兵庫県丹波篠山市 狩場一酒造 地域の里山を次世代につなぐ活動、ミチのムコウ「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」企画の4年間の活動を報告
里山を舞台にした4年間の挑戦を振り返り、節目の5年目に向けてさらに活動を多くの方に知って頂きたい! 地域に根差した活動はこれからも続きます。

はじめに ~「ミチのムコウ」と「狩場一酒造」~
2022年、兵庫県丹波篠山市古市地区にて「ミチのムコウ」プロジェクトが始動。
このプロジェクトは、人の手が入らなくなりつつある里山を次世代へつなぐため、多様な関わりで農村・地域を活性化することを目指しています。その中の参加型プログラム「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」は、田んぼづくりから田植え・生き物調査・稲刈りまで、酒米「五百万石」を育て、お酒のラベルデザインも自分たちで決めます。狩場一酒造は、このプログラムのお酒造りを担当し、プロジェクトのメンバーと参加者と一緒に活動をしています。高齢化により耕作が難しくなった農地を活用しており、地域ではぐくまれたオリジナルの日本酒として定着してきました。
今回のプレスリリースでは4年間の活動を振り返り、気持ちを新たに5年目のスタートを切るため、これまでの取り組みや酒蔵に起きた変化をまとめて報告いたします。
「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」活動の報告
イベントの参加人数は1年目から4年目までほぼ同数で、年間のべ500人ほど。繰り返し参加される方が3割程度で、参加者の子どもの成長を感じることもしばしばあります。イベントの運営においては、神戸大学に拠点をおく「ESDプラットフォームWILL」を中心とした有志の方々に支えられています。加えて、スポーツ心理学を専門にする方や、近隣地域で類似の活動をしたいと考えていらっしゃる方など、それぞれに農業や農村と関わる理由やモチベーションを持って参加して頂いてます。さまざな方が関わることで、多角的な視点から活動を捉え、多方面へ活動が展開されていくことに面白みを感じた4年間でした。
●年間スケジュール


「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」を通して得た成果や気付き
4年間活動を通して感じる変化を、参加者、地域、生態系、そして事業という4つの観点からお伝えします。
まず、参加者のみなさまとお話していると、「天候が気になるようになった」といった声や、米価格の変化についてこれまでよりも身近なこととして考えるようになったといった声をいただきます。次に、地域のみなさまからは、「今年も頑張ってはるね」と毎年恒例の行事として受け入れていただけるようになってきたことが感じられ、また、天日干しの稲木が並ぶ風景は「懐かしい」とお話してくださります。生態系の観点では、草刈り等の手入れの頻度が増えたことで畦草の種類が増えたり、有機肥料を用いた特別栽培による土づくりができてきたと感じるほど、米の収量が上がっています。また、事業としては、この酒米プロジェクトを通じて新しい仲間が加わり、イベント以外にも農作業の手伝いに来てくれたり、新しい企画「農村×能村*」が生まれたりと、活動の広がりを感じています。
今後は、農を起点としてさらに深く「里山」へと着手していけるよう、新たなプロジェクトを企画中です。
酒蔵として活動に参加して得た成果や気付き


4年間の「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」に参加することで、蔵のイメージに変化があったように感じています。酒米からお酒を仕込むプロジェクトは、クラウドファンディングなどを通して一つのトレンドとなっていたようで、蔵を訪れるお客様や、営業先での酒販店・問屋の方に、楽しそうな活動をされていますねと想像以上に多くの声をかけて頂きました。
また、田植えや稲刈り、蔵見学会を通して、直接参加者の方と会話をする機会を得られたことで、参加者の方が、どんなことに興味をもち感動されるのかを直に知ることができました。特に田植えでは、裸足のまま土に触れることが、子供だけでなく大人にとっても新鮮で、夢中になって作業をされている様子に、お米や自然環境を想う気持ちを感じ取ることができました。丹波篠山市の古市地区という地域が、多様な動植物が生きる山に囲まれ、川には清らかな水が流れる、私たちにとって当たり前の里山の風景にこそ価値があり、次の世代にも繋げていきたいと意識するきっかけになりました。
さらに、このプログラムを通して、新しい蔵のファンの方が出来たことも良かった点です。瓶内二次発酵のお酒造りに挑戦することで、参加者だけなく新しい日本酒を求めている方に、お酒を通して「ミチのムコウ」プロジェクトや地域の状況を知って頂くことができました。お酒を楽しむことで、蔵だけでなくその周辺の環境や風景、人の暮らしを応援できる今までにないお酒だと考えています。
まとめ
2022年にスタートした「ミチのムコウ」プロジェクトの参加型プログラム「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」も来年で節目の5年目となります。これまで活動を継続してこられたのは、活動を楽しみにされている参加者を始め、お酒を楽しみにされている方、そして地域の方の理解のおかげです。今後も活動を継続していくために、4年かけて育ててきた田んぼと参加者との関係性を大切にし、私たち狩場一酒造は、さらにおいしいお酒となるように技術に磨きをかけていきたいと思います。
また、プロジェクトの目的やこれから目指す方向性をメンバーや参加者と共有し、深い関係性を築いていきます。その先に、この活動の目的としている、里山の環境を次世代へとつなぐことができると考えています。
「ミチのムコウ」の販売と2026年度の活動の募集について
■ミチのムコウのお酒について
ミチのムコウ 特別純米酒 瓶内二次発酵
2025年12月20日 販売開始
※現在、予約受付中です。
1000本数量限定
※2025年12月で販売終了予定。
※ラベルのデザインは2024年のものです。

■「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」について
参加者募集中
※2026年2月末日まで
参加費30,000円
「日本酒(名前はまだです)」×4本+「体験」
※田植えや稲刈りなどの米づくり体験、酒蔵見学に参加していただけます。
※1グループ何名様でもご参加いただけます。
募集口数:100口(上限に達し次第締め切り)
栽培農園:丹波篠山 吉良農園

狩場一酒造について
1916年創業。杜氏として活躍した初代の狩場藤蔵が、生まれ育った場所で酒造りをしたいと考え、良い水を求めて今の場所に蔵を建てたのが蔵の始まり。軟水で仕込む清酒「秀月」は、飲み飽きないお酒として地域の方の暮らしを潤してきました。
公式HP https://syuugetu.jp/
ミチのムコウ
丹波篠山市古市地区で、「里山を次世代に繋げたい」という想いを持つメンバーが集まり始まったプロジェクト。「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」以外にも里山をフィールドに、座学と実習を通して有機農法や山仕事を学ぶ「BE SATAYAMA 2030」など積極的に活動を行っています。
主催:一般社団法人AZE
連携:丹波篠山 吉良農園
※活動の詳細は農園HPをご覧ください https://kira.farm/
*農村×能村について、詳しくは農園ブログ
【ミチのムコウ】丹波篠山国際博オリジナル企画『農村×能村』 田植えVer | 丹波篠山 吉良農園
■本件のお問い合わせについて
狩場一酒造株式会社
電話:079-595-0040
Mail:syuugetu@aurora.ocn.ne.jp
担当:岡村
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