日本初の吸収性食道用ステント「ELLA-BDステントPX」が、薬事承認を取得しました
「ELLA-BDステントPX」は、標準的治療で治療困難な難治性食道良性狭窄に対して使用される生分解性ステントです。約3ヶ月で加水分解されるため、体外へ取り出す必要がありません。
日本初の吸収性食道用ステント
株式会社パイオラックスメディカルデバイスと国立がん研究センター東病院が共同研究で臨床試験を実施した日本初の吸収性食道用ステント「ELLA-BD ステント PX」(BD stent、社名:ELLA-CS, s.r.o.、本社:フラデツ・クローラヴェー、チェコ共和国)が、2025年3月7日付で薬事承認を取得しました。

「ELLA-BDステントPX」は、生分解性素材であるポリジオキサノンを使用しています。ポリジオキサノンは外科用縫合糸としても広く使用されている素材です。この素材の特性により、体内に留置されたステントは約3ヶ月で分解・吸収されるため、従来のステントのように体外への抜去が不要となり、患者さんのQOL (Quality Of Life:生活の質) の向上が期待されます。

難治性食道良性狭窄とその課題
たとえば食道がんの手術後、一定の割合で食道に良性狭窄を発症することがあります。食道良性狭窄とは、食道が狭くなり食べ物や飲み物が通りにくくなる状態です。
現在、日本で行われている食道良性狭窄の標準治療では、繰り返しの拡張処置が必要となる場合があります。長期にわたる繰り返しの処置は、身体的・精神的苦痛を伴い、再狭窄による嚥下障害から十分な栄養摂取ができず、低体重や栄養失調に陥ることもあります。「ELLA-BDステントPX」は、このような課題を解決し、患者さんのQOLを改善することが期待されます。
臨床試験(先進医療B、企業治験)の結果
先進医療Bでの臨床試験では66.7%、企業治験では46.7%の患者さんに、食事の飲み込みづらさの症状の改善を認めました。
今後の展望と保険適用への取り組み
株式会社パイオラックスメディカルデバイスは、今後、患者さんの医療費自己負担の軽減を目的として、本製品の特定保険医療材料としての保険適用の手続きを進めていきます。保険適用に関する情報は、今後株式会社パイオラックスメディカルデバイスのウェブサイトで随時公開される予定です。
本記事は、添付ニュースリリースの要約です
ニュースリリース全文は、PDFをご覧ください。
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株式会社パイオラックスメディカルデバイス
「世界中の患者さんに笑顔を」をミッションとし、1933年に創業した《株式会社パイオラックス》の「弾性技術」を核として、医療機器の企画開発から製造販売までを一貫して行っています。
特に低侵襲治療領域に注力し、患者さんの身体への負担を軽減するデバイス開発に取り組んでいます。
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