梅若能楽堂(東京都 中野区)に棲むニホンミツバチのハチミツを中野区ふるさと納税の返礼品に

返礼品にはハチミツ50gほか、ニホンミツバチ環境見学会などを計画中。在来種ニホンミツバチのWell-Being環境づくりを通じた、自然環境保全の布石にします。

日本文化啓発

        梅若能楽堂に棲むニホンミツバチが花蜜を集めて作ったハチミツ

 日本文化啓発(東京都 豊島区)は、自然環境保全に向けた布石にするために、中野区ふるさと納税返礼品として「梅若能楽堂に棲むニホンミツバチのハチミツ」の出品手続きを進めています。

 「ミツバチを守る」の本質を追求する当事業は、文化啓発しながら環境指標生物ミツバチ(※1)のWell-beingを目指します。ミツバチ負荷に配慮し、蜜源拡充や在来種保護などに取組みます。

 来月6月は環境月間。当事業を知っていただき、自然環境を考えるきっかけになれば幸いです。

▼「梅若能楽堂に棲むニホンミツバチ」:

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000142339.html

梅若能楽堂に棲むニホンミツバチのハチミツ

日本伝統文化を象徴する能楽堂と自然環境生物ミツバチ

 ニホンミツバチと同様、能楽もいわば伝統芸能の日本在来種で、日本の自然と密接にかかわりながら700年継承されてきました。日本の美しい自然が継承されてきたのはミツバチのおかげでもあります。

 今回の出品で、ニホンミツバチの存在や当事業が周知され、自然環境保全、日本在来種の大切さはもちろん、自然という観点から、能楽に親しみをもっていただくきっかけにもなれば嬉しいです。

薬や献上品として珍重されてきたハチミツ

 現在日本国内に流通するハチミツの94%は輸入品。国産は6%です。その6%の多くを占めるのが外来種セイヨウミツバチのハチミツ。在来種ニホンミツバチハチミツのシェアは0.1%以下といわれます。

 古来日本では、ハチミツを大量消費するというより、薬や献上品として珍重されていたようです。

 今回出品するハチミツは、能楽堂敷地内に棲むニホンミツバチが自分達の存続用に生産したハチミツの一部。人工的な糖蜜を与えられることなく、ミツバチが花蜜を集めてつくった自然の産物です。

 ミツバチ1匹が一生かけて作るハチミツは、ティースプーン1杯ほどのわずかな量。

 50gの小瓶ですが、ミツバチの存続をかけた営みと自然環境との関わりが凝縮された一瓶です。

ハチミツが詰まった巣枠の断面

ハチミツができるまで

1. 花蜜採取:花蜜をミツバチ体内に溜め込み、巣に持ち帰ります

2. 酵素で分解:巣内で、ミツバチ体内酵素の作用により分解します

3. 水分蒸発と熟成:翅をばたつかせ、水分蒸発により濃縮させます

4. 熟成と保存:熟成されたハチミツを、蜜ブタで覆って保存します

ミツバチは完成したハチミツを活動前のエネルギー補給や幼虫の給餌、冬の備えにします。今回、14巣枠あるうち1枠分、蜜ブタを剥がし、24時間静置し、滴り落ちる蜜を、サラシで濾して瓶に詰めました。瓶への小分けに至るまで、いっさい加熱をしていません

 ミツバチからいただいたハチミツは全部で1.5kg。内1kg(50g×20個)をふるさと納税の返礼品としてご提供予定です(ミツバチ環境見学会と絵本「ミツバチとミミズ」(※3)をセットする可能性があります)。300gを成分検査用とサンプル保管用とし、200gを能楽師の方々に、喉を癒すお薬のような形で召し上がっていただいています。ミツロウは、能楽堂の柱の研磨に大切に活用します。能楽師の方々はミツバチ達が安住できる巣箱作りや環境作りにご協力くださっています。

公益財団法人梅若会理事 梅若長左衛門氏コメント

「ゲラン株式会社様のご支援、日本文化啓発さん主導のもと技術サポートくださる特定非営利活動法人 銀座ミツバチプロジェクト様に感謝しています。

 当事業主 日本文化啓発代表の関弥生さんが、在来種を守る事の大切さ、自然との共生への深い洞察をお持ちなことに共感しました。

 能楽師は声をとても大切にする芸能です。

 過去の能楽師も自然の恵みである蜜で、声を守る事もあったかもしれません。

 くちどけのよいハチミツを少しいただき、舞台へと向かうというのは、とても贅沢なことだとあらためて感じた次第です。」

能楽をはじめ日本伝統文化では自然尊重概念を大切にします

今年、採蜜を決意した理由

 自然環境循環に必要不可欠なミツバチ。当事業では、ミツバチのWell-beingと自然を第一に考えます。採蜜は「ミツバチが自分達の需要を満たすために懸命に集めた資源を盗むこと」(※2)であり、ミツバチWell-beingと相反します。この事実について、見て見ぬふりをせず、自覚的でいることは、アニマルウェアの観点でも大切です。今回少量とはいえ採蜜に踏み切った背景があります。

蜜源確保に向けた布石

 ニホンミツバチの活動範囲は周辺1-2km。能楽堂敷地内でも蜜源植栽を推進中ですが、限界があります。とくに緑の減少が目立つ都市部、中野区(都内でワースト4)においてはなおのこと。

 通年開花する蜜源植物の拡充に賛同くださるかたを広げていきたいと考えました。

 区長にお話ししましたところ、深くご理解くださった上、ミツバチ教育の必要性についても共感いただきました。

 今後、学校連携の実現やふるさと納税の用途メニューに植栽やビオトープ推進などを追加いただき、ミツバチWell-being環境整備につながるスキーム確立を目指します。その布石のためにも、取り組み周知のためにも、ハチミツの返礼品化が有効な手段になると考えました。

蜜源のひとつ、能楽堂敷地内に咲く和薔薇

夏の猛暑による巣落ちリスク軽減 

 たまった蜜の重みで巣が崩れ落ちる「巣落ち」リスク軽減の最小限の措置が必要でした。

日本古来のハチミツ文化再発見

 日本においてハチミツは、日常的な大量消費食品というよりも、薬や献上品として大切に扱われてきた歴史があったようです。大量採蜜につながる需要喚起をするのではなく、50gの小瓶を通じて、日本古来のハチミツ文化を再評価する機会にしたいと考えました。

 こうした背景のなか、ミツバチからいただいた貴重なハチミツをふるさと納税返礼品としてご提供することにいたしました。採蜜させてもらった意識をもち、ミツバチWell-beingへの還元に尽くします。

ミツバチ保護へのコミットメント

児童向け絵本(※3)も外来ミツバチのリスクに言及

 古来、日本人を魅了してきた、おいしくて美しい琥珀色をしたニホンミツバチのハチミツ。

 その魅力のせいか、もっとたくさんハチミツを採ろうよ、という声が多く寄せられます。

 しかし、当事業はハチミツ目当てではなく、ミツバチ保護が目的です。この目的をご理解いただけるよう、周知に努めたいと思います。

 目的と手段の逆転現象に陥らないよう、自戒も込めつつ。

 

 そして、グリーンウォッシュ、マッチポンプに巣食われないよう、ミツバチをいます!

在来種ニホンミツバチをプロモーション

 多くのミツバチプロジェクトやミツバチ教育において、管理し易さや教える側のスキルといった人間都合で、外来種セイヨウミツバチに偏りがちです。ミツバチ教育が、セイヨウミツバチに、そしてその益虫としての側面に偏れば、教育を受ける側の知識も偏り、偏った通念が蔓延してしまいます。

 セイヨウミツバチに罪はなく、偏りを生む人間側の問題です。犠牲を被るのはニホンミツバチ。セイヨウミツバチはニホンミツバチと競合し、先住のニホンミツバチの活動域に侵入し、襲うこともあります。ニホンミツバチが、最近減っているという話もよく耳にします。

 当事業の「ミツバチ保護」のミツバチは永く日本に棲み続けてきた在来種。賢く、美しく、偉大なニホンミツバチにフォーカスし、啓発を推進してまいります。

ハチミツの需要喚起をしたいわけではありません

 その裏に大量採蜜、ミツバチ負荷増大があり、ミツバチ保護と相反するからです。ハチミツの魅力を周知する意義を否定はしませんが、ハチミツの魅力のインパクトが強すぎるあまり、ミツバチの貢献や存在価値が相対的に霞み、主旨が矮小化することを懸念します。そのため、主旨がぶれないようハチミツプロモーションは慎重に、むしろ稀少なハチミツを大事に楽しむ古来文化こそ紹介したい考えです。

Noマッチポンプ 

 極力ミツバチに負担をかけないよう、採蜜するか否かも含めて判断します。

 ハチミツ需要喚起し、その需要をまかなうために大量採蜜し、ミツバチのために蜜源植物を増やしましょうと唱えるのは、まるで消防士が放火魔をするマッチポンプ。そうならないためにも、ミツバチへの負担を最小限にすることを徹底し、採蜜を当然視いたしません。

人工的な糖を使いません

 人工的な糖を与えるくらいなら、一滴も採蜜しない選択をします。

 ミツバチが生産したハチミツを人間がもらい、餌補給という大義名分で、人工的な糖を与える養蜂が一般的です。しかしミツバチが一生懸命つくったハチミツを人間が採り、代わりに人工的な糖を与えることに抵抗をおぼえます。ミツバチたち自身の滋養にハチミツはが欠かせないはずです。

 人工的な糖がハチミツに混入する懸念もありますので、ハチミツ品質担保のためにも人工的な糖は使用しません。

梅が開花する頃、ミツバチの活動開始を確認。無事越冬してくれました(2025/2/25撮影)

今後の取り組み

 古くから日本人を含む日本の自然に貢献してきたニホンミツバチ。そのミツバチWell-beingを、農薬、駆除、蜜源不足、外来種の繁殖・・・などが脅かします。その犯人は日本人。私たち日本人自身に

  巣箱内部(採蜜した2025年4月20日に撮影)

必要不可欠な存在であるミツバチなのに、それを生きづらくさせてしまっています。当事業では、阻害要因それぞれに対峙してまいります。

 今回は主に蜜源不足に対する取り組みとして、解消スキーム確立を目指した布石でした。引き続き、中野区への植栽に向けてはたらきかけたり、学校連携によるミツバチ教育をはじめとする啓発を推進します。当取り組みを知っていただき、波及させていきたいと考えています。

 ミツバチWell-beingは私たち自身のためでもあります。

 本質的な「ミツバチを守る」当事業の今後に、是非ご注目ください。

「ミツバチを守る」セッション@つくばミツバチサミット

 2025年11月22日(土)~24日(月・祝)に開催されるミツバチサミットにて「ミツバチを守る」の阻害要因とどう対峙していくかについて、本音で意見交換するセッションを開催予定です。

 「ミツバチと日本伝統文化」というテーマにも触れる予定です。

 詳細確定後、つくばミツバチサミットのサイトに掲載されますので、ご確認ください。

https://bee-summit.jp

(※1) ミツバチは環境汚染度などの調査基準となる環境指標生物の一種で、その存在が環境の健全性を示します。

(※2)出典;野生ミツバチの知らざれる生活

(※3)出典;翻訳絵本「ミツバチとミミズ」

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000142339.html

事業主概要
日本文化啓発
所在地;東京都豊島区
代表者;関 弥生

主な事業内容;日本文化の啓発を目的としたイベント企画、運営、書籍開発

【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】

メールアドレス:yayoiseki0320@gmail.com

      2024年11月3日刊行の翻訳絵本

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会社概要

日本文化啓発

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関 弥生
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設立
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