日本の働き方の指標「Works Index 2023」を発表 残業時間の縮減や休暇取得が進み、ワークライフバランスは向上 女性の正規雇用率は高まり、就業の安定も上昇
リクルートワークス研究所 ―2023年の働き方の総括―
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)内の、人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、全国およそ5万人の同一個人の就業実態を毎年追跡調査する「全国就業実態パネル調査(JPSED)」を実施しています。この結果より、日本における働き方を5つの側面から可視化し、独自に評価した「Works Index」を作成しています。このたび2023年の結果がまとまりましたのでご報告いたします。
詳細レポート:https://www.works-i.com/research/works-report/2024/works_index_2023.html
Works Indexとは
日本における個人の働き方を可視化、その上で状態を評価することを目的に、個人が生き生きと働き続けられる状況を理想に作られた指標です。「Ⅰ就業の安定(安定性)」「Ⅱ生計の自立(経済性)」「Ⅲワークライフバランス(継続性)」「Ⅳ学習・訓練(発展性)」「Ⅴディーセントワーク(健全性)」の5つのインデックス(大項目)で構成されます。
Topics
1.ワークライフバランス(IndexⅢ)は前年に続き上昇し、長時間労働が問題視されてきた男性の20~40代を中心に残業時間の縮減が進んだ。有給休暇取得率や勤務時間・勤務場所の自由度の改善も続き、広い層で無理なく働き続けられる状況に近づいた。また、女性が正規雇用として継続的に働き続けられる環境の整備にもつながっており、就業の安定(IndexⅠ)も上昇した。
2.物価上昇の影響を受け、生計の自立(IndexⅡ)はわずかに低下した。中でも非就業者が多いシニア層を中心に預貯金を切り崩す人が増え、生活の厳しさが見受けられる。
3.仕事に関する学びについては、正規雇用者・非正規雇用者ともに、企業が提供するOff-JTなどの機会が前年に続き増えているのに対し、自発的な学びは増えておらず、学習・訓練(IndexⅣ)はわずかな上昇にとどまった。
4.業務負荷の増加に歯止めがかかる様子が見られる一方で、ハラスメントや差別を見聞きする機会が増えたことで、ディーセントワーク(IndexⅤ)は低下した。
調査概要
調査方法:インターネットモニター調査。調査会社保有の調査モニターに対して調査を依頼。
調査対象:全国15歳以上の男女
有効回答数:55,963名
調査実施期間:2024年1月4日~1月31日
調査機関:リクルートワークス研究所
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