【疲れにくい、怪我しにくい、介護しやすい!】 日常の動作をラクにする「古武術」の知恵 7/24発売
監修・甲野善紀氏の本誌独占記事「思考の技」も掲載!
剣術や体術など室町時代から伝わる、戦いにおけるさまざまな武術を総称した「古武術」。その身の
こなし方は、筋力に頼らず素早く無理のない動きが多いことから、マスターすると動きやすい体を手に
入れられると、近年スポーツ選手を中心に話題となっています。
本誌は、NHKの人気番組『趣味どきっ!』で放送された「古武術に学ぶ体の使い方。」より、日常生活に活かせる古武術の知恵を紹介。立つ、座るなどの日常動作をラクにしたり、肩こりや便秘など体の不調を整えたり、介護に活用したりなど、年齢に関係なく取り入れられる古武術的な体の使い方を解説します。
座った状態からラクに立ち上がる
椅子に座って立ち上がるときに使うのは、ひざではなく上半身。体を前に倒そうとすると頭の重みで自然とお尻が浮くので、この原理を利用するだけでラクに立ち上がれます。
①椅子に座った状態から、上半身を前にたたむように倒す
②頭の重みでお尻が浮くので、力みなくそのまま立ち上がる
★前に倒れるようにすると自然と体が立つ!
固いフタを開ける
【手の使い方】
中指から小指の3本で、とくに薬指と小指をフタのふちに回すように添える。フタの上は手のひらを置いて包むようなイメージで持つ。
【力の入れ方】
肩に力を入れず、脇をしめてフタに手を置いて、腕でひねるようにすると全身の力を使って開けられる。
★脇とひじを閉じて全身で開ける!
電車内での立ち方
・中指、薬指、小指で、ゆるく持つ
・お尻の上側がキュッと締まる(お尻の穴を引き込む)
・足裏は傾きがなく柔らかく接地
★体の使い方を意識して、電車の中でふらつかない
“古武術介護”で双方が心地よい介護を
古武術の体の使い方をヒントに、介護技術を見直し改善をはかる“古武術介護”。誌面では、提唱者である岡田慎一郎氏による、現場ですぐにトライできる介護術をご紹介します。
寝返り(向こう側へ)→腕の力だけで行わない
①要介護者の腕を組み、ひざを立て、寝返る方向を向いてもらう。介護者は骨盤を下げ、肩甲骨全体と骨盤から大腿に手を添える。
②介護者が骨盤を上げながら、逆ハの字に腕を伸ばしていくと、自然に寝返りが起こる。
監修は甲野善紀氏・林久仁則氏・岡田慎一郎氏! インタビューも掲載
現代の日本がかかえる“おかしさ”を甲野氏が真っ向から斬る!
甲野氏の本誌独占記事「思考の技」掲載!
甲野善紀(こうのよしのり)
武術研究者。1949年生まれ。20代のはじめに武の道に入り、合気道、鹿島神流、根岸流等を学んだ後、1978年に「松聲館道場」を設立。その技と術理がスポーツ、楽器演奏などに応用されて社会的関心が高まる。神戸女学院大学の客員教授を3年務め、現在は、各地で主に武術に関する講座や講習会を行っている。
林久仁則(はやしくにのり)
身体教育家。筑波大学大学院で運動生理学を学ぶ。甲野氏の身体操
作に触れ、稽古仲間と開かれた学びの場を地域のなかで進めようと決意。区内複数の場所にて稽古会の講師を務め、また大学や高校、企業での研修を通じ身体性を育む事業の展開と普及を進めている。
岡田慎一郎(おかだしんいちろう)
理学療法士、介護福祉士、介護支援専門員。身体障害者、高齢者施設に勤務し、介助法を模索するなか、甲野氏と出会い、「古武術介護」を提案。近年は幅広い分野で身体を通した発想と実践を展開させ、講演、執筆、企業アドバイザーなど多岐にわたる活動を国内外で行う。
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