『夫のちんぽが入らない』から9年――こだま、待望の“初小説”『けんちゃん』刊行決定! (発売日:1月20日)
株式会社扶桑社は、『けんちゃん』を2026年1月20日(火)に発売いたします
FOD・Netflixでドラマ化された私小説 『夫のちんぽが入らない』 で、日本中に“衝撃と共感”をもたらした著者・こだま。
あの話題作から9年、ついに放つ最新作は、障害のある青年“けんちゃん”と出会った4人の、ひりつくようにやさしい日々を綴った連作小説『けんちゃん』の刊行が決定しました。
こだま著 『けんちゃん』
──2017年、『夫のちんぽが入らない』でYahoo!検索大賞 小説部門賞を2年連続で受賞した作家こだまが、初の創作小説に挑みます。編集担当とは同作の刊行直後から構想を温めてきた、渾身の一冊です。
本作では「けんちゃん」を軸に、特別支援学校の寄宿舎を舞台とした様々な人々との交流、葛藤、成長が描かれます。人間の姿を愛おしく見つめる視点がちりばめられた物語には、こだまさんらしいユーモアとリアリティ、そして根底にある温かなまなざしが光っています。各章ごとに登場人物たちが紡ぐ「けんちゃん」との物語――そのひとつひとつが私たちに問いかけます。「自立とは?」「多様性とは?」「人生とは?」。彼らの笑いと涙、真実が読み手の深い共感を呼び覚まします。
こだまさんの新たな挑戦、そして寄宿舎の日々を彩る「けんちゃん」の不思議な魅力。本作は、どこにでもいそうで唯一無二の存在である人間を温かく見つめ、それぞれの人生がどこかでつながり合う奇跡の物語です。生きづらさの中に光を見い出すすべての人に贈りたい一冊です。
人と人のあいだに生まれる痛みと優しさを、どこまでも見つめるこだまさんの筆致。『けんちゃん』は、誰の心にも宿る“再生”と“つながり”の物語であり、生きづらさのただ中にいるすべての読者へ捧げる希望の一冊です。
◆ストーリー
舞台はオホーツク海沿いの小さな町。
29歳、臨時採用の寄宿舎指導員・多田野唯子は、障害のある生徒 80 人が暮らす「すずらん寮」で働き始める。経験ゼロ・正職員でもない“中途半端な自分”にとって、仕事も生活もすべてが試行錯誤の連続。
そんな唯子の前に現れたのが、ダウン症の高校 3 年生・けんちゃん。
Tシャツの背には「網走監獄 脱獄中」、手には大好きなペプシ。そして独特の間合いと言葉で「やあ、多田ちゃんだね」と懐に飛び込んでくる。
「トングでさえ自立しているのに」と自分を責め続けてきた唯子、夕食後のペプシだけが心の拠り所のけんちゃん——不器用な大人と子どもたちの夜は、今日も静かに、時に騒がしく更けていく。
仕事への不安、過去の傷、居場所を失った思い、他者を遠ざける孤独を抱えた寄宿舎指導員・多田野唯子を含む大人たちは、それぞれの痛みを抱え特別支援学校の寄宿舎へと集まります。そこにいたのは、無邪気な笑顔と飾らない言葉で誰の心にも触れる高校生・けんちゃん。ひと言の励まし、純粋なまなざしが、閉ざされた扉にそっと光を射し込み、逃げてきた自分と向き合う勇気を生み出します。
そして迎える最終章、“自立”に向き合う唯子とけんちゃんは――。
◆著者コメント
特別支援学校に通う高校三年生の「けんちゃん」を周囲の人々の視点から描きました。やりたいことを見つけられずにいる寄宿舎職員、人と違う身体を気にする新聞記者、生徒への同情に違和感を抱くコンビニ店員、障害と「ふつう」の狭間で揺れる女子生徒。私自身も紆余曲折を経て支援学校で三年間働くなかで、さまざまな生徒から柔軟な発想や好きなもののために闘う姿勢を教わり、「けんちゃん」の着想を得ました。北海道の四季とともに、少しずつ変化していく小さな町のささやかな日常を読んでいただけたら嬉しいです。(こだま)
◆編集担当コメント
こだまさんのデビュー作『夫のちんぽが入らない』の刊行直後からすでに、次は「けんちゃん」という青年を題材にした本をつくりたいと思っていました。デビュー作はヒットしたとはいえ、タイトルが注目を集めるあまり、著者が正当な評価を得られなかったように思います。鋭くもあたたかい視点、美しい文章、キレのあるユーモア。これら著者の持ち味が、この『けんちゃん』で、あらためて評価されることを心から願っています。

【著者プロフィール】
こだま
作家。私小説『夫のちんぽが入らない』(扶桑社)でデビュー。同作はNetflix・FODでドラマ化されるなど大きな反響を呼んだ。また、エッセイ集『ここは、おしまいの地』(太田出版)は第34回講談社エッセイ賞を受賞した。その他著書に『いまだ、おしまいの地』『ずっと、おしまいの地』『縁もゆかりもあったのだ』(太田出版)がある。本作『けんちゃん』が著者初の創作小説となる。
◆作品概要
タイトル:けんちゃん
著 者:こだま
仕 様:四六変判
定 価:1,650円(税込)
発 売:2026年1月20 日
発 行 元:株式会社扶桑社
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株式会社扶桑社 宣伝PR宛
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