緊急事態宣言中に完全リモートワークができた総務は1.6% 出社理由は1位「郵便物の対応」2位「契約書等の押印」
〜「総務は会社にいるもの」という固定概念を変える必要性を訴える声も〜
日本で唯一の総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区、代表取締役:豊田健一)は、全国の総務担当者320名を対象に、「総務のリモートワークの実態」に関する調査を実施いたしました。
【調査結果 概要】
- 緊急事態宣言中に完全にリモートワークができた総務は1.6%
- 出社理由は1位「郵便物の対応」2位「契約書等の押印」
- リモートワーク で増えた総務の仕事は「社員のPC手配」「リモートワーク環境整備」
- 総務が会社に導入して欲しいITツールは1位「電子契約」2位「電子決裁」
【調査結果 詳細】
- 緊急事態宣言中に「完全にリモートワークだった」総務は1.6%
・交代制で毎日ではないが週に数回出社した:40.0%
・交代制で毎日最低でも1人は出社するようにした:33.1%
・ほとんど毎日出社していた:25.3%
・完全にリモートワークだった:1.6%
- リモートワーク期間に総務が出社した理由は「郵便物の対応」「契約書等の押印」がトップ
・郵便物の対応:79.7%
・契約書等の押印:60.3%
・代表電話の対応:49.8%
・オフィス環境整備:48.6%
・備品管理:35.9%
・入社・退社に関わる対応:27.9%
・来客対応:24.4%
・施錠管理:22.9%
・その他:23.8%
- 現在、約半数の企業の総務が「毎日出社」。
※)「現在」は調査実施時(6/16〜6/18)を指します。
・毎日出社している:48.4%
・原則リモートワークだが交代制で毎日誰かが出社している:32.8%
・原則リモートワークだが交代制で週に数回誰かが出社している:18.1%
・完全にリモートワークをしている:0.6%
また、現在総務が出社している理由について尋ねたところ、「会社から出社するように指示されたから」が33.1%、その他の理由は以下の通りとなりました。
・郵便物の対応:65.6%
・契約書等の押印:51.3%
・オフィス環境整備:47.8%
・代表電話の対応:41.9%
・備品管理:37.5%
・会社から出社するように指示されたから:33.1%
・来客対応:26.3%
・入社・退社に関わる対応:24.4%
・施錠管理:21.9%
- リモートワーク導入で増えた総務の仕事は「社員のPC手配」「リモートワーク環境整備」
<増えた仕事の内容について教えてください。/自由回答・一部抜粋>
・社員のwifi・テレワークPCの手配
・全社員へのスマホ支給対応
・リモートワークの規程、制度の整備
・人が少ない分電話や来客の応対が増えた
・郵便物などをPDFで自宅の社員に共有する作業が増えた
・助成金の申請など
・勤怠管理の細密化(主勤務場所、健康状態)
・書類のPDF化
・衛生関係業務(マスクの配布、アルコール消毒液の補充等)
- 約半数がリモートワークで新しいITツールを導入
- 会社が導入しているITツールは1位「ビデオ会議」2位「勤怠・労務管理」
・ビデオ会議:85.9%
・勤怠・労務管理:78.1%
・ビジネスチャット:57.8%
・電子決裁(稟議申請、経費精算等):56.6%
・電話転送:41.6%
・オンラインストレージ:36.9%
・人事管理(採用、評価、タレントマネジメント等):28.1%
・ウェビナー:15.3%
・電子契約:11.6%
・仮想オフィス:1.6%
・その他:2.2%
- 総務のリモートワークに必要なITツールは「電子契約」「電子決裁」
・電子契約:61.3%
・電子決裁(稟議申請、経費精算等):43.8%
・電話転送:26.3%
・仮想オフィス:21.9%
・人事管理(採用、評価、タレントマネジメント等):16.9%
・オンラインストレージ:16.9%
・勤怠・労務管理:16.6%
・ビデオ会議:15.3%
・ビジネスチャット:14.7%
・ウェビナー:7.5%
・その他:5.0%
- 「総務は会社にいるべき」という固定概念の払拭を求める声も
・総務部門が出社して対応する、という全体意識は根強く、総務部門からの働きかけや取り組みでは全社浸透にも限界があり、場面においては経営層レベルからの意識変更が求められる。
・備品管理、郵便物の対応、代表電話の対応等従来総務部だけが対応すものとされたものについて、他部署にも対応できる形にしないとリモートワークへの移行は難しいと思います。それと総務部門の責任者の「総務は会社にいつもいるもの」という意識を変えることも必要になると思います。
・社員が一人でも出社する以上、総務の完全リモートワークは不可能かと。
・他部署がリモートしてくれれば、総務もリモートできるが、社員の大半が出勤していれば、必然的に総務がオフィスにいないと問題がでてくる。他部署のリモートを浸透させることが、総務のリモートにつながると思う。
・自社がいくらツールを整えても取引先がそのやり方を良しとしない場合は結局手間は同じなのでビジネス界全体でやり方を変える必要があると思います。
- 総評
総務は郵送物の振り分け、書類の捺印、代表電話の受け答えのような通常業務に加え、人事や経理、広報、営業など複数の仕事を兼務していることも多く、その仕事は企業によってさまざまで多岐にわたります。そこに、急遽リモートワークの実施に伴う社員のPCなど備品の準備や管理、社内外からの問い合わせ対応が重なり、多くの総務が大きな負担を抱えたことが容易に想像できるでしょう。
総務がリモートワークをするために必要なことについての問いには、悲痛ともいえる現場の声も多数寄せられました。「『総務は常に会社にいるもの』という意識を変える」、「自社だけでなく取引先の理解も必要なのでビジネス界全体で手段を変える必要がある」等のコメントは実に本質をついており、今一度経営層に届けたい現場の声だと思いました。
新型コロナウイルスは未曾有の事態で、リモートワークはわれわれの予想を超えて半ば強制的に推進されました。同様にリモートワークが強く必要とされる状況がいつ訪れても対応できるよう、経営陣が旗振り役となり課題に向き合うことが引き続き求められます。『月刊総務』は、今回リモートワークを推進した企業の成功事例を取材し、企業の総務および経営者の方に参考にしていただける情報提供を続けてまいります。
- 『月刊総務』編集長 豊田 健一 プロフィール
株式会社月刊総務 代表取締役社長
『月刊総務』編集長
戦略総務研究所 所長
早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験後、ウィズワークス株式会社入社。その後株式会社月刊総務に移り、現在、日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』の編集長。(一社)ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事やワークフロー総研のフェロー、All Aboutの「総務・人事/社内コミュニケーション・ガイド」も務める。
※「働き方」「リモートワーク・テレワーク」「総務関連全般」について取材可能です。
【調査概要】
調査名称:総務のリモートワークの実態に関する調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間: 2020年6月16日〜6月18日
有効回答数:320件
■調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など
■『月刊総務』について
創刊57年の日本で唯一の総務専門誌。「総務の今を知り、これからの総務を創る」をキャッチフレーズとし、総務部門で働く人を中心に、幅広くビジネスパーソンに読んで役に立つ記事を提供。上場企業、大手事業会社、中堅・中小企業と、幅広い規模の企業に定期購読していただいております。(創刊:昭和38年6月/印刷部数:1万2,000部/定価:1,100円)
■株式会社月刊総務 会社概要
社名:株式会社月刊総務
代表:代表取締役 豊田健一
住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 305号室
設立:2018年8月
事業内容:
・日本で唯一の総務・人事部門専門誌『月刊総務』の発行
・バックオフィス業務の「困った」を解決する「月刊総務オンライン」の運営
・「総務セミナー」「総務サロン」の主催
・働き方改革関連コンサルティング 等
URL:https://www.g-soumu.com/
■本件に関する問い合わせ先
株式会社月刊総務 広報担当
Mail:pr@g-soumu.jp
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