MECCANISMO・LAB、120℃・大気圧でのウエハ接合を実現 NIMS保有技術をベースに6インチ対応全自動接合装置を開発
半導体後工程・異種材料接合における新たな選択肢として実証
MECCANISMO・LAB株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役:加藤友規)は、国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下、NIMS)が開発・保有する低温・大気圧接合技術(※特許登録)をベースに、6インチウエハに対応した全自動ウエハ接合装置を開発し、実機にて接合が成立することを確認しました。
本装置は、蒸気を含有したN2環境下での紫外線照射および極薄架橋形成から、低温・大気圧環境での接合までを一連の自動プロセスとして統合したものです。従来は高温・高真空を必要としていたウエハ接合を、低温・大気圧環境で実現した点が大きな特徴です。
※特許第7018223号 登録日2022.2.2

開発の背景:従来工法における課題と、低温・大気圧接合への期待
半導体デバイスの高機能化・高集積化に伴い、ウエハ同士や異種材料の接合技術の重要性は年々高まっています。一方で、従来の接合プロセスでは高温処理や真空環境を必要とする場合が多く、熱による材料への影響や設備の複雑化、コスト増加が課題となっていました。低温・大気圧で接合を実現する本技術は、こうした課題に対する新たなアプローチであり、特に熱に弱い材料や異種材料の接合用途において有効な手段となる可能性があります。
開発成果:6インチ対応全自動装置で、接合成立を確認
今回開発した装置では、6インチウエハに対応し、ウエハ搬送、表面活性化処理、接合までの一連の工程を全自動化しました。実機検証において、120℃・大気圧環境でのウエハ接合が成立することを確認しています。本取り組みは、研究段階で確立されつつある低温・大気圧接合プロセスを、実際の装置として再現可能な形にしたものであり、実用化に向けた重要なステップとなります。研究用途にとどまらず、実用化に向けた検証段階に入っています。
装置化のポイント:プロセスと装置の一体設計
低温・大気圧接合では、湿度、蒸気密度、紫外線照射条件、温度などのプロセス条件が接合品質に大きく影響します。本装置では、これらの条件を安定的に制御できる構成とすることで、材料や用途に応じた最適化が可能な基盤を構築しました。接合品質は材料の組み合わせや表面状態、処理条件に加え、装置側の制御精度にも大きく依存します。今回の開発では、プロセスと装置を一体として成立させることを重視しています。
今後の展望:半導体後工程・異種材料接合への応用を見据えた共同検証へ
本技術は、既存の接合プロセスを置き換えるものではなく、低温・大気圧で成立する新たな接合手段として、将来の選択肢の一つとなることを目指しています。特に半導体後工程におけるウエハ接合や、異種材料を扱う用途において、新たなプロセスの可能性が期待されます。また、パワーデバイス、光学デバイス、MEMS、センサーに加え、フィルム材料などの柔軟材料への応用についても検討を進めています。
今後は、NIMSの技術的知見を踏まえつつ、半導体メーカー、装置メーカー、材料メーカー、研究機関との連携を通じて、用途ごとの接合条件の最適化および実用化に向けた検証を進めていきます。従来装置と比較して、装置構成の簡素化や運用性の向上にもつながる可能性があります。なお、本技術の接合プロセスに関する知的財産はNIMSが保有しており、当社は装置開発および実装を担う立場として、本技術の社会実装に貢献してまいります。
関係者コメント
【NIMS ナノアーキテクトニクス材料研究センター スマートインターフェイスチーム チームリーダー 重藤 暁津氏】
今回、完全大気圧かつ全自動でウエハスケールの接合実証に成功したことで、本技術の実用化に向けた重要な一歩となりました。今後は、ウエハ洗浄工程との一体化や、単なる接合にとどまらない機能性界面の創生など、新たな応用展開が期待されます。また、低温・大気圧でのプロセスであることから、環境負荷の低減という観点でも意義のある技術と考えています。
【MECCANISMO・LAB株式会社 代表取締役 加藤 友規】
研究段階の接合プロセスを、装置として再現可能な形にすることにこだわって開発を進めてきました。低温・大気圧という特性は、既存の接合技術を置き換えるものではなく、将来の選択肢の一つとして、新たな応用領域を広げる可能性があると考えています。
企業情報
社名:MECCANISMO・LAB株式会社
本社所在地:茨城県つくば市千現2-1-6 つくば研究支援センター内
代表取締役:加藤 友規
事業内容:MECCANISMO・LAB株式会社は、研究・半導体分野を中心に、機械設計および
自動化装置開発を支援する企業です。市販装置では解決が難しい課題に対し、
構想設計から詳細設計まで一貫して支援しています。
設立: 2022年1月
HP:https://www.meccanismo-lab.jp/
【本件に関する問い合わせ先】
https://www.meccanismo-lab.jp/#contactform
※関連情報もHPに順次掲載を予定しております。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
