世代別ハラスメントへの認識調査、50代と20代で「リモート会議での顔出し強要」への感じ方に19.3%のギャップありの実態
〜パワハラ防止法施行や男性の育休促進の動きには20代から60代約1,000名の約8割が「肯定的な印象」と回答〜
ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社(本社:東京都港区、代表:倉本祐子)は、世代間におけるハラスメントに対する感じ方/認識の実態調査を目的に、テレワークを行なっており、上司及び部下のいる20代から60代の会社員1,091名を対象に、インターネットによるアンケート調査を実施しました。
- 調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年11月5日〜同年11月11日
有効回答:テレワークを行なっており、上司及び部下のいる20代から60代の会社員1,091名
(20代220名/30代219名/40代217名/50代221名/60代214名)
- 1.テレワークにおけるハラスメントに対する感じ方
「Q1.あなたは、「上司がテレワークの際に、仕事をしているかわからないことを理由に、日報を書いて送ることを義務付ける」ことについて、パワーハラスメントに該当すると思いますか。」と質問したところ、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した20代(n=220)が50.0%、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した50代(n=221)が31.3%と、世代間で18.7%のギャップが明らかになりました。
<20代>
・絶対に該当すると思う:16.8%
・おそらく該当すると思う:33.2%
・おそらく該当しないと思う:32.3%
・絶対に該当しないと思う:13.2%
・わからない:4.5%
<50代>
・絶対に該当すると思う:6.8%
・おそらく該当すると思う:14.5%
・おそらく該当しないと思う:53.4%
・絶対に該当しないと思う:20.8%
・わからない:4.5%
(2)リモート会議の顔出し強要について、20代と50代で19.3%の世代間ギャップ
「Q2.あなたは、「上司がテレワークの際に、会議で顔出しすることを強要する」ことについて、パワーハラスメントに該当すると思いますか。」と質問したところ、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した20代(n=220)が55.0%、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した50代(n=221)が35.7%と、世代間で19.3%のギャップが明らかになりました。
<20代>
・絶対に該当すると思う:16.4%
・おそらく該当すると思う:38.6%
・おそらく該当しないと思う:37.3%
・絶対に該当しないと思う:5.0%
・わからない:2.7%
<50代>
・絶対に該当すると思う:8.1%
・おそらく該当すると思う:27.6%
・おそらく該当しないと思う:47.5%
・絶対に該当しないと思う:10.4%
・わからない:6.4%
(3)チャットでの『サボらず、きちんと仕事をしているのか』は、20代の約6割が「ハラスメントに該当する」と回答
「Q3.あなたは、「上司がテレワークの際にチャット上で、『サボらず、きちんと仕事をしているのか』と言う」ことについて、ハラスメントに該当すると思いますか。」と質問したところ、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した20代(n=220)が59.5%、「絶対に該当すると思う」「おそらく該当すると思う」と回答した50代(n=221)が43.9%と、世代間で15.6%のギャップが明らかになりました。
<20代>
・絶対に該当すると思う:18.6%
・おそらく該当すると思う:40.9%
・おそらく該当しないと思う:27.7%
・絶対に該当しないと思う:7.7%
・わからない:5.1%
<50代>
・絶対に該当すると思う:13.1%
・おそらく該当すると思う:30.8%
・おそらく該当しないと思う:41.2%
・絶対に該当しないと思う:5.0%
・わからない:9.9%
(4)テレワークによる上司の言動によるストレス増加について、50代は20.3%の一方で20代は48.2%と、約3割の世代間ギャップが浮き彫りに
「Q4.あなたは、テレワークになったことによって、出社をしていた頃よりも上司からの言動にストレスを感じることが増えましたか。」と質問したところ、「非常に増えた」「少し増えた」と回答した20代(n=220)が48.2%、「非常に増えた」「少し増えた」と回答した50代(n=221)が20.3%と、世代間で27.9%のギャップが明らかになりました。
<20代>
・非常に増えた:12.7%
・少し増えた:35.5%
・変わらない:35.9%
・少し減った:9.1%
・非常に減った:5.9%
・わからない:0.9%
<50代>
・非常に増えた:7.2%
・少し増えた:13.1%
・変わらない:65.6%
・少し減った:5.9%
・非常に減った:4.5%
・わからない:3.7%
- 2.パワハラ防止法施行や男性の育休促進について
「Q5.あなたは政府の、出産直後の父親を対象とした新たな休業制度(産休制度)を創設する動きについて、どのような印象を持ちますか。」(n=1,091)と質問したところ、20代〜60代の回答者約1,000名のうち、「非常にいい印象を持つ」が29.9%、「いい印象を持つ」が51.0%という回答となりました。
・非常にいい印象を持つ:29.9%
・いい印象を持つ:51.0%
・どちらかといえば、マイナスな印象を持つ:9.3%
・かなりマイナスな印象を持つ:2.6%
・わからない:7.2%
(2)ハラスメントの制度化や厳罰化の流れに対し、79.2%の会社員が「いい印象を持つ」と回答
「Q6.あなたは、今年6月に施行され企業に義務付けられたパワハラ防止法など、ハラスメントに対して厳しくなっていく制度や世の中に対して、どのような印象を持ちますか。」(n=1,091)と質問したところ、20代〜60代の回答者約1,000名のうち、「非常にいい印象を持つ」が28.3%、「いい印象を持つ」が50.9%という回答となりました。
・非常にいい印象を持つ:28.3%
・いい印象を持つ:50.9%
・どちらかといえば、マイナスな印象を持つ:11.9%
・かなりマイナスな印象を持つ:2.7%
・わからない:6.2%
- 3.上司にコミュニケーションをとる際に、気を付けて欲しいこと
「Q7.あなたが、リアルでコミュニケーションをとる際に、上司に気をつけて欲しい点を教えてください。」と質問したところ、「においを気をつけたほうがいい」や「周りに聞こえるところで仕事のミスを指摘しないで欲しい」など858の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・29歳:結論を急ぎ過ぎで、過程や今後の対応策を聴いて欲しい。
・28歳:飲み会を強制しないでほしい。
・25歳:指摘するだけではなくて根本的な原因や解決方法について話し合う。
・26歳:アルコールが苦手なので飲み会を控えて欲しい。
・28歳:外見や私生活に関することは深く追求しないでほしいです。
・27歳:他の人にも聞こえる声量で、個人的な情報発信や相談事をしないで欲しい。
・36歳:においを気をつけたほうがいい。
・36歳:周りに聞こえるところで仕事のミスを指摘しないで欲しい。
・46歳:本人が認めていない、あだ名で呼ぶ事。
・44歳:昔の成功体験を自慢げに話さないで頂きたい。
・49歳:つばを飛ばしたり、不快なにおいをさせないように、清潔にしてもらえればよい。
・55歳:時間にお構いなしの急な呼び出し。
・62歳:身だしなみと口臭。
(2)一方オンラインでのコミュニケーションで気をつけて欲しいこと、「文面が冷たい」や「ネットの知識を得ておいてほしい」の声
「Q8.あなたが、オンライン上でコミュニケーションをとる際に、上司に気をつけて欲しい点を教えてください。」と質問したところ、「文面が冷く感じる」や「ネットの知識を得ておいてほしい」など858の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・28歳:オンラインの用語などを説明しなければいけないので勉強していてほしい。
・24歳:文面が冷く感じる。
・26歳:遠隔での説教は勘弁してほしい。
・29歳:通信環境悪くてもイライラしないで欲しい。
・25歳:オンライン飲み会の必要性。お酒は特別好きというわけではないから。わざわざ買いに行くのも面倒。
・23歳:文面からでは、口調などが伝わらないので、優しい言葉掛けをしてほしい。
・31歳:オンライン会議のときにあまり後ろの部屋を眺め回さないでほしい。
・36歳:オンラインだとさぼっているのでは、と思われる表現があるので、言葉には注意いただきたい。
・32歳:ネットの知識を得ておいてほしい。
・46歳:映像を強要しないでほしい。
・49歳:勤務時間内かどうかは意識して連絡してほしい。
・53歳:メールで済むような簡単な内容でわざわざ電話してこなくてもよい。
・64歳:オンライン飲み会の強要。
- まとめ
調査によると、特に20代と50代の調査内容を比較した場合、「テレワークにおける日報の義務化」のハラスメント認識については、ハラスメントに該当すると感じる20代は50.0%の一方で、50代は31.3%と、20代の方が18.7%も多くハラスメントに該当すると感じていることがわかり、他にも「リモート会議の顔出し強要」についても19.3%の世代間ギャップが浮き彫りになりました。
調査結果からは、若い世代の方がハラスメントに対して敏感に感じとる傾向にあることがわかり、このようなハラスメントに対する認識の差が、職場内でのコミュニケーション不和を生み出す可能性があると考えます。
さらに、テレワークになったことで上司の言動によるストレス増加については、50代よりも20代の方が、27.9%も多くストレスを感じていることがわかり、リモートワークの一般化により、若い世代はより上司からのストレスを感じやすくなっていることもわかります。
以上の統計から、ハラスメントは世代において認識の隔たりがあることが示唆され、職場におけるハラスメントを減らすためには、やはり共通の認識や意識を醸成させることが重要だと考えます。
一方で、世代に関係なく、ハラスメントの制度化への動きについては肯定的な意見が多く、職場でのハラスメントを許さないという考え方は、今後益々高まっていくことでしょう。
コロナ禍で、これまでのコミュニケーションが難しくなったからこそ、組織は世代間でのハラスメントへの認識の差を理解し、組織全体のさらなる意識改革を進めることが必要と言えるでしょう。
- 会社概要
所在地 :東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942
代表 :倉本祐子
事業内容:企業研修、キャリアカウンセリング、企業コンサルティング
URL :https://diamond-c.co.jp/message.html
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