新型コロナウイルス:休校で給食を得られぬ子ども3億7,000万人【共同プレスリリース】
「学校は子どもたちの生命線」と警鐘
サラワン県・タオイ郡にある小学校で、給食の時間に栄養豊富な食事をとる子どもたち。(ラオス、2019年3月撮影) © UNICEF_UN0311097_Verweij
新型コロナウイルス(COVID-19)による危機が世界の貧困層の飢餓レベルを押し上げる中、ユニセフ(国連児童基金)と世界食糧計画(国連WFP)は、学校休校中に給食を食べることができなくなっている3億7,000万人の子どもたちの栄養と健康に、非常に深刻な影響が及ぶことを防ぐよう各国政府に呼び掛けています。
「世界中の何百万人もの子どもたちにとって、学校給食はその日の唯一の食事です。給食がなければ空腹になり、病気のリスク、退学によって貧困から脱する最大の機会を失う危険もあります」(国連WFP事務局長デイビッド・ビーズリー)。
学校給食は女の子にとって特に重要です。多くの貧しい国々では、食事が約束されることは、生活に苦しむ親にとって娘を学校に行かせる十分な理由となり、その結果女の子は重い家事労働や児童婚を免れるのです。
また、学校給食プログラムと並行して、貧しい国の子どもたちは予防接種や駆虫といった保健サービスを学校を通じて受けています。「学校は学びの場以上の場所です。多くの子どもたちにとって、それは安全、保健サービス、栄養面を支える生命線です。今私たちが行動し、最も弱い立場の子どもたちの命を守る支援を拡大しなければ、COVID-19によって引き起こされる深刻な後遺症は今後数十年にわたって残るでしょう」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。
ハウテン州・シャープビルにある小学校で、温かい給食を食べる2年生の生徒たち。(南アフリカ共和国、2019年9月撮影) © UNICEF_UNI205794_Hearfield
さらに、ユニセフと国連WFPは、学校が再開したときに子どもたちが確実に学校給食や保健サービスを受けられるよう、今後数カ月にわたって各国政府を支援していきます。これはまた、親が子どもを学校に戻す動機付けにもなります。両機関はまた、オンラインの学校給食マップを通じて給食を必要とする子どもたちを確認するために協力しています。
ユニセフと国連WFPは、まず低所得または脆弱な国30カ国に焦点を当て、1,000万人の子どもたちを支援する予定であり、こうした活動に必要な6億米ドルの資金支援を求めています。両機関の活動は、COVID-19による混乱の中で子どもたちの学習の継続を保証するためのユネスコ主導のグローバル教育連合(Global Education Coalition)と密接に連携したものになります。
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■ オンラインの学校給食マップは以下のURLからご覧いただけます。
https://cdn.wfp.org/2020/school-feeding-map/?_ga=2.23544890.1608590319.1587311560-1934460547.1538727870
■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
30億人が家で手洗いできず: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0047.html
子どもの権利の危機を防ぐために: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0069.html
ユニセフの子育て6つのヒント: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0075.html
子どもたちへ計り知れない影響: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0091.html
■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら世界中のあらゆる場所ですべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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