日本茶を、世界で最もクールな産業へ

アメフト日本代表選手から一次産業の未来を創る若き挑戦者

WMATCHA&CO.合同会社

アメフト日本代表から、日本茶の未来をつくる二人の若き起業家

WMATCHA&CO.合同会社代表の竹谷俊哉(左)と浅木照平(右)

京都府南部・和束町。千年続く茶文化を背景に、美しい茶畑が広がるこの地から、日本茶産業の未来を変えようと挑む若者がいる。WMATCHA & CO. 合同会社の共同創業者、竹谷俊哉(たけたに・としや)と浅木照平(あさき・しょうへい)だ。

2人は高校時代、立命館宇治高校のアメリカンフットボール部で出会った。厳しい練習に明け暮れ、互いに切磋琢磨し、後に日本代表選手として選出。アメリカやメキシコのフィールドで試合を経験し、異国で日の丸を背負う緊張と誇りを胸に刻んだ。「150人近い組織の中で、個人としてどうあるか、どう働きかけるかを、16歳から常に考え続けてきた。これは今も、日本の茶業関係者という巨大なパイの中で何ができるか考えて行動し全体の中での自分の役割を問い続ける」というアメフトで学んだ緻密な戦略思考と仲間への信頼の大切さを理解した。それが後の起業に直結していく。

アメフト日本代表時の浅木(29番)

アムステルダムに生まれ、14歳で野球香港代表選手、19歳でアメリカンフットボール日本代表選手に選出される。その後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券のプライベートバンキングに入社。グローバル・マーケッツにて市場商品開発部での日本株トレーディング業務に従事。「挑戦」をモットーに社会人でいながらボディコンテストでの優勝を果たす。生産者の課題を自らの力で解決していくために、京都発農業スタートアップ WMATCHA & CO. を共同創業。

アメフト日本代表時の竹谷(44番)

京都府和束町の元茶農家の家系に生まれ、19歳でアメリカンフットボール日本代表選手に選出される。その後、サンフランシスコ州立大学で International Business 学科を修了。在学中にVRスタートアップ Thirdverse, Inc. のプロダクトローンチに携わりながら、シリコンバレーでのネットワーキングを通して起業家精神を学ぶ。更なる自分の可能性に「挑戦」すべく、ニューヨークと東京でコンサルと投資の実務経験を積み、日本茶の衰退を解決する京都発農業スタートアップ WMATCHA & CO. を共同創業。

■ “茶源郷” 和束町を未来へつなぐ使命

共同代表の一人、竹谷は和束町で300年以上続く家系に生まれた。
しかし、曽祖父を襲った不慮の事故、祖父の急逝、そして高度経済成長期の産業構造の変化により、代々続いてきた茶業は一度途絶えた。大学では国際ビジネスを学び、シリンコンバレーで働いた経験から、竹谷は“日本人であることの誇り”と“茶の文化的価値”を深く理解するようになる。帰国後、茶業の知識ゼロから和束の生産者に教えを乞い、失われかけていた家業の技術を学び直している。竹谷は語る。
「ご先祖様が300年守ってきた茶園を、次の世代につなぐことは“使命”だと思いました。」

若い世代の一次産業参入を促進し、次世代育成にも努めることを動機としている。

■ “人を救う仕事がしたい”——金融業界から一次産業へ

もう一人の共同代表、浅木は三菱モルガン・スタンレー証券で働いていた。
日本株・外株のトレーダーとして最前線の金融現場で成果を出す一方、過労で体を壊す人を見続けたことが、人生観を大きく変えた。「悩む人を救いたい。もっと人に寄り添う価値を生みたい。」そんな思いを持っていた浅木に、竹谷が声をかけた。「一緒にお茶やりません?」と。生産者との対話、イベント、現場を重ねる中で浅木は、日本茶産業が抱える構造的問題を体感した。後継者不足、低所得、市場の非効率性。「金融で培った分析力と提案力を、もっと直接人を幸せにするために使いたい。」浅木は一次産業を「稼げるクリエイティブ職」に変えるため、起業を決意した。


総じて、私たちは「日本茶生産者が世界一クールな職業だと証明する」ことを使命とし、クリエイティブの力で一次産業の所得向上を実現することをミッションとしている。農業をただの生産活動として捉えるのではなく、「稼げるクリエイティブ職」として再定義することで、若い世代が魅力を感じ雇用に繋がるなど、誇りを持って関われる産業へと変えていきたいと考えている。

靖国神社にて、WMACTHA&CO.の代表竹谷(左)と浅木(右)

■ 提供するのは “生産ストーリーと品質の透明性”であることに気づく

2人が立ち上げた WMATCHA & CO. は、京都・宇治産の粉末緑茶を中心に、海外輸出と自社ブランド商品を展開。創業半年で14カ国以上への輸出を実現し、これまでの活動としては、カンヌ国際映画祭での抹茶の提供、NYにて日本の大手音楽メーカー「Technica House NY」とコラボ、東京GINZASIXに併設する「WEWORK」にて抹茶の提供をするなど計10件以上のイベントを半年間で行ってきた。また、現地バイヤーと直接コミュニケーションをとり、現場に眠る課題のヒアリングを実施。ここから、国際的な抹茶ブームの裏には大きな市場課題が存在しており、まずはその解決を優先すべきだと方向転換を行う。卸取引を通じて生産者とバイヤー双方の課題も把握した内容は下記の通りである。海外バイヤーは、言語の壁を越え生産背景やストーリーを理解し、直接購入することで時間的コストを削減したいと考えている。一方、中小規模生産者は、言語の壁や輸出書類、配送手続きのサポートを受け、生産に集中しながら所得を向上させたいというニーズを持つ。また、加工場不足も顕在化しており、少量ロットの加工は後回しにされがちである。このため、生産者からは「輸出基準を満たす加工場を新しく整備し、小ロットも受け付けて欲しい」という声も寄せられている。

■ 革新的な海外とのダイレクトトレード取引で生産者を救う

当社はこれらの課題を踏まえ、新たに立ち上げたのが、中小規模生産者 × 海外カフェを直接結ぶ「ダイレクトトレード型プラットフォーム」である。また、補助事業として加工場取得申請を進めつつ、生産者とバイヤー双方にとって効率的で透明性の高い取引環境の整備を目指している。透明性ある取引と加工体制の整備により、生産効率と信頼性の向上を実現することが求められている。

海外市場における日本茶の需要は高成長であり、中小規模生産者にとって新たな販路開拓は大きなビジネスチャンスとなる。近年は、ダイレクトトレード型プラットフォームにより生産者と海外バイヤーが直接取引できる仕組みが活性化しており、販売の効率化と適正価格での取引が可能となっている。このような市場動向を背景に、一次産業の課題解決や地域経済への貢献、所得向上や取引透明化に対応する革新的モデルが求められている。

ダイレクトトレード日本茶プラットフォーム「WTEA」
サステイナブル・コミュニティモデルを採用

当社が展開するダイレクトトレーディングプラットフォームは、中小規模生産者と海外カフェの直接取引を可能とし、流通の透明性と柔軟性を提供するものである。1kg単位から取引が可能で、生産者の利益最大化とカフェの中間マージン削減を実現する。さらに、品種や条件を指定するだけで対象生産者の商品に直接アクセス可能であり、事業としての市場拡散性と高い利益率を両立するモデルである。加えて、現地訪問や撮影、品質チェックを通じて生産背景やストーリーを可視化する仕組みを組み込み、生産者とカフェが1対1で関係を構築できる点が大きな差別化要素である。この構造を実現することで、生産者所得は最大3倍に上昇する可能性がある。

私たちは「中国産の台頭や広がってしまった国際需要に対して、優れた生産者が正しく評価される世界をつくりたい。」「生産背景や生産者のこだわりを届けることで、茶葉が“物”ではなく、“文化と物語”として届く流通を生みたい。」、そして「お茶の味は生産者の人柄に依存する」からその個性を大切にしたいという想いで新規事業を立ち上げた。

現在は、既に和束町を起点に滋賀や三重にも中小規模生産者の登録を進めており、来年度には静岡や鹿児島、ひいては日本茶のみならず米や果物など他の一次生産物も取り扱う予定である。より透明性の高い取引環境を提供し、地域経済や生産者の生活改善に直結する取り組みを進めている。

■ 今後の展開——和束町に、日本茶の未来を象徴するカフェを

2人が次に描くのは、「文化の入口となる場所」だ。和束町に、世界基準の日本茶カルチャーを発信するカフェを開く。和束町は、霧が立ちのぼり、朝と夕の光が茶畑を黄金色に染める、日本屈指の美しい茶源郷だ。季節ごとに茶畑の表情が変わり、新茶の香り、夏の深緑、秋の朝霧、冬の静寂が訪れる。

この地で、世界中のバイヤーや観光客が訪れ、「生産者のストーリーをその場で味わえる場所」、「季節とともに変化する日本茶の魅力を世界へ発信する場所」をつくりたいと考えている。コミュニティの“実店舗版”として、和束の文化と生産者の想いを世界へつなぐ新たなステージを創出する。カフェと生産者で取引するBtoBだけでなく、日本茶を愛する世界中の生活者にまで、本物でストーリーのあるお茶を届けていくことが大切であると考える。

  • 茶畑を望む空間で、シングルオリジンの日本茶を提供

  • 各生産者のストーリーを紹介

  • 季節に沿った日本茶を提供

単なる飲食店ではなく、日本茶を深く愛するすべての人がつながり、日本茶産業の未来をつくる拠点として構想している。


さらに、来年度にはニューヨークとパリで国際抹茶大会(WML)を開催し、品質基準を世界へ発信。5年後には茶業以外の一次産業にもプラットフォームを拡張し、
国際的な流通インフラ企業を目指す。と共同代表2人は話す。

■ 日本茶を、世界で最もクールなブランドへ

最後に、2人はこう語った。「日本茶は、ただの飲み物ではありません。
1000年かけて育まれた日本の精神文化の中心にある存在なのです。その価値を、正しく、誇りを持って世界に届けたい。」アメフトで日本代表として戦った2人が、今は“日本茶の未来”という新たなフィールドに挑んでいる。次世代を救うために。伝統を未来へつなぐために。そして、日本茶を世界で最もクールな産業にするために。

和束町にて、WMACTHA&CO.の代表竹谷(左)と浅木(右)

WMATCHA & CO. の挑戦は、まだ始まったばかりだ。

HP:https://linktr.ee/wmatchaco

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会社概要

URL
https://linktr.ee/wmatchaco
業種
水産・農林業
本社所在地
京都府相楽郡和束町大字石寺小字大屋垣内8番地
電話番号
070-2802-3044
代表者名
竹谷俊哉
上場
未上場
資本金
150万円
設立
2025年01月