【岡山大学】頭頸部がん治療と、口腔機能の低下、QoLとの関係を明らかに~歯科受診はがんサバイバーの未来を明るくする!~
2025(令和7)年 1月 3日
国立大学法人岡山大学
<発表のポイント>
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頭頸部がん治療が、口腔機能の低下を介して、治療後のQoL(生活の質)を低下させることを証明しました。
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頭頸部がん治療後に、歯科医院などで口腔機能を改善させるリハビリを受けると、治療後のQoLが改善できる可能性が示されました。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)学術研究院医歯薬学域(歯)予防歯科学の横井彩助教・江國大輔教授らの研究グループと、宝塚医療大学の森田学教授は、頭頸部がん治療が、口腔機能の低下を介して、がん治療後のQoLを低下させることを証明しました。
これらの研究成果は2024ねん11月20日、欧州の科学雑誌「Supportive Care in Cancer」のResearch Articleとして掲載されました。
医療技術の進歩にともない、がん治療を受けた後も、仕事をしたり、趣味を楽しんだり、自分らしく生活をおくる「がんサバイバー2)」の方が増えています。これまでにも頭頸部がん治療が、がんサバイバーのQoLに影響を与えることが知られていました。今回の研究では、頭頸部がん治療が、がんサバイバーのQoLに直接影響を与えるのではなく、口腔機能の低下(口が開きにくい、しゃべりにくい)を介して、QoLを低下させることが明らかになりました。つまり、頭頸部がん治療後の、口腔機能を改善させるリハビリは、治療後のQoLを改善できる可能性が示されました。
現在歯科では、口腔機能を改善する取り組み(オーラルフレイル対策)が注目されています。本研究結果は、頭頸部がんサバイバーの方に、定期的な歯科受診を勧めるきっかけになることが期待されます。
なお本件は、2024年12月26日に開催された岡山大学2024年12月定例記者会見において公開されました。
◆横井彩助教からのひとこと
明日手術をうける入院患者さんに、「がんを治療しに来たのに、なんで歯医者に行かんといけんの?」とよく言われます。いざ歯科受診が終わると、「口の中がさっぱりした。これまたしてもらえる?」と喜んでもらえるのが嬉しいです。がん患者さんはもちろん、すべての人の生活を守れる歯科医療を実践していきたいです。
◆論文情報
論 文 名:Relationship among cancer treatment, quality of life, and oral function in head and neck cancer survivors: A cross-sectional study
掲 載 紙:Supportive Care in Cancer
著 者:Aya Yokoi, Takayuki Maruyama, Reiko Yamanaka, Noriko Takeuchi, Daisuke Ekuni
D O I:https://doi.org/10.1007/s00520-024-09015-y
U R L:https://link.springer.com/article/10.1007/s00520-024-09015-y
◆研究資金
本研究は、独立行政法人日本学術振興会(JSPS)「科学研究費助成事業」(基盤C・21K10209・18K09909,研究代表:横井彩)の支援を受けて実施しました。また、本論文のオープンアクセス化は、文部科学省「オープンアクセス加速化事業」の取り組みの一環で実施している「インパクトの高い国際的な学術誌へのAPC支援」による支援を受けています。
◆詳しい研究内容について
頭頸部がん治療と、口腔機能の低下、QoLとの関係を明らかに~歯科受診はがんサバイバーの未来を明るくする!~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20241226-6.pdf
◆参 考
・岡山大学 歯学部
https://www.okayama-u.ac.jp/user/dent/
・岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(歯)予防歯科学分野
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~preventive_dentistry/top.html
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院 予防歯科部門
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/index159.html
・【岡山大学】岡山大学病院に「お口の健康管理センター」を2023年3月1日に開設
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001238.000072793.html
◆参考情報
・【岡山大学】世界初! ガムを噛むトレーニングが食道がん術後の誤嚥、発熱予防に有用であることを発見
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002730.000072793.html
・【岡山大学】舌の筋力がサルコペニアと関連していることが判明!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002036.000072793.html
・【岡山大学】歯の数が多く、嚥下機能が良好だと、2年後の栄養状態が良好!フレイルやサルコペニア予防に期待
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001919.000072793.html
・【岡山大学】フレイルになる人は2年前に舌の動きが衰えていた!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000583.000072793.html
・【岡山大学】口の状態が良い人は精神的健康状態が良好!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001913.000072793.html
・【岡山大学】睡眠中の歯ぎしりは食物繊維摂取量と関連している可能性を世界で初めて発見
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001441.000072793.html
・【岡山大学】歯がすり減るのは寝ている時の歯ぎしりだけが原因ではない!? 起きている時にも原因が!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000523.000072793.html
・【岡山大学】歯周病は遺伝子の個人差より特定の細菌の存在がリスクになることを明らかに
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000220.000072793.html
・【岡山大学】大学生の自覚的口腔健康観は9年間で改善し、う蝕や歯肉出血、口腔衛生状態、歯磨き回数と関連することを発見
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001130.000072793.html
・【岡山大学】口の健康を維持するために定期歯科健診受診の向上に必要なことは何か?
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001099.000072793.html
・【岡山大学】音声病態解析アプリケーションで評価した心理的ストレスと歯周病との関連性について解明
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000914.000072793.html
・【岡山大学】肥満と歯周病の関連性について、動物実験で解明
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000650.000072793.html
・【岡山大学】舌がよく動く人は栄養状態が良好で身体が元気!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000318.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(歯)予防歯科学分野 助教 横井 彩
〒700-8525 岡山県岡山市北区鹿田町2丁目5番1号 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-6712
FAX:086-235-6714
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~preventive_dentistry/top.html
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8745、086-251-8746
FAX:086-251-8748
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
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岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
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産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2025年1月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002800.000072793.html
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