看護師を辞めたいなど最近退職を検討した医療従事者は33.5%、「医療従事者の勤務意識に関するアンケート」結果発表

感染リスクが心配ながらも、どの病院も同じ状況で転職出来ない

日本労働調査組合

日本労働調査組合(所在地:東京都足立区、執行委員長:安達雄也、URL:https://nichirou.com)は、コロナウイルス禍による医療逼迫がささやかれ、大変な状況の医療現場のイマを調査するため、全国の20歳以上で医療従事者の男女528名を対象に「仕事の退職動機に関するアンケート」を実施。医療従事者の33.5%が退職を検討したことが判明しました。


調査結果トピックス
1.最近退職を検討した医療従事者は33.5%
2.医療従事者として業務を続けるには「感染リスク、対策」の不安が36.1%
3.医療従事者として最近感じるメリット第1位は「特になし」が33.8%


1.最近退職を検討した医療従事者は33.5%

Q1:最近退職を検討したことがありますか?Q1:最近退職を検討したことがありますか?


看護師などに代表される医療従事者として勤務されている方に対して、最近退職を検討したことがありますか?というアンケートに、「ある:コロナウイルスの影響」が11.4%、「ある:コロナウイルスの影響とは別の理由」が22.1%、「ない」が66.5%の調査結果となりました。2018年(平成30年度)の厚生労働白書(厚生労働省発表)による「医療従事者」の人数は約320万人、アンケート結果をそのまま当てはめると、退職検討者は約107万人いることが想定されます。簡単に人員の補充が出来ない医療従事者に対して、コロナウイルス対策、補償、高齢化など、医療業界の人員問題への早急な対応が求められることが、退職潜在層の数からも伺い知れます。


2.医療従事者として働き続ける場合の懸念や不安の第1位は「感染リスク、対策」で36.1%

Q2:医療従事者として働き続ける場合に懸念や不安があれば教えてくださいQ2:医療従事者として働き続ける場合に懸念や不安があれば教えてください


医療従事者として働き続ける場合に懸念や不安があれば教えてくださいという質問には、第1位が「感染リスク、対策」で36.1%、第2位が「懸念や不安はない」が29.5%、第3位が「その他」で7.7%、第4位が「自身の健康」で4.8%の結果となりました。感染リスク、対策、自身の健康、風評被害など、感染リスクによる不安が継続的な勤務の不安材料になる一方、第2位は「懸念や不安はない」の29.5%でした。正しい知識で正しく対策をすれば、継続的な勤務が行えるという医療従事者の強い意志を感じます。


3.仮に退職をする場合の懸念や不安の第1位は「懸念や不安はない」で31.2%

Q3:仮に退職をするとした場合に懸念や不安があれば教えてくださいQ3:仮に退職をするとした場合に懸念や不安があれば教えてください


仮に退職をするとした場合に懸念や不安があれば教えてくださいという質問には、第1位が「懸念や不安はない」で31.2%、第2位が「収入不安」で28.6%、第3位が「転職先が見付かるか」で23.6%の結果となりました。第1位の「懸念や不安はない」は、一般的に不況や有事の事態にも強く、給与も安定している医療従事者の特徴を表す結果ですが、第2位はその反対の「収入不安」、第3位は「転職先が見付かるか」で、合計すると52.2%になり、コロナ禍で影響を受けた病院や、実際にボーナスが削減されるなど、直接の影響を受けている人達との温度差が伺い知れます。


4.医療従事者として働くことの最近感じるメリットの第1位は「特になし」で33.8%

Q4:医療従事者として働くことの最近感じるメリットを教えてくださいQ4:医療従事者として働くことの最近感じるメリットを教えてください


医療従事者として働くことの最近感じるメリットを教えてくださいという質問には、第1位が「特になし」で33.8%、第2位が「雇用の安定」で20.0%、第3位が「自尊心」で11.9%、第4位が「経済的な安定」で9.4%の結果となりました。雇用の安定、自尊心、経済的な安定など、医療従事者の特徴が上位にはありますが、1位は「特になし」が33.8%で、コロナ感染のリスクや風評被害など、最近ではメリットが薄くなっていることが伺い知れます。また次点として「最新の医療情報を得る」、「ワクチンの優先接種」があり、コロナ対策に関するデマ情報への知見、感染リスクへの優先的な対策など、「雇用の安定」、「経済的な安定」ともに、コロナ禍におけるメリットが、感じる理由としては上位を占めています。


5.医療従事者として働くことの最近感じるデメリットの第1位は「感染リスク」で30.4%

Q5:医療従事者として働くことの最近感じるデメリットを教えてくださいQ5:医療従事者として働くことの最近感じるデメリットを教えてください


医療従事者として働くことの最近感じるデメリットを教えてくださいという質問には、第1位が「感染リスク」で30.4%、第2位が「特になし」で27.2%、第3位が「ワークライフバランス」で10.4%、第4位が「風評被害」で8.7%の結果となりました。コロナ関連の理由として、「責任の重さ」や「プライベートの行動制限」では、医療従事者だからこそ感染してはいけないという強い自制心が伺い知れます。


まとめ.大変な状況でも前を向いて最前線で働き続ける医療従事者には心から感謝を
働き続ける場合の懸念や不安、最近感じるデメリットには感染リスクに伴う内容が大きな割合を占める一方、全体での退職を検討された方は33.5%にとどまっています。大変な状況ではありながら、前を向いて日々目の前の患者に向き合い続けている医療従事者の方達には心から感謝を表明し、風評被害などは断固として否定、医療従事者の方達がこれからも不安なく働き続けられるよう、制度、補償、様々なサポートはもちろんのこと、病院では「ありがとう」の一声が私達に出来る最大のサポートではないでしょうか。


日本労働調査組合では、定期的に労働調査結果を発表しています。
その他の労働調査結果は以下URLよりご覧いただけます。
URL:https://nichirou.com/category/reseach


【調査概要】
調査名:医療従事者の勤務意識に関するアンケート
調査対象:20歳以上で医療従事者の男女525名
調査地域:全国
調査期間:2021年3月8日
調査方法:インターネット調査


日本労働調査組合について
日本労働調査組合は、仕事上で悩みを抱えているすべてのビジネスパーソンに寄り添い、労働問題、社会問題を改善していくことを目的として設立されました。執行委員長の安達自身、過去に職場の人間関係から精神的な病気になり、社会復帰まで二年間を要した経験から、支えてくれた方への感謝と、同じような悩みをお持ちの方をひとりでも多くサポートしたいという思いから設立。

主な活動内容は、インターネット上で労働調査を行い、メディアを通して情報発信を行います。労働者の方々、あるいは経営者層にデータで見ていただき、労働環境の改善、しいては社会に還元することを目的としています。また多くの労働者の方々に組合に参加していただき、労働環境の改善に努めていくサポートを行っています。


【団体概要】
団体名:日本労働調査組合
所在地:東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター10階
執行委員長:安達 雄也(アダチユウヤ)
設立日:2021年1月15日
団体URL:https://nichirou.com/
サポートURL:https://nichirou.com/taisyoku
主活動内容:労働に関する調査と情報発信
 

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会社概要

日本労働調査組合

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URL
https://nichirou.com/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター10階
電話番号
03-4405-3848
代表者名
須藤晴香
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年01月