多文化共生の助け合い 外国人住民の「困りごと」を地域住民がワンタイムでサポート! NPO JIIが新たな地域支援をスタート

日本初(※)外国人住民向けに、住民による単発生活サポート提供を東京23区+近郊エリア中心に開始

JII

特定非営利活動法人アジア人文文化交流促進協会(以下、JIIという)(東京都目黒区、理事長 石川憲彦)は、外国人住民の日常の困りごとを地域のボランティアがサポートする新たな事業「スポットおとなりさん」を2025年2月17日より開始します。本事業では、外国人住民が抱える生活インフラ、医療、教育、行政手続きなどの課題に対し、地域ボランティアが単発でサポートします。従来の公的支援や支援分野の制約を超え、必要なときにピンポイントで支援を受けられるのが特徴です。地域住民が主体となり、外国人住民との助け合いの輪を広げることで、多文化共生の新しい形を実践し、誰もが安心して暮らせる地域づくりに貢献します。

※自団体調べ

「スポットおとなりさん」立ち上げの背景ーー1対1の交流から生まれる絆――外国人住民の暮らしを支えるOFP

JIIは2020年に、日本で初めて「おとなりさん・ファミリーフレンド・プログラム(以下、OFP)」を立ち上げました。OFPは、日本人ボランティアと近隣に住む外国人住民がペアを組み、半年間1対1で交流しながら、日本語の学習や生活情報の提供、文化・習慣の理解をサポートするプログラムです。外国人住民が日本での生活にスムーズになじむことを目的とし、交流を通じて友情が育まれ、活動終了後も継続的に関係を築くケースが多く見られます。

これまでに、子育て家庭、会社員、妊婦、留学生、ALT、難民・避難民など、さまざまな立場の外国人住民を支援してきました。累計で1400人以上の日本人ボランティアと外国人参加者が申し込み、丁寧なマッチングにより、マッチング成功率および半年間の活動達成率はいずれも90%台を維持。双方にとって満足度の高いプログラムとなっています。

避難民支援から一般外国人住民へ――地域の力で広がる多文化共生の形

2022年、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ウクライナ避難民への支援を開始しました。その後、アフガニスタン難民をはじめとする避難民を受け入れ、ボランティアチームが主体となり、難民・避難民が日本社会になじむための生活支援を柔軟に提供してきました。

OFPでの経験や難民・避難民支援を通じ、日本で暮らす一般の外国人住民も同様の課題を抱えていることを実感し、本事業の立ち上げにつながりました。

「スポットおとなりさん」の開始にあたり、2024年12月に応援寄付キャンペーンを実施しました。54名の方々から合計1,089,742円のご支援をいただき、新事業をスタートすることができました。ご支援くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

OFPの活動を通じて培った、難民支援を含む外国人住民へのきめ細やかなサポート経験を活かし、お手伝いを必要とする方に適切な支援を提供します。支援を担うのは、OFPに登録する数百人の日本人ボランティアです。彼らは「外国人住民のために自分ができることをしたい」「生活面の課題を理解したい」という思いを持って活動に参加しており、すでに心強い支援体制が構築されています。  

「スポットおとなりさん」の概要

スポットおとなりさんの仕組み
スポットおとなりさんとOFPの違い
  • 対象者:東京都23区+近郊エリアに暮らす外国人住民※

  • サポート内容:福祉、医療、教育、ライフラインに関わる欠かせない分野の課題に対して、手続きや言語面のサポートを提供する(対面またはオンライン)

  • 料金:無料(ただし、ボランティアの交通費等および振込手数料をご負担ください)

  • 対応時間:平日・土曜日の午前8時30分〜午後6時

  • 依頼方法:JIIのHPの依頼フォームより申し込み

    ※当面数ヶ月の間は、まずはすでにOFPに登録済の外国人会員、関連団体からの依頼への対応からスタートし、順次に登録していない外国人対象者に拡大予定です。 

<サポートの具体例>

・区役所手続きへの同行

・病院への受診同行

・子どもの健診時の同行

・保育園入園書類の記入

・教育機関での保護者面談の同行

・ガス、水道、電気、インターネット開通

・不動産相談への同行 など


スポットおとなりさんの魅力

  • 気軽に参加:単発で外国人利用者のサポートができます(1回3時間以内)

  • 多くの外国人と関わる:様々な外国人のサポート活動に関わることができます

  • スキルアップ:サポートを重ねることで経験やスキルがアップします

  • 安心:JIIが本人確認や内容の詳細確認を行うので、安心して活動できます

                  

「助ける」だけでなく「つながる」――日本人と外国人がともに築く未来

JIIの活動は、単に外国人住民を支援するだけではありません。日本人と外国人が互いに助け合い、学び合いながら理解を深めることで、すべての人が暮らしやすい社会を共に築くことを目指しています。そのためには、一人でも多くの外国人と日本人が実際に交流を重ね、相互理解を深めることが不可欠だと考えています。

今後は、行政や企業との連携にも積極的に取り組み、「スポットおとなりさん」を通じて、公的機関や企業が対応しきれない領域を補いながら、多文化共生社会の実現を目指します。私たちは、この取り組みが社会にもたらす価値と影響を信じ、より多くの人に受け入れられることを願いながら、今後も精力的に活動を続けていきます。


担当者コメント

特定非営利活動法人アジア人文文化交流促進協会 理事兼事務局長 YANG MIAO

日本人にとっては些細な日常のタスクでも、外国人住民にとっては、言葉の壁や社会システムの違いによって調べるだけでも膨大な時間がかかり、簡単には解決できないことが多くあります。その中、支援してくれる人とつながることで、停滞していた日常が動きだす瞬間を私たちは何度も目の当たりにしてきました。「できる人が、できるときに、少しのお手伝い」——このシンプルな行動が、今まで目に見えなかったけれどすぐそばにある多くの課題を解決できると信じています。

4年間のOFPの活動を通じ、多くの日本人が「外国人住民をサポートしたい」という思いを持っていることを実感しました。また、難民や避難民の日本での生活を支える中で、私たち自身も貴重な経験を積み重ね、支援の幅を広げてきました。「スポットおとなりさん」は、こうした活動をより多くの外国人住民、そして支援に関心のある日本人へと届けるための大きな一歩となります。

私たちは、外国人住民が「外国人だけのつながり」に閉じ込められることは、真の共生社会ではないと考えています。外国人住民が日本社会に馴染み、より深くつながるための新たなチャンネルを生み出すことが、私たちの役割です。日本人が外国人住民の困りごとを手助けすることは、単なる支援にとどまらず、直接的な関わりを通じて深い絆を築き、双方に新たな発見や喜びをもたらす貴重な機会にもなります。

日本人と外国人住民が交流し、相互理解を深める機会が増えれば増えるほど、対立や誤解を乗り越え、誰もが心地よく暮らせる社会が築かれていくでしょう。


団体概要

団体名:特定非営利活動法人 アジア人文文化交流促進協会 

    Japan Intercultural Intelligence(JII)

住所:東京都目黒区下目黒5-27-5

代表者:理事長 石川 憲彦

設立:2010年

団体ビジョン:多様性を活かした「文化共生」の理想を実現する

公式ホームページ:www.j-ii.org

(私たちについて)https://j-ii.org/about/

(受賞歴)https://j-ii.org/

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お問い合わせ先

Email:info@j-ii.org

TEL/FAX:03-6452-3760

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会社概要

URL
http://www.j-ii.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都目黒区下目黒5-27-5
電話番号
03-6452-3760
代表者名
石川 憲彦
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年01月