【岡山大学】次世代AIと医学の可能性シンポジウム~フィジカルインテリジェンス~を開催
2025(令和7)年 2月 2日
国立大学法人岡山大学
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は2025年1月28日に、「次世代AIと医学の可能性シンポジウム」を本学鹿田キャンパスの鹿田会館講堂で開催し、学内外から60人を超える参加者が集まりました。
冒頭、本学の那須保友学長が、次世代AIとして注目される「フィジカルインテリジェンス」(※1)が、現実世界の情報を取り込みながら学習する新しいAI技術であり、”不易流行”を追求する本学が先駆けて取り組むべき課題であるとあいさつ。
続いて、企画した本学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域の中澤篤志教授が、シンポジウムの意義を説明。用意されたデータセットではなく、実際の環境とインタラクション(相互作用)しながら自律的に学習するシステムであるフィジカルインテリジェンスが、医学のユースケース(※2)と融合することがもたらす可能性について述べました。
続く講演では、国立情報学研究所の小林泰介助教が強化学習研究の最前線のロボティックスへの応用状況について講演。また、早稲田大学の尾形哲也教授が、ロボティクスとAIが融合する将来像について興味深い洞察を提供しました。
その後、本学大学研究者による講演が行われ、学術研究院環境生命自然科学学域の松野隆幸教授が、穿刺ロボットを中心に、医療分野への具体的応用例を紹介し、フィジカルインテリジェンスの現時点での到達例を示しました。また、学術研究院医歯薬学域の谷岡真樹准教授は、文部科学省の支援を受けて進めている岡山大学大学院医歯薬学総合研究科医療AI人材育成プログラムについて発表し、フィジカルインテリジェンス研究を推進する人材の育成について説明。薬剤部の座間味義人教授、学術研究院医歯薬学域の香田将英准教授、中原龍一講師から、それぞれ、病院薬剤部、地域医療、整形外科で想定されるAIのユースケースとフィジカルインテリジェンスへの期待が述べられました。
これらを受けて行われたパネルディスカッションでは、フィジカルインテリジェンスと医学の融合がもたらす未来について、各分野の専門家に対し、参加者からも多くの質問が寄せられ、活発な議論が繰り広げられました。
本シンポジウムでは、本学内だけでも、AI・ロボティックス分野での多様な取り組みがあることを示しました。同時に、それらが学外の知見と融合することで、新たな展開を生み出す可能性を示し、今後の研究と実用化に向けた重要な一歩となりました。
本学は今後も、ユースケースの開拓とともに、それに密着したAIとロボティックスの融合分野=フィジカルインテリジェンスの開拓に取り組んでいきます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の取組にご期待ください。
(※1) AI分野におけるフィジカルインテリジェンス:ロボットや機械が環境に適応し、自律的に最適な動作を選択・制御する能力を指す。センサー技術、強化学習、運動制御アルゴリズムなどを活用し、人間や生物のような柔軟で効率的な動作を実現することを目指す。
(※2) ユースケース:システムやサービスがどのように使われるかを示す具体的な活用事例。
【プログラム】
開会あいさつ 岡山大学 那須保友学長
招待講演1「強化学習進化の側面から見たフィジカルインテリジェンス」
国立情報学研究所 小林泰介 先生
招待講演2「認知ロボティクス進化の側面から見たフィジカルインテリジェンス」
早稲田大学 次世代ロボット研究機構 AIロボット研究所所長 尾形哲 先生
岡山大学研究者による講演
学術研究院医歯薬学域:谷岡真樹 准教授、香田将英 准教授、中原龍一 講師
岡山大学病院薬剤部:座間味義人 教授
学術研究院環境生命自然科学学域:松野隆幸 教授
パネルディスカッション
「フィジカルインテリジェンスの推進を先導するユースケースとそれを支える要素技術」
【ポスター】
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/event/20250128physical-intelligence_poster.pd
【主 催】
岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科”次世代エッジAI半導体・フィジカルインテリジの統合的研究開発”(岡山大学グローバル最先端異分野融合研究機構研究拠点形成支援事業)
【共 催】
岡山大学大学院環境生命自然科学研究科
◆参 考
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科
https://www.gisehs.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学大学院環境生命自然科学研究科
https://www.elst.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学研究・イノベーション共創機構
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学研究・イノベーション共創機構 上級URA 佐藤浩哉
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail: ura-info◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13976.html
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8745、086-251-8746
FAX:086-251-8748
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://venture.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
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岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002800.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
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