大学発ベンチャーFlyby、世界記録技術から独自開発した“見えないコード”「Luminary AR」商用ベータサービスを7月1日開始

東京農工大学 中山研究室発のスタートアップ企業である株式会社Flyby(本社:東京都港区、代表取締役:中山悠)は、世界記録を達成した可視光通信技術から独自開発した次世代リンク技術「Luminary AR」の商用サービス(ベータ版)提供を2025年7月1日より開始します。Luminary ARは、QRコードに代わる“見えないコード”として画像のデザイン性を損なわずにリンク埋め込みを実現する技術で、直感的に利用できる利便性と、企業向けソリューションとしての汎用性を兼ね備えています。
QRコードに代わる“見えないコード”でリンク埋め込み
従来、ウェブサイトやデジタルコンテンツへの誘導にはQRコードが広く使われてきました。しかしQRコードはデザイン上どうしても目立ってしまい、世界観や美観を損ねる課題がありました。Luminary ARは、その課題を解決する次世代のリンク埋め込み技術です。画像そのものをメディア化し、デザインを損なうことなくデジタル情報を忍ばせることで、ユーザーはまるで何もない場所から情報が現れるような直感的体験が得られます。
Flybyでは、画像にURLデータを埋め込み(エンコード)、読み取るためのAIモデルを独自開発しました。画像に肉眼ではほとんど見えない光の信号としてデータを埋め込み、スマートフォンのカメラをかざすだけで情報を受け取れるシステムを構築しました。従来のQRコードと同等の手軽なスキャン体験を保ちながら、視認性やデザイン性を飛躍的に向上させることに成功しています。まさに「見えないコード」として、デザインと機能性の両立を可能にした技術と言えます。

読み取り精度 99.8%
屋内環境にてアンチグレアディスプレイとiPhone16eを使用した実験では、テスト用画像セットにエンコードされたデータの読み取り精度99.8%を達成しました。ベータ版システムでは、オリジナル画像とURLをアップロードしてエンコード画像を取得できます。生成画像をサイネージ、プロジェクター、印刷物などにそのまま配置しておき、エンドユーザはWebアプリを開きカメラを向けるだけでリンク先へジャンプ。既存iOS/Androidアプリにも簡単に組み込めます。

イベント・店舗・教育・エンタメなど幅広い活用シーン
例えばイベント会場やテーマパークでは、大型スクリーンやデジタルサイネージに本技術を導入することで、来場者がスマホをかざすだけで案内情報やクイズラリーに参加できるようになります。現実空間での体験とコンテンツ配信を融合させ、AR宝探しやデジタルスタンプラリー等に活用できます。
店舗・商業施設においても、店頭ポスターやデジタル看板にクーポンのリンクを埋め込めば、来店者がその場で限定クーポンを取得でき販促に直結します。レストランのメニュー写真に「見えないコード」を仕込めば、お客様は料理の写真にスマホをかざすだけで注文ページにアクセスできるため、スムーズな注文体験につながります。
教育・学習向けにも、教科書や図鑑、パンフレットの写真・図版に関連するリンクを埋め込んでおけば、生徒や読者はスマホ越しにその画像から直接、解説動画や追加の情報にアクセスできます。限られた紙面からデジタル情報へとシームレスに接続することが可能です。
商品のパッケージなどに「見えないコード」を埋め込めば、スマホでスキャンするだけで正規品であることを確認できる認証リンクを表示できます。コピー品には再現できない不可視の識別子として機能させることもできます。また、この技術を活用してファン向けに隠れた限定コンテンツを配信するといった推し活向けのプロモーションなど、様々な応用が期待されます。

7月1日よりベータ版商用サービス提供開始
今回提供を開始するLuminary ARは、研究開発段階から実証を経てベータ版としてリリースされる商用サービスです。ベータ版とはいえ、既に複数のプロジェクトで試験導入が進められており、安定性と有用性が確認された上での提供開始となります。ユーザ企業は専用のクラウドサービスを通じて画像へのエンコード(リンク埋め込み)を行い、エンドユーザ向けにはスマートフォンで動作する受信用アプリ(※Webアプリとして提供)を利用する形で、すぐに自社のプロモーションやシステムに組み込むことができます。料金プランは一般向けサブスクリプションからエンタープライズ向けまで用意されており、利用可能なリンク数やカスタマイズ内容に応じて選択できます。サービスの詳細な内容や導入方法については、公式サイト(https://www.luminary-ar.com/)にて本日より公開されています。
株式会社Flybyについて
株式会社Flyby(フライバイ)は、東京農工大学 中山悠准教授の研究室発のスタートアップ企業です。イメージセンサを活用した可視光通信技術や行動センシングAI技術を中心に、大学の先端研究を社会実装するソリューション開発を行っています。2022年7月設立、現在までに多数の企業や団体との共同研究開発・実証を手掛けています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社Flyby
E-mail: info@flyby.co.jp
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