「人の価値観」と「年収」の相関関係が明らかに 大企業が欲しがる“イノベーター人材”の出現率はわずか10%
<約5千人の大規模な「適性検査」のAIによる分析結果>
AI(機械学習)が採用候補者の入社後活躍・退職確率を予測する将来予測型ピープルアナリティクスサービス「TRANS.HR」を展開する株式会社トランス(本社:東京都渋谷区、代表取締役:塚本 鋭)はこの度、ビジネスパーソンがもつ固有の価値観と雇用傾向に関する調査を実施しました。この調査では、10万を超える一般的な適性検査の結果と入社後評価のデータを分析し、AIが導きだした“人の特徴が表れる6つの資質”と約120問の質問項目で構成される当社開発の適性診断を利用。この適性検査を約5千人に対して行った結果、次のような傾向が見られましたので発表いたします。
【調査結果】
■トピックス①
20代は「専門家」タイプ、30代は「指導者」タイプの年収が高い傾向。
20代から500万円以上稼ぐのは「イノベーター」タイプ。
■トピックス②
「イノベーター」タイプは、全年代で給与が高くなりやすく、
ITベンチャー経営者※はほぼこのタイプ。出現率は約10%と希少。
※代表取締役と取締役
(調査対象:20歳から59歳のビジネスパーソン N=5808人 調査方法:インターネット調査 調査期間:2019年6月9日~14日 ※年収は総務省統計局の「2018年労働力調査」に基づき性年代によりウェイトバック集計を行った結果を掲載)
■トピックス①詳細
AI(機械学習)により特徴を導き出した「TRANS.適性診断」では、診断結果(価値観)により「8タイプ」に分類されます。タイプごとに強み・注意点があり、それぞれのタイプが活躍できる業種・職種が異なります。
【TRANS.適性診断における価値観タイプ分類】
20代は「専門家」タイプ、30代は「指導者」タイプの年収が高い
TRANS.適性診断による「価値観タイプ」と「年収」の関係性を調べると、年代ごとに年収が高まるタイプがいることがわかりました。
20代では、内省型(思考を好む)の「専門家タイプ」が評価されやすいですが、30代では外向型(コミュニケーションを好む)の「指導者タイプ」が評価されやすく、年齢によって企業に評価されやすい価値観タイプが異なることがわかります。
この結果は、年齢によって企業内で求められる役割が変化していることに起因すると考えられます。
【価値観タイプ・年代別の平均年収】
20代から500万円以上稼ぐのは「イノベーター」タイプ
また20代で500万円以上稼ぐ高年収者の割合をみると、「イノベータータイプ」は他タイプの2倍以上の出現率という結果になりました。
若いうちから年収が高い人は「安定」や「調和」という価値観ではなく、「創造」や「結果」という価値観を持っていることがわかります。
【20代で500万円以上稼ぐ人の割合】
■トピックス②詳細
「イノベーター」タイプは、全年代で給与が高くなりやすく、ITベンチャー経営者※はほぼこのタイプ。出現率は約10%と希少。
※代表取締役と取締役
全年代における価値観別の平均年収を見てみると「イノベーター」タイプが最も年収が高いという結果になりました。一方、それぞれの「価値観タイプ」の出現率をみてみると、「イノベーター」タイプは11%に過ぎず、希少な価値観であることがわかります。
一方、ITベンチャー企業の経営者20名の価値観を調査したところ、本調査ではすべての社長(代表取締役)が「イノベーター」タイプであることがわかりました。また取締役全体でも8割が「イノベーター」タイプでした。
「創造」と「結果」を重視する「イノベーター」タイプは、起業家には多いですが、社会全体としては希少種のため、年代や会社の業種・規模に関係なく社会から求められ年収が高くなっていると考えられます。
【価値観タイプ別の年収・人数割合】
【ITベンチャー社長の価値観分布】
■調査結果に関して
昨今、日本の大企業においては、従来のビジネスモデルから脱却し、新しい成長戦略を描くことが求められています。その中で、新規事業を担うことができる人材の発掘・育成は各社の人事課題の1つとなっており、様々なアセスメントが実施されています。
今回の調査では、ITベンチャー社長に多い「イノベーター」タイプの人材特徴が定量化できました。「イノベーター」タイプは、「創造」と「結果」を重視する価値観をもつ希少な人材であり、新規事業の成功確率を高められる人材です。大企業は、「価値観」の分析を行うことで、新規事業を担う人材の発掘を効率的に進められる可能性があるでしょう。(株式会社トランス 代表取締役 塚本 鋭)
株式会社トランス 代表取締役 塚本 鋭
東京大学・大学院において、機械学習(AI)や大規模シミュレーションに関する研究に従事。人工知能学会研究会優秀賞・東京大学工学系研究科長賞(総代)等を受賞。大学院修了後、株式会社野村総合研究所にコンサルタントとして入社し、ICT・メディア領域を担当。
2013年に株式会社クラウドワークスに参画し、2014年に上場を経験。プラットフォーム事業のデータ分析・産官学連携を主担当すると共に、B2B事業責任者、カスタマーサポート部門責任者、子会社副社長等を歴任。2018年に株式会社トランスを設立。
■会社概要
会社名:株式会社トランス(TRANS.,inc.)
事業内容:TRANS.HRの企画・開発・販売・運営・サポート
所在地:東京都渋谷区恵比寿2-28-10
設立:2018年4月
出資元:東大創業者の会応援ファンド
※ファンド出資者:ユーグレナ 出雲氏、ホットリンク 内山氏、ミクシィ 笠原氏、エルテス 菅原氏、Gunosy 福島氏、マネックス 松本氏、スター・マイカ 水永氏、エボラブルアジア 吉村氏
代表者:塚本 鋭
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