雑な部品を1チップに統合することが可能になります。同時に、STの次世代の独自BiCMOS技術が、AIの成長を持続させるために重要な超高速・低消費電力の光通信を実現します。

STのマイクロコントローラ・デジタルIC・RF製品グループ 社長のRemi El-Ouazzane は、次のようにコメントしています。「AIの需要がデータセンターのエコシステムにおける高速通信技術の普及を加速させています。STにとって、電力効率に優れた新しいシリコン・フォトニクス技術と、これを補完する次世代のBiCMOS技術を発表するには、今が最適なタイミングです。これらの技術により、ハイパースケーラ向けの800Gbps/1.6Tbpsソリューションを実現するための次世代の光インターコネクト製品の開発が可能になります。両技術ともヨーロッパの300mm製造プロセスが使用される予定です。これにより、光モジュールの開発戦略において重要な2つの部品を、当社の顧客に個別に大量供給できるようになります。今回の発表は、私たちのPIC製品ファミリの最初の一歩であり、バリュー・チェーン全体にわたる主要パートナーとの緊密な協力によるものです。私たちの目標は、今日のプラガブル・オプティクスであれ、明日のオプティカルI/Oであれ、データセンターとAIクラスタの市場において、シリコン・フォトニクスとBiCMOSウェハの主要サプライヤになることです。」 

Amazon Web Services社のバイス・プレジデント 兼 特別エンジニアであるNafea Bshara氏は、次のようにコメントしています。「AWSは、STとの協力により、最新のシリコン・フォトニクス技術であるPIC100を開発できることを嬉しく思います。この技術は、人工知能(AI)を含むあらゆるワークロードの接続を可能にします。AWSは、PIC100を光 / AI市場を牽引するシリコン・フォトニクス技術にする能力を有するSTと協力を進めています。そして、この技術がSiPhoの新たな可能性を切り開き、実現していくであろうイノベーションを楽しみにしています。」

 

LightCounting社の最高経営責任者(CEO) 兼 チーフ・アナリストであるVladimir Kozlov博士は、次のようにコメントしています。「データセンターの市場においてプラガブル・オプティクスは著しく成長しており、2024年には70億ドルの規模でした。この市場の年間平均成長率(2025年~2030年)は23%で、2030年末には240億ドルを超えると予想されています。シリコン・フォトニクス・モジュレータ(変調器)をベースとしたトランシーバの市場シェアは、2024年の30%から2030年には60%まで成長するでしょう。」

補足情報

STのシリコン・フォトニクス技術とBiCMOS技術を組み合わせることで、光通信市場向けの独自の300mmシリコン・プラットフォームが実現します。どちらの技術も製品化が進められており、クロル(フランス)の300mmウエハ工場で製造される予定です。

技術情報の詳細については、ウェブサイト(BiCMOS技術 / シリコン・フォトニクス)をご覧ください。

また、ブログ記事もご覧いただけます。

 

STマイクロエレクトロニクスについて

STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラル(スコープ1、2、および3の一部)の実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。

◆ お客様お問い合わせ先

STマイクロエレクトロニクス(株)

マイクロコントローラ・デジタルIC・RF製品グループ

〒108-6017 東京都港区港南2-15-1

品川インターシティA棟

 TEL : 03-5783-8240

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

STマイクロエレクトロニクス

23フォロワー

RSS
URL
http://www.st.com/jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220
代表者名
マルコ・カッシス
上場
未上場
資本金
-
設立
-