52％が転職エージェントになって「ネガティブなギャップがあった」と回答。就職理由から実態まで徹底調査！

給与面が大きなギャップに？しかし求職者からの感謝などやりがいを感じることも多い

Simple株式会社

2023年11月7日 10時10分

有料職業紹介事業を展開するSimple株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役：佐藤裕志）は、エージェントになった上での理想と現実のギャップに関する調査を行いました。

転職活動で転職エージェントを利用した経験がある方も多いことでしょう。

求職者の希望条件に合った企業の紹介だけでなく、今後の人生を見据えたキャリアに関する相談や関係書類作成の補助など、エージェントの仕事内容は実に幅広いです。

エージェントを経験した方の中には、想像していた仕事とのギャップに驚かされた方もいるのではないでしょうか？

今回は、転職エージェント経験者に、働く中で感じたギャップについて伺ってみましょう。

現在転職を考えている方や、転職エージェントとしてキャリア形成をしていきたい方はぜひ参考にしてみてください。

＜調査概要＞

調査概要：エージェントになった上での理想と現実のギャップ

調査期間：2023年10日26日（木）

調査機関：WEBアンケート（設問選択・記述式）

調査対象：転職エージェント、転職エージェント経験者

調査人数：100人

転職エージェントになろうと思った理由！給料の高さが決め手に…！？

転職エージェントは、日々多くの求職者の支援を行っており、仕事内容も多岐に渡ります。

まず、このように“激務”のイメージを持たれることも多い転職エージェントになろうと思った理由について、伺ってみたところ、約半数の方が「給料が高いと聞いたから（49.0%）」と回答しました。

業界ごとの給与水準は、求職者にとって大きな判断軸になるかと思いますが、比較的給料が高いと聞いたことで転職エージェントになろうと考えた方が多いようです。

また、次点には「求職者の転職支援がしたかったから（37.0%）」「企業の採用支援をしたかったから（32.0%）」が続きました。

こちらの調査は複数選択可能だったことから、給与面だけでなく転職支援や採用支援を通じたやりがいを求めて職に就いた方も多いのかもしれません。

転職エージェントは、求職者と企業をつなぐポジションになりますから、世の中にも求められる重要な職業といえるでしょう。

では、実際に働いてみて感じたことはあるのでしょうか？

感じた仕事のギャップとは。「給料の安さ」や「ノルマの厳しさ」を感じる方が多数

続いて、理想としていた働き方とのギャップを感じたことがあるか伺ったところ、「ある（ネガティブな意味で）（52.0%）」「ある（ポジティブな意味で）（32.0%）」「ない（16.0%）」という回答が集まりました。

ギャップを感じたことがない方やポジティブな意味でギャップを感じた方が一定数いる一方で、ネガティブな意味でのギャップを感じた方も半数以上いる、という結果になりました。

具体的にどのような面でギャップを感じたのでしょうか？

ネガティブな意味で感じたギャップについて伺ったところ、「給料が安い／昇給額が低い（59.6%）」と回答した方が最も多い結果となりました。

エージェントになった理由でも1位に挙げられていた給料は、もともと期待値も高くギャップを感じやすい要素だったのかもしれません。

次に多かった回答は「ノルマが厳しい（38.5%）」「対応範囲が広い（覚えることが多い）（34.6%）」「残業が多い（32.7%）」となりました。

特にノルマや対応範囲など、実際に現場で働いてみないと実感できない要素にギャップを感じる方が多いようです。

また、対応範囲の広さから残業が多くなるといった悪循環に繋がっている可能性も考えられます。

加えて、「求職者に寄り添った支援ができない（28.9%）」という回答もあり、仕事のやりがいという観点でギャップを感じた人も一定数見受けられます。

逆にポジティブな意味でのギャップを感じた方もいましたが、具体的にどのようなことで感じたのでしょうか？

ポジティブな意味で感じたギャップについて伺ったところ、「自分のスキルにあった仕事が振られる（53.1%）」と回答した方が半数以上で最多となりました。

企業の体制による違いはあるものの、個人の対応範囲と適性を合わせた仕事の割り振りに対して、良い印象を受ける方が多いようです。

また、「給料が高い／昇給額が高い（34.4%）」「残業が少ない（28.1%）」と回答した方も次に多いことがわかりました。

給料や残業時間に関しては、求める生活水準やワークライフバランスの捉え方で、人により特に感じ方が分かれやすい要素なのかもしれません。

さらに、4人に1人は「スキルアップにつながる業務が多い（25.0%）」と回答しており、対応範囲の広さにより身につくスキルが、自身のキャリア形成につながると感じている方も多いようです。

転職エージェントのキャリア形成。半数近くの方は今後もエージェントとして働きたい！

これから転職エージェントになりたいと考えている方は、働き始めてからのキャリアについても気になるところだと思います。

そこで、今後のキャリアについてどう考えているのか伺ったところ、「正直悩んでいる、わからない（27.0%）」が最も多い結果となりました。

転職のプロ、と言われるエージェント自身も、日頃の激務や自身のキャリアを考えたときに、このまま同じ職業や会社で働き続けるのがベストなのか迷っている方も多いようです。

また、「今の会社で転職エージェントを続けたい（24.0%）」「違う会社で転職エージェントを続けたい（20.0%）」と回答した方が次に多かったことから、半数近くの方は転職エージェントを続けたいと考えていることもわかりました。

その中でも、違う会社で働きたいと考えている方がいることから、仕事内容ではなく今所属している会社の労働環境に不満を抱いている方もいるのではないのでしょうか。

では、今の会社でも違う会社であっても、エージェントという職業自体は続けたいと考える理由はなんなのでしょうか？

転職エージェントをしていてよかったと思うことや、やりがいを感じることについて伺ったところ、「求職者に感謝されること（42.0%）」「人生の大切な選択に携わることができること（41.0%）」「紹介した方の活躍を聞くこと（37.0%）」という回答が集まりました。

上位3つはいずれも求職者に関わる回答となりました。

求職者あっての転職エージェントですから、やりがいを感じる場面も求職者に関連する要素が多いことがわかります。

最後に、よかった、やりがいを感じた具体的なエピソードについて伺ったところ、以下のような回答が集まりました。

実際の声

・転職成功の報告はいつも嬉しい

・うまく求職者の希望にマッチした採用先に繋げられ、無事採用されたとき

・人生の大きな選択に自分が役立てた時がすごく嬉しい

・単純に求職者の方と信頼関係が築けていくことが楽しい。結果も大事だが、求職者の方の現在のメンタルケアも兼ねていると思う。なので戦略を練って共に戦っていく感じが楽しいし、嬉しい

・相手の要望に沿った形で答えられると嬉しくなる

・求職者が希望する会社に入社できて感謝されるとき

具体的なエピソードとしても、やはり求職者の転職支援という観点から、やりがいや喜びを見出している方が多いようです。

他者の人生における大きな分岐点に関わることができるのは、自身の仕事を誇りに思う大きな理由となるでしょう。

転職エージェントになってギャップを感じる方は多い。しかし、やりがいも多く転職に欠かせない存在

調査を通して、転職エージェントとして働くうえで感じたギャップややりがいなど、多くのことが明らかになりました。

給料の安さやノルマの厳しさ、対応範囲の広さといった理由から、ネガティブなギャップを感じた方は多かったものの、その分スキルアップのチャンスも多くポジティブにとらえている方もいることがわかりました。

また、エージェントをやってよかったと思う理由は「自身が支援した求職者からの感謝の言葉をもらえること」や「その後の活躍を聞くこと」と答える方も多く、厳しい仕事内容の中にも自身が介在する価値を見出したり、関わる方をよりよい未来に繋いだりと、転職エージェントはやりがいを感じる機会も多い職業といえそうです。