半導体検査向けDUVレーザ「高出力266nmレーザ/新波長193nmレーザ」の受注開始

半導体ウエハからフォトマスクまで、検査の高感度化・高スループット化を加速

株式会社オキサイド（本社：山梨県北杜市武川町牧原1747番地1、代表取締役社長 山本正幸）は、半導体検査向け主力製品であるDUVレーザシリーズにおいて、266nm高出力（標準8W、最大12W）モデル、及び新たに開発した波長193nmレーザを2026年より受注開始いたします。

266nm高出力モデル(標準8W、最大12W)

波長193nmモデル

1.製品概要

「QCW Kalama」シリーズは、高い信頼性と長寿命が要求される半導体ウエハ検査向けに開発された、深紫外（DUV）ピコ秒パルスレーザ（注）です。半導体デバイスの微細化が進む中、検査における高感度化と効率化は継続的な課題となっています。オキサイドは、この課題に対応するため「QCW Kalama」シリーズの性能向上とラインナップ拡充を進めています。

266nm高出力モデル：検査効率の向上とスループットの改善

この度、266nm高出力モデルでは、従来の3W出力から標準8W、最大12Wへと出力を高めました。従来機と同等の筐体サイズを維持しながら、基本波レーザの高出力化と当社独自の高品質CLBO結晶により実現しています。これにより、半導体ウエハの微細な欠陥検出能力の向上が見込まれ、検査時間の短縮に寄与します。本モデルは、繰り返し周波数100MHz、波長266nmの疑似連続波ピコ秒パルスレーザです。

新波長全固体193nmレーザ：検査対象の拡大と新たな応用分野への対応

新たに開発に成功した波長193nmレーザは、波長193nm、繰り返し50MHz、平均出力0.2W超を実現した全固体深紫外ピコ秒レーザです。当社が長年培ってきた波長変換技術と高品質CLBO結晶を駆使し、高出力且つ短波長化を実現しました。従来のウエハ検査に加え、ArFリソグラフィ用フォトマスク検査、医療分野、光学素子検査用光源としての応用が可能です。

2.主な特長

【266nm高出力化モデル】

• 標準8W、最大12WのDUV出力により半導体ウエハ検査の感度とスループットを飛躍的に向上

• 従来機と同筐体サイズを維持しており、既存の検査装置への導入も容易な省スペース設計

【新波長193nmモデル】

• ArFリソグラフィ用フォトマスク検査に対応する193nm波長を実現し、半導体検査の適用範囲を拡大

• ArFレーザ（エキシマレーザ）と同じ波長を全固体レーザで実現

• 高ビーム品質

• 高品質CLBO結晶の採用により、半導体製造現場の厳しい要求に応える安定稼働と長期使用を実現

• 半導体ウエハ検査、フォトマスク検査に加え、医療分野、光学素子検査など幅広い分野での活用

3.展示会情報

高出力モデルの開発成果は、光工学・レーザ分野の世界最大の展示会「PhotonicsWest 2026」にて発表予定です。（講演タイトル：DUV quasi-CW laser of average power scalable over 10 W and long lifetime using CLBO crystal for industrial application）

イベント名：PhotonicsWest 2026

会期　　　：2026年1月20日-2026年1月22日

会場　　　：Moscone Center, 米国 サンフランシスコ

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（注）ピコ秒レーザとは：レーザは、連続的に光を出力するレーザと間欠的に光の出力を繰り返すレーザに分類され、後者をパルスレーザと呼びます。パルスレーザは一定時間継続する光出力を繰り返しますが、その継続時間が数ピコ秒から数百ピコ秒の範囲にあるレーザがピコ秒レーザです。ピコ秒とは1兆分の1秒という極めて短い時間を表します。

本件に関する問い合わせ先

株式会社オキサイド　レーザ事業部

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