事例発表会では最優秀を受賞!ノーリフティングケアの浸透で介護職員の腰痛対策。腰痛による離職防止やケアの質向上にも繋がる。
社会福祉法人元気村グループ(本社:埼玉県さいたま市、代表:神成 裕介)が運営する高齢者福祉・障害福祉サービス事業所「翔裕園」。そのグループ内施設の一つである「かむりの里翔裕園 (宮城県仙台市)」にて、介護職員の腰痛対策としてノーリフティングケアの浸透を進め、働きやすさの向上とケアの質向上に成功した。2023年11月2日に行われた、一般社団法人 全国ノーリフティング推進協会主催の『第9回全国大会in埼玉』では、最優秀賞を受賞するなど、その取組みの質も評価された。職員の年代変化に伴い、推進の中心となる職員が福祉用具の必要性を訴え、施設内研修を行い全体の理解を深めた。浸透を進めていくにあたり、ご利用者一人ひとりに合わせたケアの統一を図る事で、自立支援やケアの質向上にも繋がり、2023年度現在の離職率は常勤・非常勤合わせて1.3% (退職者1名)を実現した。
ノーリフティングケア浸透のきっかけ
2016年に施設内で「ノーリフティングケア委員会」が発足され福祉用具を数種類導入をするも、体力的に余裕のある職員が多く抱え上げる介護が一般的で福祉用具が活用される機会がなかった。
しかし、ご利用者の介護度が高くなり、体格の良いご利用者も増えていき、施設職員の平均年齢を上がった結果、腰痛を理由とする離職や休職が増加傾向にあった。
そういった中、推進の中心となる職員も介助時に腰を痛める事となり、それをきっかけにノーリフティングケアの一般研修を受講し、『みんなと一緒に働き続けたい』という想いから施設全体での普及に動く事となった。
浸透に向けた取り組み
2019年より本格的に浸透に向けた3つの取り組みを行った。
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福祉用具の正しい使い方についての全体研修
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ご利用者の状態に合わせて福祉用具を選定
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移乗用リフトを(一人で)利用するための試験を設ける
一つ目の全体研修では、抱え上げ介助のリスクと福祉用具を使用する事のメリットを伝え、ご利用者目線を職員に体験してもらう事で「福祉用具を使った方が良い」という考えを持ってもらう事から始めた。
また、正しい福祉用具の使い方を実践しながら学ぶ時間も設けている。
二つ目は、全体研修を通して「福祉用具の必要性」を参加職員が意識している中で、「ご利用者に合わせて福祉用具を選定」する話し合いの機会を設けた。
この話し合いは研修の中だけではなく、毎月行われているフロア会議の中でも議題とし、職員一人ひとりが考えていく。
三つ目は移乗用リフトを使用するための試験を設けている。
機械操作となる移乗用リフトでは、操作ミスが発生する事で大きなケガとなってしまう。
かむりの里翔裕園では、職員が一人で使用する前には必ず試験を受け、クリアできた職員が一人でリフトを使用する事ができる。
試験はチェック形式で37項目、全てクリアする事で合格となる。
試験内容は腰痛予防の観点から、ご利用者に負担がかからず、職員にも負担がかからない、安全に使用できるようになれる試験内容になっている。
三つの取り組みを行っていきながら、フロア会議内での周知徹底、周りの職員同士での声掛けがされていく事で定着に繋がる事となった。
さらに負担を軽減するために
福祉用具の使用や移乗についての知識が定着し、さらに負担を軽減するために「腰痛調査」を行った。業務の中で腰への負担が大きくなっていると感じている場面を職員からアンケート調査を行い、どの場面で負担がかかりやすいのかを把握する事ができた。
この調査は3か月おきに継続的に調査をしている。
ここで、グループ内で展開されているケアマニュアルのツール(チェックシート)と組み合わせる事により、「負担の見える化」と「福祉用具が必要な場面」がさらに見えやすくなった。
グループ内外での評価
このようなノーリフティングケア推進の取り組みを、一般社団法人 全国ノーリフティング推進協会が主催する「第9回全国大会 in 埼玉」内で発表し、参加8施設の中から最優秀賞に選ばれその取組み内容が高く評価される結果となった。
※全国大会の詳細はこちら https://nolifting-suishin.com/shintyaku20230808
また、2024年2月25日に行われたグループ内のオンライン表彰式「Genki Group Award 2023」において、グループ内で展開されているケアマニュアルの浸透度合いを評価し、専門的な水準を満たしていると評価される「Gold認定」施設を受賞し、グループ内でも先駆的な取り組みを行っている施設として位置づけされている。
※Genki Group Award 2023外部向けサイトはこちら
https://genki-group.jp/award/2023_open/
■かむりの里翔裕園
電 話: 022-396-7522
所 在 地:〒983-0821 宮城県仙台市宮城野区岩切字東河原352-3
サイトURL:https://www.genkimuragroup.jp/facilitylist/kamuri/
Instagram:https://www.instagram.com/kamurinosato.shoyuen/
■社会福祉法人元気村グループとは
私たち社会福祉法人元気村グループは平成5年に埼玉県鴻巣市に開園しました。「共に生きる」を共通理念に5つの社会福祉法人を展開しています。(社会福祉法人 元気村、長寿村、長寿の里、長寿の森、杜の村)
ご利用者一人ひとりの「生きがい」まで追求し、「感動介護」を実現します。
電 話: 048-631-0070
所 在 地:〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1‐11‐9
ニッセイ大宮桜木町ビル8F
サイトURL:https://www.genkimuragroup.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/genkimuragroup_info/
Lit.Link :https://lit.link/genkimuragroup
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