メディカル・ケア・サービスは、島津製作所、ERISA、島根大学とともに認知機能に関連する生体マーカーの開発に向けた共同研究契約を締結致しました。
本研究では、弊社が展開する介護施設において、認知症予備軍と言われる軽度認知障害(MCI)の方を対象に、認知機能の改善を目的としたプログラムを6か月間実施します。プログラムの実施前後で、島根大学が長年に渡って研究対象としてきたfMRI、および島津製作所が製造販売するfNIRSによる計測を行い、認知機能への改善に関する評価方法を開発します。
本研究により開発された認知機能改善プログラムと評価手法については、国内の地方自治体との連携を通じた事業化、および弊社が事業展開する中国をはじめとした海外への展開を推進してまいります。
<共同研究概要>
■研究目的:認知症リスクの高い高齢者の進行予防を目的とした
効果的な介入アプローチと生体マーカーの探索的検討を行う
■被検対象者:65歳以上85歳以下の方、35名
(弊社が運営する介護付有料老人ホームのご入居いただいている方、
および地域の介護予防体操に参加されている近隣住民の方)
■予定研究期間:1年半(2018年12月から2020年6月30日)
■検査項目:認知機能検査、MRI検査、fNIRS検査、血液検査、等
<共同研究の特徴>
①脳内の活性部位を可視化する2種類の異なる手法を用いて認知機能との相関を検証する点
②計測・医用機器製造販売事業者、統計解析会社、介護事業者、国立大学という認知症予防の技術開発に必要な専門家が提携している点において、独自性の高い画期的な取り組み
<共同研究の背景>
認知症を患う方は、2012年時点で462万人、2025年には約700万人に達すると予想されています。しかし、認知症に対する根本的な治療法は存在せず、認知症の早期発見、予防への対策が重要な課題となっております。
全国の中でも特に高齢化が進む島根県において、島根大学医学部は、日本で最初に脳ドック健診を導入し、一般の健診データと共に脳のMRI画像データ、認知機能データを30年間に渡って継続し蓄積してきました。また、前学長の小林祥泰名誉教授は日本脳ドック学会の創設に携わり、脳ドック健診の確立と普及に努め、前医学部長の山口修平教授は同学会の理事として活躍されています。2017年11月、島根大学とERISAは共同研究契約を締結し、AIによる脳MRI画像を用いた認知症の早期検出技術の開発を進めております。
弊社は、創業以来、認知症高齢者対応のグループホームを主軸に全国28都道府県300ヶ所以上の介護施設を展開し、2017年10月には、グループホームの運営居室数が日本一となりました。一方、海外では、中国の一人っ子政策による急速な高齢化を受けて、2014年より中国南通市にて事業を展開し、その後も中国・東南アジアにて高齢者向けの施設を展開してまいりました。今年10月23日には、天津市にて認知症専門施設「MCS中福中新生態城認知症センター」を開設するなど、国内外において認知症予防事業に取り組んでおります。
この度の共同研究により、認知症の早期発見、予防という世界的な課題の解決を目指してまいります。
詳しくは下記のプレスリリースをご覧ください。
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