新型コロナ関連の企業報道、ポジティブ記事がネガティブ記事を上回る

ビッグデータ活用や新薬開発に注目集まる 流通、輸送は業態で明暗

<TOPICS>―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・全体ではポジティブ記事がネガティブ記事を上回る。月別推移ではポジ・ネガとも4月に前月比1.9倍の大幅増
・IT:デジタル技術やビッグデータ活用に注目集まる
・金融:100万人のカード決済情報から消費行動の変化を分析、JCBの集計データが話題に
・精密・化学:治療薬やワクチン開発の話題に高い関心、富士フイルムHD・米J&Jなど
・流通:スーパー・コンビニと百貨店、業態で明暗
・輸送:運行継続の鉄道と大幅運休・減便の航空、評価では「逆転」現象
・自動車:ホンダは感染防止車提供などでポジティブ記事、日産は生産停止でネガティブ記事が上回る
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 新聞・雑誌・WEB・テレビ放送の報道分析・広報効果測定サービスを手掛けている株式会社デスクワン(東京都文京区、 社長:大畑一裕、TEL:03-3813-7661、URL:http://www.deskone.co.jp/ )は、全国紙5紙の2020年3月・4月の新型コロナウイルスに関連した企業報道の露出状況を調査し、記事面積を広告料金に置き換えた「広告換算値」として数値化しました。

 
  • 全体ではポジティブ記事がネガティブ記事を上回る。ポジ・ネガとも4月は前月比1.9倍の大幅増に

 3月・4月の合計では、企業イメージを高めるようなポジティブ記事は、件数2467件、広告換算値で13億8153万円。一方、業績悪化や休業などを報じたネガティブ記事は1677件、広告換算値は10億5005万円だった。


 ポジティブ記事の業種別順位は、(1)IT(717件・2億9631万円、(2)サービス(217件・1億9296万円)、(3)証券・その他金融(201件・1億3670万円)、(4)流通(297件・1億2397万円)、(5)電機(153件・1億740万円)の順だった。
 

 ネガティブ記事の業種別順位は、(1)流通(630件・2億647万円)、(2)自動車(262件・1億5815万円)、(3)IT(116件・1億4379万円)、(4)輸送(157件・1億4193万円)、(5)電機(106件・1億1519万円)の順だった。

 月別では、政府が非常事態宣言を発令し、大型商業施設の休業や企業のコロナウイルス対応が本格化した4月は、ポジティブ・ネガティブとも3月に比べ報道量が大きく伸びた。ポジティブは、3月が969件・4億7281万円、4月が1498件・9億871万円で、4月の報道量は前月比92.1%増だった。またネガティブは、3月が653件・3億6253万円、4月が1024件・6億8752万円で、前月比89.6%増だった。

  • IT:デジタル技術やビッグデータ活用に注目集まる
 IT産業のポジティブ記事では、ツイッターやLINE、ユーチューブなどが情報発信手段として数多く取りあげられた。また、Androidの米グーグルとiPhoneの米アップルが共同して、スマホの位置情報を用いた「濃厚接触」通知機能を開発していることが幅広く各紙で取りあげられた。ヤフーも、位置情報や検索履歴などのビッグデータを用いて混雑データの予測情報を公表し、広告換算値が高かった。

 一方ネガティブ記事では、投資先が巨額の赤字決算となったソフトバンクグループや、楽天市場の送料無料化断念や楽天モバイルの店舗休業、PCR検査キット販売への批判が取りあげられた楽天などが目立った。
 
  • 金融:100万人のカード決済情報から消費行動の変化を分析、JCBの集計データが話題に
 金融業を構成する銀行、保険、証券その他は、いずれもポジティブが大幅に上回った。その中でも、JCBが100万人分のカード決済実績を匿名で抽出し集計しているデータを用いた分析が大きく取りあげられた。

 その他、新型コロナウイルスが経済面でもたらす影響などについて、銀行、保険、証券のアナリストのインタビュー記事やコメントなどが多数掲載され、広告換算値を伸ばした。
 
  • 精密・化学:新薬開発に高い関心、富士フイルムHD・米J&Jなど
 精密業界は、ポジティブが大幅に上回った。「アビガン」関連の報道が集中した富士フイルムホールディングスや、迅速検査システムの話題が取りあげられたキヤノンメディカルシステムズの報道などが目立った。

 同様に、化学業界もポジティブが大幅に上回った。新型コロナウイルス治療薬の開発に着手した武田薬品工業や、ワクチンを開発している米J&J(ジョンソン・アンド・ジョンソン)が大きく取りあげられており、マスコミ各社の新薬開発への関心の高さが窺えた。
 
  • 流通:スーパー・コンビニと百貨店、業態で明暗分かれる

 

 流通業界は、緊急事態宣言下でも営業を継続していたスーパー・コンビニ業界と、休業を余儀なくされた百貨店業界で、はっきりと明暗が分かれた。


 ポジティブの上位をイオン、ローソン、セブンーイレブン・ジャパン、ファミリーマート、西友など、緊急事態宣言中も営業を継続していたスーパーやコンビニが占め、ポジティブがネガティブを上回った。

 一方休業していた百貨店業界は、4月に入り、政府によって緊急事態宣言が発令された影響により、休業とそれに伴う対応の混乱などで大幅にネガティブ記事が増えた。
  • 輸送:運行継続の鉄道と大幅運休・減便の航空、評価では「逆転」現象

 

 輸送業は鉄道と航空で明暗が分かれた。ポジティブでは、全日本空輸は防護服縫製の話題や、同社に所属するフィギュアスケートの羽生結弦選手の話題などが取りあげられた。また、JR東日本は、終電時間の切り上げ検討や新幹線改札での検温など、幅広い話題が記事化された。


 ネガティブでは、福知山線脱線事故の追悼慰霊式が新型コロナウイルスの影響で中止となったJR西日本や、緊急事態宣言発令の翌日に大幅に利用客が減少したことが大きく取りあげられたJR東日本、「のぞみ」減便が報道されたJR東海、特急減便や社員の一時帰休が報じられたJR北海道など、全体的にJR各社のネガティブ記事では1件あたりの面積が大きい記事が目立った。

 このため鉄道と航空を比較すると、一応は運行を継続していた鉄道業界が、大幅な運休や減便をした航空業界よりも、ポジティブでは下回り、一方でネガティブでは大幅に上回るという「逆転」現象が生じた。
 
  • 自動車:ホンダは感染防止車提供などでポジティブ記事、日産は生産停止でネガティブ記事が上回る

 

 自動車業界は、業種全体では生産停止などが影響し、ネガティブが大幅にポジティブを上回った。ただ企業ごとに評価は大きく異なり、ホンダは新型コロナウイルス感染者を搬送するための仕切り付き自動車を港区や渋谷区に提供したことが複数報じられたことで、ポジティブがネガティブを上回った。


 トヨタ自動車はポジティブ・ネガティブともほぼ同程度。ポジティブは人工呼吸器などを製造する医療機器メーカーの増産を側面支援していることなどが取りあげられた。ネガティブは国内工場の減産や工場停止などが大きく報じられた。

 日産自動車は、日本以外にも英国やスペインなど海外の工場も相次ぎ操業停止になったことなどが、3月のみならず、4月に入ってからも多く取り上げられ、ネガティブが大幅に超過した。






調査概要
 調査期間:2020年3月~4月
 調査媒体:全国紙5紙(日経、朝日、読売、毎日、産経)の東京本社版紙面
 調査対象:記事見出しに「コロナ」「肺炎」「ウイルス」「感染」が含まれる記事、約4100件
 採録企業:弊社選定の企業、約1000社
 調査内容:
 記事の記述量を判断し、該当企業が取りあげられている面積を算出。その面積を元に、各紙各面の広告料金に換算したものを「広告換算値」として数値化する。
 記事の記述内容を判断し、企業イメージを高めるものを「ポジティブ」、業績悪化や休業などマイナスの内容を「ネガティブ」とする。

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アナリシス事業部 高橋 / 大久保
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