マイナビ、「退職代行サービスに関する調査レポート(企業・個人)」を発表
直近1年間に転職した人で退職代行を利用した人は16.6%。 「引き留められたから」「退職を言い出せる環境でない」が理由の上位
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<TOPICS>
◆直近1年間に転職した人で退職代行を利用した人は16.6%。職種別では「営業」「クリエイター・エンジニア」で利用率が高い【図1、2】
◆退職代行を利用した理由は「引き留められた(引き留められそうだ)から」が約4割で最多。「自分から言い出せる環境でないから」「退職を伝えた後トラブルになりそうだから」が続く【図3、4】
◆約4社に1社で「退職代行を利用して退職した人がいた」と回答。退職代行利用者は年々増加の傾向【図5】
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【調査概要】
◆直近1年間に転職した人で退職代行を利用した人は16.6%。職種別では「営業」「クリエイター・エンジニア」で利用率が高い
直近1年間(2023年6月以降)で転職した人に退職代行サービスの利用状況をきくと、16.6%が「利用した」と回答した。年代別では、20代が18.6%で最も高く、年代が低いほど割合が高い。転職活動時の職種は、「営業」が25.9%で最も高く、「クリエイター・エンジニア」が18.8%、「企画・経営・管理・事務」が17.0%と続いた。【図1、2】
【図1】
【図2】
◆退職代行を利用した理由は「引き留められた(引き留められそうだ)から」が約4割で最多。「自分から言い出せる環境でないから」「退職を伝えた後トラブルになりそうだから」が続く
退職代行サービスを利用した理由は、「退職を引き留められた(引き留められそうだ)から」が40.7%で最も高く、「自分から退職を言い出せる環境でないから」が32.4%、「退職を伝えた後トラブルになりそうだから」が23.7%で続いた。退職意向があっても自ら切り出すことが難しかったり、意向を伝えても退職するのが難しい様子がうかがえる。
今後退職代行を利用したい人は20.1%で、直近1年間で退職代行を利用した人に限ると、74.2%が「今後も利用したい」と回答した。また、年代別では30代が25.3%で最も高く、職種別では利用結果と同様に「営業」が最も高かった。【図3、4】
【図3】
【図4】
◆約4社に1社で「退職代行を利用して退職した人がいた」と回答。退職代行利用者は年々増加の傾向
上半期(2024年1月~6月)に退職代行サービスを利用して退職した人がいた企業は23.2%だった。また、過去の退職代行利用者の実績を年度別に聞くと、2021年は16.3%、2022年は19.5%、2023年は19.9%、となり、退職代行利用による退職者が年々増加傾向にあることがわかった。業種別では、[金融・保険・コンサルティング]が31.4%で最も高く、[IT・通信・インターネット]が29.8%、 [メーカー]が25.4%と続いた。【図5】
【図5】
【調査担当者コメント】
退職代行が退職の手段の一つとして世間に広がりつつあり、利用する人が増えている様子がうかがえました。特に職種では「営業」「クリエイター・エンジニア」、業種では[金融・保険・コンサルティング] [IT・通信・インターネット]で利用率が高い結果となり、これらの業種・職種は雇用の流動性が高く、特に企業側の採用ニーズが高い傾向があります。
退職代行を利用した理由をみると、引き留めや退職意向の伝えづらさが起因する傾向があり、“辞めたくても辞めづらい”状況の人がサービスに頼っている傾向がうかがえます。
退職代行が利用される背景には、働く人と企業間のコミュニケーションのエラーや不足が一つの要因であると考えられます。働く人と企業の双方にとって、より納得したかたちでの退職・離職が実現されるためにも、企業はキャリアや退職に関して意思疎通がしやすい環境・風土をつくり、相互理解につながる機会をつくっていくことが重要であると考えます。
キャリアリサーチラボ 研究員 宮本 祥太
【調査概要】 「退職代行サービスに関する調査レポ―ト」
○調査期間/2024年7月4日(木)~7月18日(木)
○調査方法/インターネット調査
○調査対象/
個人:正社員として働いている20代~50代の男女のうち、直近1年間(2023年6月以降)に転職した方 800サンプル
企業:2024年1~7月に中途採用業務を担当し、募集活動をしており、採用費用の管理・運用に携わっている人事担当者 1,600サンプル
○調査主体/株式会社マイナビ(アンケートモニター提供元:外部調査会社)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります
※調査結果の詳細は下記よりご確認いただけます。
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