1年8カ月ぶりに歌手活動を再開した氷川きよし KIINA.のWOWOW3カ月特集が決定!25周年の幕開けとなった東京ガーデンシアター公演の11月3日(日・祝)放送・配信に先駆け、ライブレポートも公開!

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2024年、歌手活動を再開した氷川きよし KIINA.を3カ月連続特集!圧巻の歌声をお楽しみいただきたい!

 歌手活動を再開した氷川きよし KIINA.を、3カ月連続で特集!11月は、歌手デビュー25周年記念として2024年8月に行なわれた東京ガーデンシアター公演をお送りする。続く12月は、2019年に行なわれた年末恒例の「きよしこの夜 Vol.19」を、そして2025年1月は、同じく2019年に大阪城ホールで行なわれたデビュー20周年記念ライブの模様をお送りする。氷川の歌声を存分にお楽しみいただきたい。

 さらにオンエアに先駆け、8月17日(土)に東京ガーデンシアターで行なわれた、復活コンサートのライブレポートをお届けする。

<ライブレポート>

“KIIZNA=絆”を掲げ、1年8カ月ぶりの復活公演に臨んだ氷川きよし KIINA.。圧倒的熱量の3時間、ジャンルを超えた全32曲を熱唱した圧巻のステージで魅せた眩い煌めき

 2023年1月から歌手活動を休止していた氷川きよし。誰もが待ち望んでいた復活公演が2024年8月17日、東京ガーデンシアターで開催された。当初は前日16日に初日を迎える予定だったが、台風7号の影響で延期に。氷川は無念を噛み締めながらも前を向き、実に1年8カ月ぶりとなる舞台に臨んだ。

 定刻を過ぎると場内が暗転し、ゆっくりと幕が上がる。6500人もの大観衆の拍手と声援を浴びて、スパンコールをあしらった黒いスーツ姿の氷川が中央に立つ。1曲目は、先の見えない不安の中でも共に歩いていくと約束した「WALK」。シンフォニックな調べに乗せて、氷川が“KIIZNA=絆”を贈る。「僕と私の1ページ」では、積み重ねて来た日々を振り返り頷く。氷川の表明とも言える2曲から、名匠・佐藤準との共作「泣けてくるけど 笑えてくるの♡」、ラテンフレーバーな「Happy!」を続ける。ポップミュージックの魔法で、会場中を共感で満たしていく。

 今回から新たな編成となったバンドとストリングス、コーラスによる「純子の港町」へ。その間に白い燕尾服に衣装替えした氷川は、美空ひばりの名曲「歌は我が命」、満開の桜の中「出発」を歌い誓いを綴る。氷川の決意を誰もが真っ直ぐに受けとめる。恩師・水森英夫作曲の「星空の秋子」「甲州路」「大丈夫」では、ブランクを感じさせない芯の太い歌声を披露する。さらに「勝負の花道」「一緒節」「きよしの令和音頭」「きよしのズンドコ節」と連ねて、その真骨頂をいかんなく発揮し笑顔を見せる。その姿を見届けたファンの表情は喜びにあふれていた。

 「きよしのソーラン節」が奏でられる中、スクリーンに映し出されたのは“氷川きよし+KIINA.”名義で記したメッセージだ。これまでの足跡を否定することなく、新たな路(みち)へと突き進む。純度の高いピュアネスに、背筋が伸びる思いがした。

 白と紫の紋付き袴姿で演歌の代表曲をメドレー形式で連ねたコーナーも、味わい深かった。「ちょいときまぐれ渡り鳥」「大井追っかけ音次郎」「箱根八里の半次郎」「三味線旅がらす」。若き日のMVをバックに、力強いこぶしとロングトーンで魅了する。その姿に、過去と未来を自ら紡いでいく覚悟を感じた。コンサート前半の締めくくりは「男の絶唱」と「白雲の城」。凄みさえ感じさせる熱唱に、ただただ聴き入った。

 オーバーチュアのような「一陣の風」を経て、背中にKIIZNAと記されたダメージデニムのセットアップ姿の氷川がスペシャルゲストの木根尚登を迎え入れる。TM NETWORKのカバー「SEVEN DAYS WAR」、ここから3曲は、氷川の言の葉に木根が音色を添えた「You are you」から。木根はギターとキーボードで、氷川と心を合わせる。圧巻は父への想いを歌った「Father」だった。涙を耐えきれなかった氷川に寄り添うような木根のハーモニカの響きはどこまでも優しかった。続く亡くなった愛犬目線で書かれた「きみとぼく」。木根作曲、ヤマザキマリ作詞によるシャンソン「生まれてきたら愛すればいい」も素晴らしかった。繊細なリリックが極上のメロディと融合し、結晶となって胸に沁み込んでいく。木根とのセッションを終えた氷川は改めて正面を向く。そして熱い気持ちを叫び、轟かせた。厳かで感動的なシーンだった。

 コンサート本編もいよいよクライマックス。コロナ禍で命の尊さを歌った「だからあなたも生きぬいて」、檀れい主演の舞台主題歌「恋、燃ゆる。」でアリーナからバルコニー席までを大きな愛で満たした氷川は、最後に「あなたがいるから」を噛みしめるように歌い上げた。そっと心を撫でてくれるような素敵な余韻が残った。

 感動と賞賛と感謝。幾多の感情が織り交ざったアンコール。黒と白のパンツドレスに着替えた氷川はクイーンのカバー「ボヘミアン・ラプソディ」を1曲目に選んだ。グラマラスなロックサウンドに乗せたメッセージを懸命に歌う。鋭い眼差しと凛とした表情、圧巻のハイトーンシャウト。フレディ・マーキュリーからの魂の継承を見るようだった。

 勇壮なミディアムナンバー「雷鳴」を歌い終えた氷川は、さまざまな情報が飛び交うSNS社会への警鐘と等身大のメッセージをEDMに散りばめた「キニシナイ」で客席へと身を投じていく。ペンライトの灯りとも共鳴し、オーディエンスと心を通じ合う。そして、「限界突破×サバイバー」で、ボルテージはついにクライマックスへ。もはや国民的アンセムになったハードロックナンバーを全員と分かち合い、リミッターを完全に振り切っていった。

 この日最後の曲は、歌い出しがデビュー記念日2月2日から始まるGReeeeN(現GRe4N BOYZ)提供の「碧し」だ。「音楽のジャンルの枠を超えて、幅広い層の皆さんに共感していただけるような楽曲にしたい」。その願いは確実に結実した。演奏にすべてを委ねるような聴衆の姿が、それを証していた。「今日はただ本当にありがとう」そう言って、氷川はステージを降りて行った。

 圧倒的熱量の3時間。表現者としてのレンジをさらに広げた氷川は全32曲を熱唱し、慈しみにあふれた音楽を届けてくれた。時に強い光を照らし、時に優しい陽射しで包む。その歌はまるで太陽のようだ。一方で、哀しみを歓びに昇華させるべく全霊を込める姿は、月のような儚さと切なさを放つ。ジャンルレス。ひとつの枠組みに収まりきらない眩い煌めきが、そこにあった。この日のステージは、25周年記念コンサートであり復活祭であり、そして、新たな活動の軌跡(奇跡)を描き始めた記念碑的な“LIVE”だった。

<番組情報>

氷川きよし25周年記念特集

氷川きよし「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25th Anniversary Concert Tour ~KIIZNA~」

11月3日(日・祝)午後7:00~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信

収録日:2024年8月17日
収録場所:東京 東京ガーデンシアター

氷川きよし スペシャルコンサート2019 ~きよしこの夜 Vol.19~

12月7日(土)午後1:15~

WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
収録日:2019年12月12日
収録場所:東京 東京国際フォーラム ホールA

氷川きよし デビュー20周年記念コンサート ~あなたがいるから~in大阪城ホール

2025年1月放送・配信予定
収録日:2019年9月6日
収録場所:大阪 大阪城ホール

※各放送・配信終了後~アーカイブ配信あり

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設立
1984年12月