STマイクロエレクトロニクス、セルラー接続を支援する新しいNB-IoTモジュールと強化された開発エコシステムを発表

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公益事業者で使用実績があり、オプションで位置情報機能を組み込める新型ST87M01モジュール
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使いやすい開発エコシステム : STの評価キットとEasy-Connectソフトウェア・ライブラリ、Wireless Logic社のConexa IoT SIMカード、Ignion社のVirtual Antenna®とOxion™AI機能を利用したプラットフォーム・ソリューション、DAOS社の設計・製造サポート
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、2種類の新型「ST87M01」NB-IoT無線モジュールを発表し、ナローバンド・セルラー接続を用いたスマートIoTソリューションの開発を促進するために設計された強化開発エコシステムを公開しました。代表的なアプリケーションには、スマート物流、環境モニタ、スマート街路照明、スマート駐車場、産業機器の状態モニタ、家畜・ペットの追跡、警報システム、遠隔医療などが含まれます。
ST87M01ファミリの既存モジュールは、ヨーロッパ全域に設置されているスマート・メータにすでに搭載されています。公益事業者が詳細なデータをリアルタイムで取得できるため、環境面および運用上の目標達成に貢献しています。STの特定用途向けアナログ製品事業部ジェネラル・マネージャであるDomenico Arrigoは、次のようにコメントしています。「STは現在、モジュール技術や回復力に優れたサプライ・チェーンをより多様な市場と環境で利用できるようにすべく、次の段階へと歩みを進めています。このオールインワン・ソリューションは、業界をリードする小型サイズと超低消費電力を、信頼性やセキュリティと組み合わせ、拡張性の高いセキュアなIoT機器の導入を可能にします。」
今回新たに発表されたモジュールは、NB-IoTナローバンドのセルラー・データ接続をサポートする「ST87M01-1001」と、屋内外の位置情報追跡に利用できるGNSSおよびWi-Fiの測位機能を搭載する「ST87M01-1301」の2種類です。評価キットの「EVKITST87M01-2」は包括的な開発プラットフォームで、すぐに使用できるConexa IoT SIMカードと2つのSMAアンテナを備えており、実際のアプリケーションにおいてNB-IoT接続の試作開発とテストに利用できます。 STの拡張されたエコシステムには、「Easy-Connect」ソフトウェアライブラリと設計サンプルも含まれています。
STの「Easy-Connect」ライブラリは、開発者によるモジュールとの迅速な通信、NB-IoT / GNSS / Wi-Fi機能の設定・実行、C言語ライクで、完全にハードウェア非依存かつOS独立のプラットフォーム上でのセルラー・ネットワークとのデータ交換を可能にしています。IoT SIMカードのデータ容量は50MBです。ユーザ・アクティベーション後は6ヵ月間有効で、Conexaネットワークを通じて利用できます。STの認定パートナー企業であるWireless Logic社が運営するConexaは、多くの国際的な市場においてNB-IoT接続をサポートしており、このSIMは、ヨーロッパ・中東・アフリカ地区(EMEA)での使用に特化して設定されています。
Wireless Logic社の製品・マーケティング担当マネージング・ディレクターであるJohn Dillon氏は、次のようにコメントしています。「Wireless Logicのセルラー接続には、STの最新のNB-loTモジュール評価キットが無償で含まれていますが、これを使用することで、試作品の接続および開発を非常に簡単かつ迅速に進めることができます。当社のConexa IoTネットワークと管理プラットフォームは幅広い地域をカバーしており、回復力に優れた、将来的な変化にも対応できるNB-loT接続を実現します。」
また、すぐに導入可能なソリューションを開発する手段として、Ignion社やDAOS社など、専門性を有するST認定パートナーによるサポートもオプションで利用できます。
Ignion社のVirtual Antenna™テクノロジーは、7種類のアンテナ・コンポーネント、およびOxion社のRFプロジェクトでAIを利用した統合プラットフォームとともに、サイズや性能、部材コストといった制約を満たす適切なVirtual Antenna®チップを選択・設計するのに役立ちます。ST87M01を使用する開発者は、Oxionのアンテナ統合プラットフォームを活用することで、厳選されたアンテナを試してベスト・プラクティスを適用することができます。これにより、迅速な設計の改良と、性能の微調整が可能になります。
Ignion社の最高経営責任者であるJaap Groot氏は、次のようにコメントしています。「当社のVirtual Antenna®およびOxion™AIを利用したプラットフォーム・ソリューションを使用することで、RF設計がよりシンプルで迅速、かつ予測しやすいものになるため、エンジニアは確信を持って開発全体を管理することができます。この機能は、STとの緊密な連携によって新しいST87M01モジュールに導入されており、拡張可能な統合型ワイヤレス・ソリューションを提供することでお客様の手間を削減し、最も重要なイノベーションに集中できるようにするという、当社とSTが共通して掲げるコミットメントが反映されています。」
DAOS社は、ハードウェアやソフトウェアの設計から生産まで、システム開発全体を通じてSTの顧客向けにオプションでサポートしています。これにより開発期間を短縮できるほか、IoTプロジェクトにおけるST87M01モジュールの可能性を引き出すことができます。同社のノウハウにより統合が効率化されるとともに、性能も最適化されるため、幅広いアプリケーションに向けて信頼性の高いソリューションを迅速に開発できるようになります。
DAOS社の最高経営責任者であるAndrea Lombardo氏は、次のようにコメントしています。「私たちはスマートメータやアセット・トラッキングの分野において、革新的なソリューションを数年前からSTと開発してきました。当社の専門性と、信頼性の高いIoTテクノロジーを提供するというコミットメントにより、STのお客様をサポートできることを光栄に思います。」
11月18日~20日にスペインのビルバオで開催されたEnlit Europe 2025にて、ST87M01-1001およびST87M01-1301を、以下の4つのデモを用いて紹介しました。
- 公益事業グレードのネットワーク接続型水道メータ
- リアルタイム状態監視用のMEMSセンサ統合スマート街路照明
- GNSSとWi-Fi測位機能によるアセット・トラッキング
- 安全で柔軟な接続のためのST4SIM-300 eSIM搭載ST87M01モジュール
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約50,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、すべての直接・間接排出(スコープ1および2)、ならびに製品輸送、従業員の出張・通勤による排出(スコープ3の注力分野)におけるカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めており、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画です。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。
◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
アナログ・MEMS・センサ製品グループ
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
TEL : 03-5783-8250
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