大河ドラマでは一部しか見ることができなかった、蔦重&歌麿のあの"傑作春画″をすべてお見せします! とんぼの本『蔦屋重三郎のエロチカ 歌麿の春画と吉原』10月30日(木)発売!
版元・蔦屋重三郎と絵師・喜多川歌麿、という黄金コンビがつくりあげた春画の傑作『歌満くら(うたまくら)』を徹底解剖する1冊が完成しました。歌麿が描いた花魁たちの美人絵もたっぷりとご紹介します。
蔦重×歌麿の『歌満くら』は今も〝春画の歴史に残る傑作″として語り継がれている名品です。が、実は、刊行当時は不評でした。それが一大復活を遂げたのは、なにゆえか――。リチャード・レイン博士がその謎を解きます。
大河ドラマでは一部しか見ることができなかった『歌満くら』を完全ノーカットでご紹介する『蔦屋重三郎のエロチカ 歌麿の春画と吉原』が、10月30日(木)、新潮社から刊行されます。

喜多川歌麿は、蔦屋重三郎の家に仮住まいしていたこともあり、蔦重の秘蔵っ子ともいえる絵師でした。寛政4年(1792)頃から、いわゆる美人大首絵で大ブレイクを果たし、以降、歌麿は美人絵師の頂点に君臨することになります。が、歌麿の春画の最高傑作とされる『歌満くら』は、それよりも前の作品。いわゆる若描きです。しかもそれは、リチャード・レイン博士によれば、刊行当初は不人気だったのだといいます。
『歌満くら』は、あまりに斬新でした。斬新すぎたのです。たとえば、顔が見えない大胆なトリミング。レイプシーンは迫力がありすぎて、ちょっと怖いような……。オランダ人カップルの情事などという、当時としてはかなり珍しい画題もあります。本書では、アップから全図まで、この名作の魅力をたっぷりとお届けします。
そのような作品が、なぜ名作として後世に名を残すことになったのでしょうか。『歌満くら』大復活には、蔦重のやや早すぎた死が、大きく関係していました。詳細は、レイン博士による本書の解説をお読みください。
本書後半では、歌麿が描いた花魁たちの美人画に焦点を当てます。吉原の遊女を描いた絵師は数多くいますが、歌麿は質量ともに、他を圧倒しています。歌麿は、吉原をどう描いたのか――こちらの解説は、浅野秀剛さんが務めてくださっています。
■ 書籍内容紹介
蔦屋重三郎×喜多川歌麿の黄金コンビが生んだ春画の傑作『歌満くら』を徹底解剖! 歌麿が描いた花魁たちの美人絵もたっぷりとご紹介します。
■ 著者紹介
リチャード・レイン
1926年、アメリカ生まれ。東京大学、早稲田大学、京都大学の大学院で国文学を学ぶ。コロンビア大学、メリーランド大学他で日本語、日本文学、日本美術を教えると共に、ホノルル美術館の学芸員も務めた。2002年逝去。著書『浮世絵 消された春画』(新潮社、2002年)他多数。
浅野秀剛(あさの・しゅうごう)
1950年、秋田県生まれ。美術史家。現在、大和文華館およびあべのハルカス美術館館長。千葉市美術館学芸員時代には、「喜多川歌麿」(1995年)、「青春の浮世絵師 鈴木春信――江戸のカラリスト登場」(2002年)、「鳥居清長 江戸のヴィーナス誕生」(2007年)などの重要な浮世絵展を手掛けた。編著多数。
■ 書籍データ
【タイトル】蔦屋重三郎のエロチカ 歌麿の春画と吉原
【著者名】リチャード・レイン 浅野秀剛 芸術新潮編集部編
【発売日】2025年10月30日
【造本】三方断ちソフトカバー、B5変形判(とんぼの本シリーズ)、オールカラー
【定価】2,255円(税込)
【ISBN】978-4-10-602311-8
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
